瀬戸内海でカニといえばワタリガニのことで、足の先がひれの形をしていて、海を泳ぎ渡るので、この名があります。
大きくなると、全甲幅長(甲羅の左右に突き出たけんの先から先までの長さ)が、25cmくらいになり、1kg近くになります。稚ガニの時は比較的浅い所にいて、10cmぐらいのものは、潮干狩りでも時々みられます。小さいときにはあまり身が入っていないので、県漁業調整規則により全甲幅13cm以下はとることが禁止されています。
ワタリガニの受精卵は外子(そとご)といって、母ガニの腹節の肢に付着し、ふ化まで守られています。産卵は初夏から夏にかけて2〜3回行われ、その数は1尾の母ガニで数100万尾にのぼります。そこで、多くの地区では、外子を持ったカニがとれても、自主的に放流しています。
水温の高い時は成長のため脱皮をするので、甲羅が柔らかく、身もあまり詰まっていないヤワラと呼ばれるものが多くなります。水温が下がり甲羅が硬くなり、身の詰まる晩秋から春が旬といわれます。
塩ゆでや酢の物。メスは冬から春にかけては甲羅の中に内子が詰まり、絶品です。 |