やや紫がかった褐色をした半球形の巻貝。ヘタはうすく、殻は直径7cmぐらいになり、サザエより少し小さいぐらいです。ふだんは殻をすっぽりと包みこめるくらいの大きい足で、モグラのように砂や泥の中に潜入して進みます。水深10mくらいまでの砂泥地にすみ、潮干狩りでもときどき見られます。
大きな足でアサリなどの砂泥地にすむ貝を包み込み、酸液を分泌して貝殻に直径1mmくらいの小さな穴をあけて食べます。砂地の掘りやすいところにアサリが見えず、小石がごろごろして掘りにくいところにアサリがいるのは、ツメタガイの食害の影響と考えられます。以前はそれほど見られませんでしたが、最近は増加しており、アサリの減少の一因となっています。
卵の入った卵嚢(らんのう)は、底のぬけたおわんを伏せたような形状をしているところから砂茶碗(すなぢゃわん)と呼ばれます。10〜20cmくらいの大きさで、泥を粘液でかためた薄い帯状をして、干潟上などでもときどき見かけます。
身は固くてそれほどおいしくなく、捨てる地域もありますが、ゆでて身を取り出して、しっかり洗って砂をとってから煮付けにします。また、それを薄く切って、3時間くらい炊いて佃煮にする漁家もあります。おいしくするには手間がかかります。 |