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以上のことから、公共交通機関の利便性向上の方策として、以下の方策を考え、それぞれの検討課題・条件と期待される効果を整理する。
(1) 多様な利用者サービスの向上
今後の高齢社会、環境問題等を視野にいれたとき、日常生活の移動手段として、また、産業活動等の基盤として、これまで以上に公共交通機関が大きな役割を担うものと考えられる。公共交通機関の中心的な利用者である通勤、通学者への利便性向上等の施策が必要であることは言うまでもないが、高齢者等を含む多様な者の利用促進を推進するためには、そのニーズを的確に把握し、求められているサービスを充足できる対応を図ることが必要となっている。
ア 輸送車両の改善(低床バスの導入、鉄道車両の改善等)
輸送車両の安全性・輸送効率の向上とともに高齢者・障害者等の移動制約者を含めた広範囲な者にとっての乗車中の快適性、乗降時の簡便性の向上を図る。
[検討課題・条件]
- 導入に係る費用負担(行政の直接的な支援策が必要)
- 超低床化やノンステップ化等では必要な道路構造を確保
[期待される効果]
- 快適性の向上による利用客の増加
- 車両の大型化による大量輸送、運行効率の向上
- 高齢者、障害者等の利便性向上
- 公共交通としての社会的要請に応えることになる。
- 環境、福祉の面で意識の向上が図られる。
[県等による利便性向上に係る事業実施状況、事業実施計画、助成方法等]
- 国(四国運輸局)、県、高松市による「高松市公共交通機関利用促進調査」において、超低床式ノンステップバスの実験運行(平成10年度)
- 低床バスの導入については、国のバス利用促進等総合対策事業で助成あり。
- 鉄道車両の改善については、鉄道近代化施設整備費補助制度で国と県で助成を行っている。
イ きめ細やかな利用者サービス(コミュニティバス、乗合タクシー等)
コミュニティバス、乗合方式のタクシーの導入等により、広範囲の者にとって便利でしかも割安な運賃にするなどの対策が望まれている。また、今後の高齢社会等への対応として、公共交通機関、特にバス事業者は、高齢者、障害者等移動制約者にも身近な足として利用できる運用面での改善が必要とされる。
[検討課題・条件]
- 利用しやすい経路の選定、時間の設定
- 行政の積極的関与
- 走行しやすい環境作り
[期待される効果]
- 利便性の向上による利用者の増加
[県等による利便性向上に係る事業実施状況、事業実施計画、助成方法等]
- 丸亀市内において、琴平参宮電鉄(株)が丸亀市の補助によりコミュニティバスの運行を行っている(平成9年度〜)。
- コミュニティバスについては、バス利用促進等総合対策事業補助で、国と地方自治体による導入時の助成あり。
ウ 運賃割引制度、支払方法の改善(プリペイドカード、1日乗車券等)
運賃割引制度、プリペイドカード等の導入は、割安な運賃で、しかも、乗車の都度に乗車券を購入する煩わしさを省くことにより、乗り換えがスムーズに行え、利用者の増加が図れる。
[検討課題・条件]
- 実施体制、利用可能範囲の設定
- 初期投資
- 運行事業者の意思統一
[期待される効果]
- 利便性向上による利用者増
- 事業運営効率の向上
- 乗り継ぎの時間的ロス・煩わしさの削減、料金の割り増しの抑制
[県等による利便性向上に係る事業実施状況、事業実施計画、助成方法等]
- バス利用促進等総合対策事業補助で、国と地方自治体による導入時の助成あり。
エ 利便施設の整備(駅のバリアフリー化、バス停の改善等)
駅における段差の解消、エレベーターの設置等垂直移動対策を進めることにより、高齢者、障害者等の移動制約者にも利用しやすい駅舎整備を図る。また、バス停留所には上屋やベンチを設置するなど、待合い客の利便性の向上を図る。
[検討課題・条件]
- 効果的な設置場所の選定
- 事業者の検討
- 整備費用負担
[期待される効果]
- 利用者(移動制約者を含む。)の利便性向上による利用増
- ゆとりある環境の創出
[県等による利便性向上に係る事業実施状況、事業実施計画、助成方法等]
- バス停については、バス利用促進等総合対策事業補助で、国と地方自治体による助成あり。
- 駅のバリアフリー化は、国の交通施設バリアフリー化施設整備費補助制度あり。
