体の色は変化があり、普通は黄色っぽい茶褐色で、小さい斑点がたくさん散らばっています。とれた魚を箱に並べていると、魚どおしが触れたところなどが変色し、本来の色がわかりにくい魚です。背びれ、尻びれ、腹びれに毒のある鋭いとげが並んでいるのが特徴です。刺されるとたいへん痛みます。
外洋性の魚で、春に親魚が産卵のために瀬戸内海に入り込み、稚魚は12月頃まで内海で育ちます。雑食性で、アマモや各種の海藻、これらの藻に付いた小型のエビ・カニ類などを食べます。
大正時代の新聞には、一網で13,000尾とれたという記事もあるように、昔は、たくさんとれ、重要な魚の一つでした。しかし、昭和40年代に急激に減少し、以後はめったにみられません。すみ場であり、餌でもある藻場が減少したために、回遊しなくなったと考えられますが、原因はよくわかりません。
内蔵に独特の臭いがあり、他県ではあまり食べないところもありますが、香川ではこの臭いを珍重する向きもあって、新鮮なものがたまに手に入る漁師には、「ぜんまい」と呼ばれる内臓のみを欲する人もいるくらいです。
現在は、徳島、愛媛、兵庫県や九州、日本海側から入荷され、店頭に並んでいますが、県内でもわずかに見られるようになりました。鮮度が落ちると身にも臭みが移るため、できるだけ鮮度のいいものを食べたいところ、ぜんまいの味を堪能するにも、もっとたくさん回遊してきてほしい魚です。
種苗の放流は回遊魚であることや採算性の点から課題が多いと考えられますので、かつてのように藻場を増やすことがアイゴの回遊を増やすことにつながると考えています。 |