平成17年香川県産業連関表の概要


はじめに
利用される方へ
産業連関表の構造
産業連関表からみた香川県の経済構造
産業連関表を使った分析事例
統計表(17年、12年、7年)



【はじめに】
 産業連関表は、「香川県で1年間に生産された全ての財・サービスの産業相互間の取引や産業と最終消費者(家計等)の間の取引状況を一覧表にしたもの」で、5年ごとに、膨大な資料を用いて精密に作成されております。今回公表の、平成17年香川県産業連関表の作成にあたりましても、本県で行われた経済活動に関するあらゆるデータを収集・整理し、推計・分析を行ってまいりました。
 また、産業連関表は、本県の経済構造の現状を総体的に把握する基礎資料であるばかりでなく、経済予測、経済計画の立案、事業評価、開発・投資等の効果測定、特定商品の需要予測、さらには価格変動による影響分析等を行うことができますので、行政機関はもとより、企業の意思決定などにも不可欠な重要資料として利用することができます。
 特に、近年の不透明な経済情勢下におきましては、波及効果が定量的に把握できるという産業連関分析の有用性に対する認識が高まり、さまざまな分野で活用されています。


【利用される方へ】
1. 今回の平成17年表では、過去との比較のため、前回(平成12年表)及び前々回(平成7年表)の数値を一部組替え集計したものがあります。
2. 県民経済計算(県民所得推計)における類次項目の計数とは、概念・定義、推計資料・方法等が異なるため、必ずしも一致しない場合があります。
3. ホームページでは、13部門表(13×13)、統合大分類表(34×34)、統合中分類表(108×108)を掲載していますので、ご利用ください。
4. 統計表等で、四捨五入のため、各数値の積み上げと合計が一致しない場合があります。
   
  また、内容の照会や波及効果分析等に関する事項についても、お気軽にご相談ください。

 ○ 照会先
  〒760-8570 香川県高松市番町4丁目1番10号
  香川県政策部統計調査課政策統計グループ  (п@087-832-3146)

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【産業連関表の構造】

 産業連関表は、表のタテ方向とヨコ方向では異なった内容が読み取れるという特徴があります。
 簡単にいうと、タテ方向は生産のために何をどのくらい必要としたかという費用構成がわかり、ヨコ方向は何をどこへどのくらい販売したかという販路構成がわかります。


図1.産業連関表の概念図
図1.産業連関表の概念図

(1) タテ方向の見方について
 産業連関表の数値をタテ方向にそって読むと、各産業部門が財・サービスを生産するのに用いた原材料や労働力への支払い、企業の利潤等の内訳が示されています。
 この支払いを産業連関表では、通常、「投入」と呼んでいます。いいかえると、タテ方向は県内生産額を産出するために、各部門が生産する時に要した費用の構成あるいは投入の構成を示しているということができます。
 このうち、使用した原材料のことを「中間投入」といい、生産活動で新たに生み出された価値のことを「粗付加価値」といいます。
 つまり、産業連関表をタテ方向にみると大きく分けて次の項目があることになります。


中間投入 総付加価値  県内生産額
   これらは


県内生産額 = 中間投入+総付加価値

   という関係になります。


(2) ヨコ方向の見方について
 産業連関表の数値をヨコ方向に見ると、その生産物の販路構成がわかります。
 つまり、各部門の財・サービスがどの需要部門でどのくらい使われたか、その販売先の内訳(販路構成)が示されています。この販売を産業連関表では、通常「産出」と呼んでいます。
 このうち、各産業へ原材料などとして販売されたものを「中間需要」といいます。また、家計などで消費されたり、資本として投資されたものを「最終需要」といいます。このなかには、県内で生産したものを県外の需要に応じて販売した額である移輸出をも含みます。
 つまり、産業連関表のヨコ方向をみると、大きく分けて次の項目があることになります。


中間需要 最終需要 移輸入  県内生産額
   これらは


県内生産額 = 中間投入+最終需要−移輸入

   という関係で成り立っています。

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【産業連関表からみた香川県の経済構造】

 1.県内生産額

 平成17年に県内で生産された財・サービスの合計「県内生産額」は7兆1,627億円で、平成12年の7兆1,820億円と比べ、0.3%の減少となりました。これは国内生産額(972兆146億円)の0.7%を占める規模となっています。
 生産額を産業別にみると、構成比では、第1次産業が1.8%で前回に比べ0.2ポイント低下したのに対し、第3次産業が56.6%で0.4ポイント上昇し、第2次産業は41.7%で前回に比べ変化はありませんでした。


図2.産業連関表からみた財・サービスの流れ
図2.産業連関表からみた財・サービスの流れ


図3.県内生産額の産業別構成の推移
図3.県内生産額の産業別構成の推移


表1.香川県の生産構造
表1.香川県の生産構造



 2.中間投入と総付加価値

 県内生産額の費用構成の内訳をみると、生産に用いられた原材料・燃料等の財及びサービスの中間投入は、3兆4,478億円で、生産額に占める中間投入の割合(「中間投入率」)は、48.1%となりました。これは平成12年の46.4%と比べ、1.7ポイントの上昇です。
 粗付加価値は3兆7,149億円で、県内生産額に占める割合(「粗付加価値率」)は51.9%となり、平成12年の53.6%と比べて1.7ポイント低下しました。
 粗付加価値のうち、賃金・俸給等の雇用者所得として1兆9,124億円が、企業の営業余剰として6,705億円が分配されています。また、粗付加価値に占める主な項目の構成比は、雇用者所得が51.5%、営業余剰が18.0%、資本減耗引当が18.4%であり、平成12年に比べ、営業余剰及び資本減耗引当の構成比が上昇し、雇用者所得の構成比は低下しました。


