体は上から押されたように平たく、大きくなるマゴチに似ますが、分類学的には近縁ではありません。全長20cm程度で、うろこはなく、体表は粘液でぬるぬるして、口はおちょぼ口で小さく、えらぶたに大きなのこぎり歯のついた鎌状のとげが左右1対あるのが特徴です。キス釣りの外道としてよく釣れ、釣り人にもなじみ深い魚です。
瀬戸内海では6種類程が知られ、県内では左欄の4種類が普通にみられます。これらの見分け方は、体やひれの模様などによりますが、雌雄によって模様がちがったりして、図鑑と見比べれないとなかなかおぼえられません。種類によって底質や水深に好みがあり、分布域がある程度異なりますが、いずれも比較的浅い砂泥底にすんでいます。
漁業者も異なる種類がいることは認識していても、名前をわけて識別しているふうでもありませんが、県内の漁村の地方名はバラエティーに富んでいます。ネバネバした粘液と、体形が特徴的なことが、共通語を不要にしているのかもしれません。
ぬめり、頭、傷みが早い内臓をとり、よく洗って料理します。身は少ないですが、天ぷら、刺身、煮付け、お汁などにするとおいしくいただけます。中骨をとって尾をつけたまま三枚におろして(松葉おろし)、揚げた天ぷらは上品で、ちょっとした料理屋の一品です。 |