「磯のアワビの片思い」といわれ、二枚貝の片方だけのような形に見えますが、よく見るとうず巻き状に貝殻は巻いていて、巻貝であることがわかります。
古くから「のしアワビ」として利用されたり、江戸時代の中国貿易の俵物としての干しアワビ、今でも1個数千円の煮貝など、最も高級で美味な貝です。
もともと県内での分布は非常に少なく、引田沖の島や小豆島の一部にしか生息していませんでしたが、昭和50年から女木島漁協青年部が種苗放流に取り組んだ結果、女木島では昭和50年代末にはかなり見られるようになりました。その後、隣接の男木島や県内各地でも種苗放流が行われ、近年は県内各地で分布が見られます。このように増加した要因には、種苗放流のほかアワビの好餌であるワカメが増加したこともあげられます。
しかしながら、アワビに適した岩礁域は外海に比べると少ないことから漁獲量は10t前後にとどまっています。
漁獲物の多くは料理屋などにいきますが、店頭にも時々見られるので、たまにはぜいたくして食べたいものです。 |