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□ハマチ養殖80周年記念事業

現在、日本各地でハマチの養殖業が営まれ、全国の生産額は1000億円を超える一大産業となっていますが、その発祥は、香川県の引田においてでした。世界で初めて、昭和3年に野網和三郎氏の手によって事業化に成功してから、平成20年には80年を経ています。
このハマチ養殖発祥80周年を記念して、香川県漁業協同組合連合会や香川県などが主催して実行委員会を立ち上げ、平成19・20両年について、「ハマチ養殖80周年記念事業」を行いました。

 

平成19年事業

  1. 記念事業
  2. 生産強化事業

平成20年事業

  1. 普及啓発事業
  2. 販売促進事業
  3. 販路拡大事業

 

野網 和三郎 1908(明治41年)〜1969(昭和44年)

香川県大川郡引田村(現東かがわ市引田)で網元の三男として生まれる。三重県志摩、島根県の両水産学校を卒業。
卒業後、安戸池を借りてかん水(海水)による養殖実験を開始。試行錯誤の末、1928年(昭和3年)世界で初めてハマチ養殖に成功する。
そのノウハウを公開し、日本かん水養魚協会長を勤めるなど、全国のかん水養殖業の発展に尽くした。この間、引田漁業会長、同漁業協同組合長、日本かん水養魚協会長、香川県かん水養魚協会長、香川海区漁業調整委員、瀬戸内海連合海区漁業調整委員などの要職を勤めた。黄綬褒章、勲五等瑞宝章を受ける。

野網 和三郎:画像

 

 

■平成19年度事業

1.記念事業

(1)野網和三郎生誕100年・ハマチ養殖80周年記念式典


野網和三郎氏の生誕100年・ハマチ養殖80周年を祝して、平成20年3月2日に記念式典を行いました。当日は、全国から招待した水産業関係者等、多くの方々にお集まりいただきました。

(社)大日本水産会中須勇雄会長から野網翁のご遺族への顕彰状の授与、引田小学校6年生による体験発表、近畿大学熊井英水所長のご講演などが行われました。

記念式典で挨拶する服部会長

顕彰状の授与

引田小学校6年生による体験発表

近畿大学水産研究所 熊井所長による講演

 

A 安戸池ワーサンにぎわい市

 

養殖発祥の地、安戸池の湖畔で、20年3月1、2日に産直市を開催しました。香川県漁協女性部連合会や引田漁協女性部などが、小エビやタコの天ぷら、県特産のナシフグを使った「讃岐でんぶく漁師鍋」、「ハマチ漁師鍋」などを提供しました。

引田漁協女性部による漁師鍋の提供

当日のにぎわいの様子

 

B 作品展

 

県下の小学校から、「ワーサン100作品展」としてハマチや水産業を描いた絵画や「うみ」「養殖」などの習字を募集しました。絵画は340点余り、習字は1000点を超える応募があり、水産庁長官賞ほか20点を決定しました。

 

羽床小(綾川町)児童が鴨庄地区で漁場見学

 

D 記念誌の発刊

 

野網和三郎氏の人となりと功績、香川県のハマチ養殖業の歴史と変遷などを取りまとめた記念誌「養殖発祥の地・香川 ハマチ養殖80周年のあゆみ」を発刊し、全国の都道府県や水産関係の大学、水産高校等に贈呈するなどしました。

記念誌

昭和30年代当初のハマチの出荷風景

 

E 野網和三郎遺品展


野網和三郎氏の長女の野網博子さんから県が寄贈を受けた100点余りの遺品のうち、約40点を選んで安戸池の体験学習施設「マーレリッコ」で、21年3月の1か月間、特別展示を行いました。
これらの遺品の一部は、平成22年3月11日に開設した、香川県水産試験場の「野網和三郎記念室」に展示されています。

野網和三郎遺品展

 

2.生産強化事業

@ 製品向上研究会


平成19年5月に製品向上研究会を設置し、植物性タンパク質やオリーブ葉を利用した餌料を用いたハマチの生産に取り組みました。これまで、植物性タンパク質はハマチにとって必須である「タウリン」が不足し健康を害するため、餌料にあまり用いられてきませんでしたが、人為的にタウリンを添加することでこの問題が解決できることを、実際の養殖で証明しました。
また、オリーブ葉を添加した餌料を与えたハマチは、オリーブ由来のポリフェノールの作用で身質がよく、食味も良好で、「オリーブハマチ」量産化への足がかりとなりました。

さらに、品質の管理に役立てるため、非破壊でハマチの脂質含量を計測する計測器を開発しました。

タウリン入り餌料

オリーブ葉とその粉末

ハマチ用携帯型脂質計測器

 

A 加工品開発研究会

平成19年5月に設立した加工品開発研究会では、新たなハマチの加工品の開発に取り組み、県内の水産加工関連会社3社から、4種類の加工品が発表されました。

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(上から時計回りに)ハマチのカツ・ハマチの混ぜご飯
ハマチのバジルソースあえ・ハマチの餃子


B 地域ブランド登録研究会、生産情報公表JAS制度研究会

「ひけた鰤」は、引田漁協の定めた基準を満たした養殖法で生産されたハマチで、平成16年ごろより販売されています。この「ひけた鰤」を、地域団体商標(地域ブランド)に登録するため、19年5月に研究会を発足して取り組みを行い、平成20年1月31日に特許庁へ出願しました。
また、県内屈指の養殖ハマチ生産地である直島で生産されたハマチを「なおしまハマチ」と命名し、国の新しい制度である養殖魚JASの認定取得を目指して研究会を立ち上げましたが、国の制度化が遅れる見通しとなったため、トレーサビリティを活用したハマチの販売を通じて、地域の活性化を図ることを目的として、活動を行いました。