- 国土交通省(旧運輸省、旧建設省)、国家公安委員会及び総務省(旧自治省)は、「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律」を国会に提出し、平成12年5月に成立、公布され、11月に施行された。
オ 情報提供(バスロケーションシステム、バス接近表示システム等)
都市部では、道路交通の渋滞により、バス待合の客がバスの到着時間を予測することが困難となっていること等が、バスに対する信頼喪失やバス待ちのイライラの原因となっている。このため、利用者への情報提供を目的とした施設整備を行うことが必要であると考えられる。
[検討課題・条件]
- 整備費用負担
- 整備主体、事業手法の検討
[期待される効果]
- 利便性向上による利用増
[県等による利便性向上に係る事業実施状況、事業実施計画、助成方法等]
- バス利用促進等総合対策事業補助で、国と地方自治体による導入時の助成あり。
(2) 交通環境の整備充実
交通環境の整備については、少子高齢化など社会構造が変革・成熟化している昨今、既存の交通システムをできるだけ効率的に運用することは基より、必要とされる利用者ニーズに的確に応えることが要請されている。
そのためには、まず、公共交通機関間の結節機能の整備・向上とともにマイカー等からの円滑な乗継機能の整備・強化を図ることが重要である。
鉄道については、近代化・高速化を促進し、快適で速くしかも安全な輸送を確立し、バスについては、定時性を高めるなどの改善が望まれている。また、地域によっては、その地域に合った交通手段の導入による生活交通の確保を検討することが必要になってきている。
さらに、新しく整備されつつある開発拠点については、そのアクセスとしての公共交通機関を整備・確保していくことが重要である。ア 公共交通結節機能の向上(バスターミナルの整備、案内情報施設の整備等)
ターミナルは、一般に鉄道、バス路線、道路等が交差する場所に位置し、地域における交通の玄関としての性格を有することから、今後、特に、バスターミナルについて、他の公共交通機関等との乗換利便性を高める方向での施設整備を図る必要があると考えられる。
[検討課題・条件]
- 場所の選定
- 整備費用・主体
[期待される効果]
- 乗換利便性向上による利用増
- 排気ガスの排出削減による環境保全
[県等による利便性向上に係る事業実施状況、事業実施計画、助成方法等]
- バス利用促進等総合対策事業補助で、国と地方自治体による整備助成あり。
イ 鉄道の整備近代化・高速化の促進
県内の鉄道は、複線化、電化及び高架化がなされている区間もあるが、本州など他地域に比べてみると全国の平均水準より遅れている。鉄道は、大量公共輸送機関として都市間交通の手段としてのみならず、地域住民の日常生活にも密着しており、その利用促進を図るためには、単線区間の複線化、未電化区間の電化や、都市部の道路との立体交差化、冷房車両等の新型車両の導入等による整備近代化・高速化を促進する必要がある。また、大都市との相互交流を促進するために、新幹線と在来線を乗換えなしで運行できる軌間可変電車(フリーゲージトレイン)の早期導入を図ることも重要である。
| ア) |
四国旅客鉄道線の複線・電化、宇野線の複線化などの整備近代化とフリーゲージトレインの四国への導入による高速化の促進 [検討課題・条件]
[期待される効果]
[県等による利便性向上に係る事業実施状況、事業実施計画、助成方法等]
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| イ) |
高松琴平電気鉄道(株)の施設の整備・近代化、サービスの改善、安全性の向上の推進、高松中心部の連続立体交差化の推進 [検討課題・条件]
[期待される効果]
[県等による利便性向上に係る事業実施状況、事業実施計画、助成方法等]
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ウ バス定時性の確保(バス優先対策、交通渋滞緩和対策等)
朝・夕の通勤・通学時間帯(ピーク時)におけるバスの定時性を確保することが、バスの利用促進を図るうえで重要な課題となっている。このため、高松市内では、すでにバス優先レーンや駐・停車禁止等の交通規制が実施されているが、同優先レーン内に駐車車両が見られるなど、必ずしもこれらの措置が有効に機能しているとはいえない。既存のバス優先レーン等の効果的な運用を図るとともに新たな道路交通渋滞緩和対策についても実施の可能性を早急に検討し、バスの定時性を確保する対策の実施を図る必要があると考えられる。
