化粧品の製造・輸入について

◆化粧品とは

1.定義

 薬事法で
「化粧品」とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいいます。

2.化粧品の効能

 

 化粧品の効能として認められる範囲は次項のとおりです。(参考:H23.7.21薬食発0721第1号)

3.化粧品の配合成分

化粧品基準(平成12年9月29日厚生省告示第331号)が定められており、この基準に従い配合することができます。
 化粧品への「防腐剤、紫外線吸収剤及びタール色素以外の成分の配合の禁止・配合の制限(ネガティブリスト)」及び「防腐剤、紫外線吸収剤及びタール色素の配合の制限(ポジティブリスト)」等を定め、基準の規定に違反しない成分については、企業責任のもとに安全性を確認し、選択した上で配合できます。

[医薬品成分の配合の禁止]
 化粧品は、添加剤として使用される成分を除く医薬品の成分を配合してはならないこと。ただし、医薬品の成分であって、平成13年3月31日までに既に承認を受けた化粧品の成分であるもの又は化粧品種別許可基準(昭和36年2月厚生省告示第15号別表)に掲げられていた医薬品の成分については、承認に係る成分の分量又は化粧品種別許可基準に掲げられていた成分の分量に限り、化粧品に配合することができます。(参考:H19.5.24薬食審査発第0524001号)


*化粧品の製造・輸入には、「製造販売業許可」と「製造業許可」が関係します。

◆化粧品製造販売業

1.製造販売業とは

 製造販売とは、製造をし、又は外国から輸入した化粧品を販売・授与することをいいます。
 業として化粧品の製造販売を行う場合は、薬事法に基づき「製造販売業許可」が必要です。製造販売のための化粧品の輸入を行おうとする場合にも、製造販売業の許可が必要です。
 製造販売業の許可で出来るのは、化粧品の市場への出荷行為等であり、製造行為は出来ません。
 (化粧品を業として製造する場合(製造に付随する保管行為を含む。)は、薬事法に基づき、別途、「製造業許可」を受けなければなりません。→「◆化粧品製造業」の項を参照。)

2.許可の基準等

 薬事法の規定により、下記の場合は許可することができません。

@申請者の欠格条項に該当するとき。
 ・薬事法75条1項の規定により許可を取消され、取消しの日から3年を経過していない者
 ・禁固以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることが無くなった後、3年を経過していない者。
 ・薬事法、麻薬及び向精神薬取締法、毒物及び劇物取締法その他薬事に関する法令又はこれに基づく処分に違反し、その違反行為があった日から2年を経過していない者
 ・成年被後見人又は麻薬、大麻、あへん若しくは覚せい剤の中毒者
 ・精神の機能の障害により製造販売業者の業務を適正に行うに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者

A品質管理に関する基準(※1)に適合しないとき。
 ※1)医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の品質管理の基準に関する省令(平成16年9月22日厚生労働省令第136号)。GQP省令。

B製造販売後安全管理に関する基準(※2)に適合しないとき。
 ※2)医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の製造販売後安全管理の基準に関する省令(平成16年9月22日厚生労働省令第135号)。GVP省令。

3.総括製造販売責任者等の設置について

 
製造販売業者は品質管理業務・製造販売後安全管理業務の統括責任者として「総括製造販売責任者」を置かなければなりません。
 さらに、品質管理業務の責任者として「品質保証責任者」を、製造販売後安全管理業務の責任者として「安全管理責任者」を置かなければなりません。
 化粧品製造販売業の総括製造販売責任者の資格要件及び遵守事項は次のとおりです。

 【規則85条2項】資格要件(下記のいずれかを満たす者)
  一 薬剤師
  二 旧制中学若しくは高校又はこれと同等以上の学校で、薬学又は化学に関する専門の課程を修了した者
  三 旧制中学若しくは高校又はこれと同等以上の学校で、薬学又は化学に関する科目を修得した後、医薬品、医薬部外品又は化粧品の品質管理又は製造販売後安全管理に関する業務に3年以上従事した者
  四 厚生労働大臣が前3号に掲げる者と同等以上の知識経験を有すると認めた者

 【規則87条】遵守事項
  一 品質管理及び製造販売後安全管理に係る業務に関する法令及び実務に精通し公正かつ適正に当該業務を行うこと。
  二 当該業務を公正かつ適正に行うために必要があると認めるときは、製造販売業者に対し文書により必要な意見を述べ、その写しを5年間保存すること。
  三 品質保証責任者及び安全管理責任者との相互の密接な連携を図ること。

4.製造販売する品目について

 製造販売業許可を取得しただけでは、実際に化粧品の製造販売を行うことはできません。製造販売しようとする製品に応じて、品目毎に製造販売承認(薬事法14条)、又は承認の取得が不要の品目については製造販売届(薬事法14条の9)の提出が必要となります。
 全成分表示を行う化粧品については、都道府県知事に対してあらかじめ製造販売届を提出することになります。全成分表示を行わない化粧品は、厚生労働大臣に対して承認申請を行い製造販売承認を取得する必要があります。また、輸入の場合は別途、輸入届、外国製造販売(製造)業者届等の手続きが必要です。