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ひけた鰤のポスター

東かがわ市引田沖漁場

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なおしまハマチのポスター

直島沖漁場

「ひけた鰤」の詳細については、引田漁業協同組合HPをご覧ください。
http://www.jf-net.ne.jp/kahiketagyokyo/


平成20年度事業

1. 普及啓発事業

@ ひけた鰤オーナー制

引田漁協がホームページやチラシで全国からオーナーを募集し、夏にはオーナーを招待しての漁場見学会も行いました。出荷シーズンには、300本あまりをオーナーに発送し、好評をいただきました。

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「ひけた鰤」オーナーの漁場見学会の様子

A ひけた鰤の地域団体商標(地域ブランド)登録

前年度申請を行った地域団体商標の商標登録証が20年10月17日付けで交付され、11月5日に2,100尾のハマチが、「ひけた鰤」として初出荷されました。

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「ひけた鰤」初出荷式

B 「追跡『ひけた鰤』を学ぼう!」

東かがわ市立引田小学校の5・6年生が地域の主要産業である「ひけた鰤」養殖を追跡し、種々の体験を通じて理解を深める総合学習事業を実施しました。

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生産者から養殖を学ぶ

ジャスコ洛南店でアンケート調査と体験販売

C ハマチ加工品の販売展開

4品目を小売店で販売し、その後の販売も実行委員会が支援しました。12月から、県下で主として海に接しない地域の小・中学生を中心に、ハマチのカツや餃子を学校給食で食べられるよう、それぞれ一定額を助成して提供しました。

 

D オリーブハマチの生産・販売

平成19年に試験を行った、オリーブの葉の粉末を餌料に添加したハマチ「オリーブハマチ」の生産を、規模を拡大して行いました。1万尾を県内の2業者が生産し、県内外の小売店などで販売されました。オリーブハマチは味が良く血合いの変色が遅いなど、品質の良さから反響が大きく、知名度の向上や生産の拡大によって、香川県を代表するブランドに育つことが期待されています。ブランド化にさきがけ、県かん水漁協が、平成20年11月に「オリーブハマチ」の商標登録を特許庁へ出願しました。
なお、平成21年6月26日に「オリーブハマチ」の商標登録が認められました。また、平成21年12月には新たに「オリーブぶり」の商標登録を特許庁へ出願しました。

  「オリーブハマチ」の詳細については、香川県かん水養殖漁業協同組合HPをごらんください。
http://www.jf-net.ne.jp/kagyoren/kansui/

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特許庁出願商標

オリーブハマチ

 

E 県産ハマチを使った新しい料理の普及

ハマチの新しい食べ方を提案するため、ハマチ料理コンテストを行って、広くレシピを募集しました。このコンテストの成果である20品と、高松市内の料理研究家の方が創作された5品をまとめて、「ハマチ料理レシピ集」も発刊して配布しました。
http://www.pref.kagawa.lg.jp/suisan/ryuutsuu/data/hamachi_recipe.pdf

 

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料理コンテスト

 

F 「おさかな広域食育シンポジウム」

(社)全国海水養魚協会との共催で京阪神と県内の消費者130人を対象に、養殖漁場の見学とハマチなど地魚料理の試食や、香川県明善短期大学の川添節江元学長の講演、さらに生産者との熱心な意見交換も行って、本県のハマチ養殖など水産業への知識と理解を深めていただきました。

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庵治沖のハマチ養殖漁場を見学

シンポジウムの様子

 

G 「ハマチハンター選手権大会」

平成20年10月26日に、県立屋島少年自然の家の塩水プールにおいて、ハマチを素手で捕獲した数を競う「ハマチハンター選手権大会」を開催しました。高知県立高知海洋高校マリンダイビング部チームが予選・決勝を通して23尾を捕獲して優勝しました。
また、同日、同じプールで親子ハマチつかみ取り大会も実施し、オリーブハマチを丸ごと持ち帰っていただきました。

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ハマチ獲ったどー!!

オリーブハマチを親子で捕獲

 

2. 販売促進事業

 

@ 香川ハマチ大使の委嘱
県産ハマチのPR活動を行うハマチ大使に、三谷幸子さん(東かがわ市)、畑中 優さん(高松市)を香川ハマチ大使に、あわせて審査員特別賞に戸田智子さん(さぬき市)を選定し、香川のハマチのイメージアップや、PRに活躍していただきました。

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香川ハマチ大使

ハマチ大使とはまうみ君

 

A販売促進活動

県内外の小売店やイベント会場で、香川産ハマチの知名度の向上や味の良さを知ってもらうため、「ひけた鰤」「なおしまハマチ」「オリーブハマチ」を『香川ブランドハマチ三兄弟』と命名して、試食を行って販売の促進を図りました。

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ハマチ大使による試食

ハマチ一本売り

オリーブハマチのPR

 

3. 販路拡大事業

@ 漁場内覧・試食会

東京築地の卸業者様や県内外の量販店の水産物バイヤー様などを招待して、漁場の見学や「ひけた鰤」「なおしまハマチ」「オリーブハマチ」の試食を行いました。

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100人以上が試食会に参加

 

A 海外販売

シンガポールの大手量販店2社で、ハマチフェアを開催しました。また、日系の百貨店に出店している水産物小売業者や和食レストランのオーナーとも懇談を行い、県産ハマチ・水産物の輸出への足がかりを作ることができました。

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シンガポールで陳列されたハマチの寿司・刺身

 

問い合わせ

香川県農政水産部水産課
香川県高松市番町四丁目1番10号
TEL:087-832-3474
FAX:087-806-0200
E-mail:suisan@pref.kagawa.lg.jp