[検討課題・条件]
- バス優先レーンにおける右折レーン、バスベイ、タクシーベイ、荷さばき所の設置と同レーン規制の見直し(延長、優先から専用へ移行)等
- パークアンドライド等の重要施策に対する官・民一体の取組み
- 新交通管理システム(UTMS)のサブシステムである公共車両優先システム(PTPS)の整備及びバス専用レーンの新設
[期待される効果]
- バス定時性が確保されたことによる利用者の増加
- 交通渋滞の緩和による交通の円滑化
- 排気ガスの排出削減による環境保全
[県等による利便性向上に係る事業実施状況、事業実施計画、助成方法等]
- バス優先レーン(4路線7区間:約9km)の設置(昭和49年〜59年)
- 国(四国地方建設局)による中央通り(国道30号)におけるバス優先レーンのカラー舗装の実施(平成11年度)
- 交通情報提供システム(AMIS)の導入、整備(県警において平成12年9月運用開始)
- 公共車両優先システム(PTPS)の導入(県警において平成15年度までの整備を目標)
エ 生活交通の維持・確保(路線バス・離島航路の維持・確保、廃止路線代替バスの運行、地域に合った生活交通の確保等)
地域の生活に欠かせない路線バス・離島航路等の生活交通手段については、行政機関の補助金等により、維持・確保を図ってきているところであるが、特に路線バスは採算性に欠ける路線が増加しつつあり、減便や路線の休・廃止が増加している。
こうした状況の中、道路運送法が改正(平成14年2月施行)され、乗合バス事業の需給調整規制が廃止されることとなり、地域住民の生活交通の確保対策等については、地域協議会の中で、協議・調整していく必要がある。[検討課題・条件]
- 生活交通の確保に関する地域における枠組み
- 行政の積極的関与
- 運行主体
[期待される効果]
- 交通不便地域の解消
- 過疎化の抑制と地域の活性化
[県等による利便性向上に係る事業実施状況、事業実施計画、助成方法等]
- 路線バスについては、これまで地方バス路線維持費補助制度で、国、県、市町による補助を行ってきたが、平成13年度からは国庫補助制度の見直しにより、補助対象路線等の大幅な見直しが予定されている。
- バス廃止路線については、これまで県単独の廃止路線代替バス運行費等補助制度で、県、市町による補助を行ってきたが、上記の国庫補助制度の見直しに伴い、県単独の補助制度も関係者との調整を図りながら見直しが必要である。
- 離島航路については、離島航路運航維持費補助制度で、国、県、市町による補助を行っている。
オ 新しい開発拠点(香川インテリジェントパーク等)へのアクセス対策
香川インテリジェントパークやサンポート高松等、新しい開発拠点が次々と建設・整備されている。このような開発拠点のそれぞれの機能を強化するためには、アクセスとしての公共交通機関を整備・確保する必要がある。
[検討課題・条件]
- 道路の整備
[期待される効果]
- 交通の円滑化
- 利用者の利便性向上・増加
[県等による利便性向上に係る事業実施状況、事業実施計画、助成方法等]
- 高松環状道路等幹線道路の整備の予定あり。
(3) 他の交通手段との連携
○鉄道駅・バス停周辺整備(パークアンドライド、サイクルアンドライド、自転車駐輪場整備)
県内の都市部の主要な道路が放射状に整備されており、道路交通が都心部へ集中するため、ピーク時に道路交通の渋滞が発生している。このため、道路交通の渋滞緩和と環境負荷の軽減を図るうえから、郊外の鉄道駅等からのパークアンドライドやサイクルアンドライドを推進し、公共交通機関の利用促進を図る必要があると考えられる。
[検討課題・条件]
- 需要の把握
- マイカー等での移動との所要経費・所要時間の比較検討
- 駐車場・駐輪場の整備箇所の選定と用地の確保
- 自転車道の整備等自転車の安全性や利便性の確保
- 事業主体
- 乗換え利便性の確保
[期待される効果]
- マイカー利用から公共交通機関へのモーダルシフトによる交通渋滞緩和と環境保全
- 自動車交通量の減少による交通事故抑制
[県等による利便性向上に係る事業実施状況、事業実施計画、助成方法等]
- バス停周辺でのパークアンドバスライド、サイクルアンドバスライド施設整備については、バス利用促進等総合対策事業補助で、国と地方自治体による助成あり。
- パークアンドライドの実験の実施については、国の助成措置あり。
- 高松市都市圏交通円滑化検討部会(国(四国地方建設局)、県、高松市)による琴電岡本駅においてパークアンドライド実験の実施(平成11年度)