表2.投入及び粗付加価値の構造
表2.投入及び粗付加価値の構造



 3.需要構造

 本県における財・サービスの総需要は9兆2,623億円で、そのうち37.2%にあたる3兆4,478億円が原材料等として県内で使用される中間需要で、残り5兆8,145億円が消費や投資、あるいは移輸出などの最終需要に向けられたものです。
 最終需要5兆8,145億円の内訳は、県内最終需要が3兆5,420億円、移輸出が2兆2,726億円です。平成12年と比べると、総需要が1.1%減、中間需要が3.5%増、県内最終需要は6.4%減となり、県外需要である移輸出は1.2%増でした。


表3.需要構造
表3.需要構造



 4.生産波及の大きさ

 単位当たりの最終需要に対する生産波及の大きさは、産業平均で1.465553となり、平成12年の1.438502に比べ上昇しました。


表4.生産波及の大きさ
表4.生産波及の大きさ

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【産業連関表を使った分析事例】

 香川県において建設部門に100億円(用地取得補償費等を除く)の公共投資が実施された場合、県経済に与える影響(波及効果)はどれくらいでしょう。


 (1)波及効果のしくみ

1. 建設業は、直接、生産に必要な原材料等(木材、鉄鋼、釘、硝子など)を購入します。
2. この資材需要の発生により、木材業者や鉄鋼業者など県内の各産業の生産を活発にさせます。
3. これらの各産業の生産活動の拡大は、さらにそこで使用される原材料等の調達過程で関連産業の生産をうながし、県内産業に波及効果をもたらします。
4. 建設投資の増加により、各産業に誘発された生産活動を通じて、雇用者の給与、営業余剰等などの粗付加価値が増加します。
5. また、粗付加価値のうち、雇用者の給与等として家計に入った所得は、家計での消費にまわされ(日用品、電化製品などの購入)、その消費の増加は、各産業の生産(商業、電気機械工業等)をさらに誘発します。
6. 最終的に直接の公共投資額から各産業の波及効果分が県内で増産されることになります。


図4.公共投資(100億円)の波及効果プロセス
図4.公共投資(100億円)の波及効果プロセス


 (2)分析結果

 県内の各産業への波及効果は175億2,700万円です。  (誘発効果倍率 1.75倍)

 公共工事投資額100億円は、県内において、75億2,700万円(第1次41億200万円+第2次34億2,500万円)の間接的な波及効果を誘発し、直接投資額100億円と合わせて、175億2,700万円の効果があったことになります。したがって、直接効果(100億円)に対する誘発効果倍率は1.75倍(175億2,700万円÷100億円)となります。
 また、その生産活動の結果、88億7,400万円の粗付加価値と、新たに1,557人の雇用を生み出します。


 (3)波及効果分析の留意点

 産業連関表を用いた分析はひとつの経済モデルであって、必ずしも完璧なものではありません。そこでこの分析を利用する際には、次のような点に留意する必要があります。

1.投入係数は安定的であるとします。
 産業連関表の最大のポイントは、投入係数の安定性を大前提としているところです。しかし、逆に言えばこれがウィークポイントでもあります。平成17年産業連関表の産業構造や価格は推計年のものです。つまり、平成17年以降、製造工程の合理化やソフト化によって、投入構造が大幅に変化すれば、計算された投入係数と実態が乖離することになり、平成17年の投入係数を基に計測された分析結果も実態と乖離することがあります。

2.自給率は一定とします。
 県外から調達する移輸入による原材料は、需要が倍に伸びれば、それ以上に伸びる可能性があります。特に、大型プロジェクトについては、そこに使用される多量の原材料は県外で調達される場合が多くなるでしょうから、自給率を見直す必要があります。

3.在庫の影響が反映されません。
 企業は在庫を保有しているのが通常であり、需要の増加に対してそのすべてを生産増で賄うのではなく、一部は在庫を取り崩すことによって対応します。その対応分については波及効果は中断されるのですが、産業連関分析では考慮しません。また、波及効果のずれも考慮しません。

4.生産能力はどんな状態にでも応じられるとします。
 需要に対して十分に供給できないことも考えられます。突然の大量注文に対して、フル操業しても追いつけないことは十分に考えられますが、各部門の生産能力は、どんな状態にでも応じられるというのがこのモデルの前提となっています。

5.波及効果は1年以内に現れるとします。
 通常、波及効果は1年以内に現れると想定していますが、実際には何年で効果が現れるかは不明です。

6.2次効果の対象を雇用者所得のみとします。
 2次効果の計算では、雇用者所得のみを対象としています。本来は、農家をはじめとする個人業主の所得である営業余剰も含めて波及効果を計算すべきですが、分割方法や計算方法が明確でないため、分析対象とはしません。

7.跳ね返りを考慮していません。
 地域内表を使った分析では、地域外にもれた需要が地域外で生産を誘発し、これが再び地域内の需要を増加させるという跳ね返りを考慮していません。


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【17年表】                         【12年表】                         【7年表】

   ○
平成17年13部門表  (125KB)            ○ 平成12年13部門表  (225KB)            ○ 平成7年13部門表  (50KB)

   ○ 平成17年34部門表  (256KB)            ○ 平成12年32部門表  (402KB)            ○ 平成7年32部門表  (126KB)

   ○ 平成17年108部門表 (939KB)            ○ 平成12年104部門表  (1,704KB)           ○ 平成7年93部門表  (699KB)

   ○ 平成17年雇用表    (75KB)             ○ 平成12年雇用表  (354KB)              ○ 平成7年雇用表  (57KB)



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