薄く黒い葉(葉状体)のノリですが、これは冬の姿。春から夏の間は、糸状体と呼ばれるカビのような姿で、貝殻などにもぐり込んでいます。
ノリ養殖は、ノリの生活に合わせ、技術改良を重ね発達してきました。近年は、ハマチ養殖とともに本県漁業を支える重要な産業で、最近は全国第5位、約8%の生産を誇っています。
養殖は、秋に糸状体から出された胞子を網につける採苗からはじまります。この網をノリ芽が約2cmになるまで20日程度育苗します。毎朝、網を海面から上げて干し、雑藻を防ぎ、丈夫な芽に育てます。
育苗がすむと、海水が適当な温度に下がるのを待つため、一旦冷蔵庫で保存します。そして11月、水温が18℃前後になると、本張りといって、再び海面に張り、10〜15日間隔で20〜30cmに伸びたのを刈り、収穫します。刈った後もまた伸びてくるので、成長を待って収穫します。海の栄養が少なくなる2〜3月まで繰り返し収穫します。
収穫したノリは、水洗い、細断等を経て、全自動乾燥機で約20cm角の乾(ほし)ノリにして出荷します。また、翌年に備え、葉状体から、貝殻に果胞子付けも行われます。
ノリは海中の窒素、リンといった栄養塩を吸収して生長します。最近は、ある程度瀬戸内海の環境も改善されて、栄養塩が少なくなりつつあます。香川県では西の方ほど栄養が少なく、よいノリがとれなくなっています。また、平成14年度は少雨のため年末から栄養塩がほとんどなくなり、極端な不作となりました。かなり技術が進んでもなかなか自然には勝てません。
適度の甘味と独特の香りを持つノリはビタミン、ミネラル、タンパク質などの栄養素がバランスよく含まれています。ごはんとの相性もよく、巻ずし、おにぎり、手巻きずしなどに使うほか、味付けノリなどにも加工されます。また、乾ノリを戻したり、生ノリで佃煮にもします。 |