(4) 意識改革・啓発活動
○自動車利用の抑制、公共交通機関利用PR活動
近年、モータリゼーションの急速な普及により、マイカー利用による自動車交通が発達してきた。これらのマイカー利用者が、移動手段をマイカーから公共交通機関に変更することはかならずしも容易でないといえる。しかしながら、地球環境への負荷の軽減や交通渋滞の緩和、交通事故の抑制を図ることが求められていることから、マイカーから公共交通機関へのモーダルシフトの重要性についての個人の認識を深めていく必要がある。
[検討課題・条件]
- 強制が困難
- 広範なPRが必要
- 行政・民間の一体的取組み
[期待される効果]
- マイカーから公共交通機関へのモーダルシフトによる公共交通機関利用者の増加
- 自動車交通の総量減少による環境保全
- 自動車交通の総量減少による交通渋滞の緩和と交通事故の抑制
[県等による利便性向上に係る事業実施状況、事業実施計画、助成方法等]
- 平成2年5月より、毎月20日を「バス・電車の日」に制定し、事業者の方で10日、20日、30日に利用できる割引回数券の発行を行っている。
- 広報紙、ラジオ等による「バス・電車の日」の広報活動
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研究員が検討してきたこれまでの結果を踏まえ、公共交通機関の利便性向上を図るため、下記のとおり施策提言をしたい。
(施策案1)パークアンドライドの実施
本県の場合、公共交通機関は、鉄道、バスが中心であり、公共交通機関の利用者は高松市内への通勤、通学、通院などが多く、移動時間も朝夕に集中する傾向がある。高松市街に入る道路やバス路線は、放射状に伸びており、モータリゼーションの進展に伴い、マイカーによる移動が増え、鉄道とバス離れが進んでおり、道路では、平日の朝夕、相当な交通渋滞が起きている。
このようなことから、マイカーから公共交通機関に乗り継ぐパークアンドライドが有効であり、県としては、公共交通事業者、地元市町と協力して推進すべきであると考える。
パークアンドライドの実施場所としては、十分な駐車場が確保でき、最寄りに列車本数の多い駅があり、しかもマイカーで直接目的地に乗り入れるより経済的で所要時間が少ない場所が適している。この要件をある程度満たす所として、次の場所を提案したい。(1)JR多度津駅(西讃地域)
JR多度津駅は予讃線と土讃線が交差しており、西讃地域での交通の要所となっている。また、多度津・高松間は、複線化されており、しかも、平成13年度には、行き違い設備も充実し、運行本数の増加や所要時間の短縮が期待できる。
JR多度津駅付近には、使用されていない町有地があり、その土地を活用して、駐車場を設置し、パークアンドライドを実施する。(2)JRオレンジタウン駅(東讃地域)
平成10年度に完成したJR高徳線高速化工事において行き違い施設が設置され、JRオレンジタウン駅の周辺部は開発されており、住宅団地も建設されている。駅周辺部に駐車場を設置できる用地があり、また、高松への列車本数も多いことから、JRオレンジタウン駅はパークアンドライドに適しているといえる。
(3)パークアンドバスライド(高松都市圏南東部及び南西部地域)
ア.香川インテリジェントパーク内のリザーブゾーンの駐車場
香川インテリジェントパーク内のリザーブゾーンの駐車場は、休日などの大きなイベント時に臨時駐車場として使われているが、平日はほとんど利用されていない。一方、高松市街地へ入る道路は、平日、通勤、通学、通院などのためのマイカーで交通渋滞をおこしている。
そこで、市街地に向う通勤のマイカーをこの駐車場に止め、バスに乗換えてもらう。また、バスの定時性を確保するため、バスレーンの設置など交通規制の実施を検討する。イ.JRAの駐車場
JRAの駐車場は国道11号及び国道32号に面しており、駐車場として利用されているのは休日のみであることから、平日のパークアンドバスライド方式での活用が考えられる。
定時性を高め、バスを運行することで、高松都市圏南西部地域からの利用者が期待できる。
(施策案2)市街地循環バスの運行
高松市街地内での公共交通機関よる移動はバスが考えられるが、現在の路線バスは市街地から目的地に放射線状に運行されており、バスでの移動では、複雑な経路を理解し、乗り換えながら目的地へ行くことになる。この不便さがバスの利用減の一要因となっていると考えられる。そこで、公共施設、病院、商店街等を経由して循環運行することにより、利用者の利便性を高めることが必要である。