*製造・輸入等を行う場合に必要な手続きについては別添のとおり。


◆化粧品製造業

1.製造業とは

 化粧品を業として製造する場合は、製造業許可が必要です。製造業の許可で出来るのは、化粧品を単に製造することだけです。市場へ出荷(これを薬事法では「製造販売」と言います。)することは出来ません。
 製造のための化粧品の輸入を行おうとする場合にも、製造業の許可が必要です。
 製造業の許可は、化粧品を製造しようとするあたり必要な製造工程に応じた「区分」毎に与えられます。化粧品製造業の許可区分は「一般」と「包装等」があります。
 (なお、製造した製品を製造販売するには、薬事法に基づき、別途、「製造販売業許可」を受けなければなりません。→「◆化粧品製造販売業」の項を参照。)

2.許可の基準等

 薬事法の規定により、下記の場合は許可することができません。

@申請者(法人の場合は、業務を行う役員)が欠格条項に該当するとき。
 ・薬事法75条1項の規定により許可を取消され、取消しの日から3年を経過していない者
 ・禁固以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることが無くなった後、3年を経過していない者。
 ・薬事法、麻薬及び向精神薬取締法、毒物及び劇物取締法その他薬事に関する法令又はこれに基づく処分に違反し、その違反行為があった日から2年を経過していない者
 ・成年被後見人又は麻薬、大麻、あへん若しくは覚せい剤の中毒者
 ・精神の機能の障害により製造業者の業務を適正に行うに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者

A構造設備に関する基準(※3)に適合しないとき。
 ※3)薬局等構造設備基準(昭和36年2月1日厚生省令第2号)。

3.責任技術者等の設置について

 医薬品等の製造業者は、製造を実地に管理させるために、製造所ごとに、医薬品の場合は「製造管理者」を、医薬部外品、化粧品、医療機器の場合は「責任技術者」を置かなければなりません。
 化粧品製造業の責任技術者の資格要件及び義務等は次のとおりです。

【規則91条2項】資格要件(下記のいずれかを満たす者)
  一 薬剤師
  二 旧制中学若しくは高校又はこれと同等以上の学校で、薬学又は化学に関する専門の課程を修了した者
  三 旧制中学若しくは高校又はこれと同等以上の学校で、薬学又は化学に関する科目を修得した後、医薬品又は化粧品の製造に関する業務に3年以上従事した者
  四 厚生労働大臣が前3号に掲げる者と同等以上の知識経験を有すると認めた者

【法17条6項】義務
  保健衛生上支障を生ずるおそれがないように、その製造所に勤務する従業員を監督し、その製造所の構造設備及び化粧品その他の物品を管理し、その他その製造所の業務につき、必要な注意をしなければならない。

【規則90条】遵守事項
  製造及び試験に関する記録その他当該製造所の管理に関する記録を作成し、かつ、これを三年間(当該記録に係る化粧品に関して有効期間又は使用の期限の記載が義務づけられている場合には、その有効期間に一年を加算した期間)保管しなければならない。

*製造・輸入等を行う場合に必要な手続きについては別添のとおり。


◆化粧品の品質管理と安全管理

1.品質管理の基準 GQP (平成16年9月22日厚生労働省令第136号)

 適正な品質を確保するために、この基準に従い、組織・責任体制・手順を明確化し、製造所において適正な製造管理・品質管理を行わせる必要があります。

2.製造販売後安全管理の基準 GVP (平成16年9月22日厚生労働省令第135号)

 この基準に従い、組織・責任体制・手順を明確化し、安全性情報を収集・分析・評価し、必要な措置を講ずることで安全性を確保する必要があります。

3.販売・製造等の禁止 (薬事法第62条において準用する法第56条)

 次の各号のいずれかに該当する化粧品は、販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で製造し、輸入し、貯蔵し、若しくは陳列してはならない。
 @第14条の承認を受けた化粧品であつて、その成分若しくは分量(成分が不明のものにあつては、その本質又は製造方法)又は性状若しくは品質がその承認の内容と異なるもの
 A第42条第2項の規定によりその基準が定められた化粧品であつて、その基準に適合しないもの
 Bその全部又は一部が不潔な物質又は変質若しくは変敗した物質から成つている化粧品
 C異物が混入し、又は付着している化粧品
 D病原微生物その他疾病の原因となるものにより汚染され、又は汚染されているおそれがある化粧品
 E着色のみを目的として、厚生労働省令で定めるタール色素以外のタール色素が使用されている化粧品

4.副作用等の報告 (法第77条の4の2、規則第253条)

  製造販売業者は、製造販売した化粧品について、有害な作用が発生するおそれがあることを示す研究報告を知ったときは、30日以内に厚生労働大臣に報告しなければならない。

5.回収の報告 (法第77条の4の3、規則第254条)

製造販売した化粧品の自主回収に着手したときは、速やかに知事あて、法令で定める事項を報告しなければならない。