また、パークアンドバスライドと組合わせることにより、マイカーで市街地に入ってくる者の市街地内での移動手段としても活用でき、マイカーの利便性の特徴であるドア・ツゥー・ドアに近づけることが可能になる。
(施策案3)公共交通機関のバリアフリー化
公共交通機関の利用促進を推進するに当たって、これまで、健常者中心の利用促進を考えてきたことから、障害者・高齢者は、不便を感じている点が多く、乗り物、駅舎等のバリアフリー化に努めなければならない。例えば、駅には、階段などの段差があり、バスにもステップがあり、車椅子や足の不自由な者は利用しづらい状況にあり、高齢社会が急激に進行しつつある現在、公共交通機関のバリアフリー化を推進する必要性は高まってきている。
このような状況から、平成12年5月に「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律」が公布され、同年11月に施行された。
県としても、ノンステップバスの導入の推進、また、地元市町と協力して、公共交通事業者が行う駅の段差をなくすためのエレベーターやスロープの設置等への支援などによる交通バリアフリー化を積極的に進めることにより、これまで利用しにくかった障害者・高齢者などの利便性を高めることが重要となっている。
(施策案4)情報通信網を生かした公共交通体系の整備
現代社会は、急激な情報通信網の発展が進み、例えば、インターネットや携帯電話の普及がすさまじく、これらの情報手段は現代人の必要なアイテムとなっている。このような情報通信網を公共交通機関も活用していくことが利便性を高めるには有効である。
警察本部において、新交通管理システム(UTMS)のサブシステムである公共車両優先システム(PTPS)の整備及びバス専用レーンの新設が検討されているが、これらのバス定時性確保対策の実現を図っていくとともに、乗合バス事業者においても、国等の補助を活用することにより、バスロケーションシステム、バス接近表示システム等も導入し、バス待合の客がバスの到着時間を予測でき、バス待ちのイライラ解消になるような方策を講じるべきである。
さらには、携帯電話のiモードやナビゲーションシステムにより、パークアンドライド実施駐車場の案内や駐車場の空き情報、パークアンドライドを利用しての目的地到達時間などのリアルタイムな情報を利用者に提供することも考えられる。
(施策案5)公共交通機関の利用促進に向けた県民運動の展開
近年、モータリゼーションの急速な進展により、マイカー利用による自動車交通が発達してきたが、マイカー利用者が、移動手段をマイカーから公共交通機関に変更することはかならずしも容易でないといえる。公共交通機関の利便性を高めても、県民全体が利用しようと意識しなければ、公共交通機関の利用者の増加に結びつかない。
地球環境への負荷の軽減や交通渋滞の緩和、交通事故の抑制を図ることが求められている現在、マイカーから公共交通機関へのモーダルシフトの重要性について、県民全体の認識を深めていく必要がある。
このような観点から、平成12年9月に、学識経験者、経済団体、公共交通事業者、公共交通利用者、県・市町で組織する「公共交通機関利用促進協議会」が設置され、その中で、意識啓発に関する県民運動の展開についても検討されているが、この協議会での提言も取り入れながら、県職員が率先して全県的な県民運動の展開を図るべきである。
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公共交通機関は、私たちの日常生活において身近で環境にやさしい乗り物であり、地球環境への負荷の軽減、省エネルギーの促進、交通渋滞の緩和などの社会問題の解決に大きな効果をもたらす。
今後の交通政策は、複雑化、多様化する住民ニーズが反映された施策の展開が求められており、公共交通のみを切り離して考えるのではなく、広い視野に立ったまちづくり、地域の活性化という観点からも取り組む必要がある。
公共交通機関の利便性向上に向けた取り組みは、公共交通機関の利用促進にもつながるため、いま一度、一人ひとりが、公共交通機関の大切さについての理解と認識を深め、環境保全型社会の実現のためにも住民、公共交通事業者、行政が一体となった実効性ある取り組みが求められている。
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