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本県の観光を取り巻く環境は、観光ニーズの個性化、多様化が進み、見る観光から体験する観光、団体旅行から家族・小グループ旅行へ、また本四三橋時代の到来や高速交通体系の整備による地域間競争の激化などにより大きく変化してきている。
21世紀において、観光香川を堅持しさらに発展させるために、本県の観光を取り巻く環境の変化に的確に対応し、さらに魅力的で特色のある「香川らしい観光地づくり」を行うことが課題となっている。
そのため、本県が有する自然、歴史・文化的資源、食材、物産等を活用して、これらを基に創意工夫し、新しい魅力を創出するとともに、個々の観光地の魅力アップのみならず、面として地域全体の魅力を増進させていくことが求められている。
そこで、当政策研究において、本四三橋時代の観光香川のあり方について、研究し、アクションプランづくりを行うものである。


| (注1)表-1は香川県「香川県観光動態調査報告」(平成10年)による。 (注2)表-2は香川県観光振興課において集計した数値をおもとにグラフ化したものである。 |
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(1) 観光ニーズの多様化
価値観やライフスタイルの多様化、個性化により、これまでの物見遊山的な見る観光から自ら参加し体験する観光や滞在型観光への人気が高まるとともに、職域や地域を中心とした団体旅行から家族や友人など個人・小グループ型旅行が増えている。
また、景気の低迷などから、より安く遠く短い期間の旅行を志向する一方、豪華客船世界一周など高価格で長期間の旅行にも人気を集めるなど旅行形態の二極化が見られ、さらにストレス社会の中で、癒しを求める旅にも人気が高まりつつある。
(2) 観光地間の競争激化
本県の観光を取り巻く環境は、本四三架橋や高速道路の延伸など高速交通体系の整備促進が図られ、交通利便性が高まり数多くの観光客が四国を訪れるとともに、観光行動の広域化により、観光地間の競争が増している。
(3) 新たな観光の展開
農業を体験したり、農産物を現地で食べたり買うことのできるグリーンツーリズムや漁業体験などのブルーツーリズム、また自然や文化などと観光との共生であるエコツーリズムへの人気が高まるとともに、県内の地場産業や主要工場において伝統工芸づくり体験や見学などができる産業観光への需要や、郷土料理や香川の食材を使った料理など食の活用も、旅における大きな要素となっている。
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観光は、単に運輸、旅行、宿泊業界だけにとどまらず、その効果が農林漁業、製造業など一次、二次産業にも波及するなど総合的産業として、その波及効果は広範囲に及び、また、定住人口の増加が望みにくい昨今、観光客の増加による交流人口の増加が期待できるなど、観光が果たす役割は大きいものがある。
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本県には、多島美を誇る瀬戸内海や特色ある山、讃岐平野など多くの自然資源や、古くからの四国霊場八十八カ所巡り、こんぴら参りなど歴史的・文化的資源、栗林公園、屋島など多くの名所・旧跡を有している。また、瀬戸内海で獲れる魚を使った料理や野菜、米、讃岐三畜(讃岐牛、讃岐コーチン、讃岐夢豚)など郷土の食材が豊富であり、さらに、香川漆器や団扇造りなど古くから地場産業が盛んな地域である。
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行政、民間、県民が一体となり、本県が有する自然、歴史・文化的資源、食材、物産等を活用して、それらを基に、創意工夫し、新しい魅力を創出するとともに、個々の観光地の魅力アップのみならず、面として地域全体の魅力を増進することにより、魅力的で特色ある、香川らしい観光地づくりを行うこととする。
(1) 理念:魅力的で特色ある、香川らしい観光地づくり
(2) ターゲット:女性を中心とする中高年層
| * | 香川県を訪れる観光客についての調査(「香川県観光客アンケート調査」平成11年11月香川県調査)によると、40歳以上の中高年層が全体の6割強を占めており、旅行先を決定する際、女性に主導権があるといわれているために、若年層等にも配慮しながらも、女性を中心とした中高年層をターゲットにするのが望ましい。 |

| (注) | 「香川県観光客アンケート調査(対象サンプル:1,640人)」(平成11年11月)の数値をもとに、グラフ化したものである。 |
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(1) 元気で、心温まる観光県づくり事業
住民が地域の良さを理解し誇りを持ったうえで、観光客をおもてなしの心で迎える県民運動の展開を行うとともに、イベント開催などによる交流人口の増加を図る。
(2) 四国霊場八十八カ所等活用事業
四国4県共通の資源である四国霊場八十八カ所や、こんぴら街道など歴史的・文化的資源の積極的な活用を図る。
(3) 洋上観光推進事業
多島美を誇る瀬戸内海を生かし、サンポート高松を拠点としたクルージング事業など洋上観光の推進を行う。
(4) グリーンツーリズム、産業観光等推進事業
観光客が農業、漁業体験により、自然にふれあえるグリーンツーリズム、ブルーツーリズムや、県内地場産業や主要工場を見学、体験できる産業観光等の推進を行う。
(5) 郷土料理活用事業
観光客が旅行で求めるものの中で、大きな要素を占めるのは食であると言われており、本県にも讃岐うどん、瀬戸内海の魚のほか、野菜、米、讃岐三畜など豊富な郷土の食材を有しており、これらの食材を生かした郷土料理を、積極的に観光客に提供する。
(6) 景観に配慮した街並み等事業
観光地にふさわしい景観形成や風景づくりを推進し、地域全体の魅力の向上を図る。
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(1) 元気で、心温まる観光県づくり事業
ア 観光香川イメージアップ事業
広く全国に向けて観光香川の魅力を積極的かつ効果的に発信し、観光香川のイメージアップを図るために、マスメディアの積極的な活用を図るほか、観光香川のキャッチフレーズや、観光地や観光施設を組み合わせた観光ルートを設定し、親しみやすい愛称をつけて、普及啓発を行う。
イ 元気な観光県づくり事業
食などテーマ性を持った観光イベントの創出や実施協力・奨励などを行うとともに、同じテーマを有するイベント相互間の連携や、イベントガイドブック発行などイベント情報の積極的な発信などにより、地域の活性化と魅力アップに取り組み、交流人口の増大を図る。
ウ 心温まる観光県づくり事業
県民一人ひとりが、地域の自然、歴史、文化を理解し、地域の良さに誇りを持ったうえで、観光客をおもてなしの心で温かく迎えるなど、県民意識の高揚を図り、観光客を温かく迎える県民運動の展開を積極的に行う。
また、訪れた観光客に、来て良かった、もう一度来てみたいと思っていただけるように、観光従事者の資質の向上や人材育成を図るとともに、地域の観光ボランティアガイドの育成に取り組む。
(2) 四国霊場八十八カ所等活用事業
ア 四国霊場八十八カ所や遍路道、その周辺観光地の情報発信
四国霊場八十八カ所や遍路道、またそれらの周辺にある観光地や施設と組み合せ、“癒し”をテーマに、四国の他の3県との連携を図りながら、新たなイメージでのパンフレットの作成をはじめ積極的な情報発信に努める。
イ 遍路道の案内標識等の施設整備
遍路道を歩いて、ゆっくりと景色を楽しみ、また地域の人々とのふれあいができるよう、遍路道沿いの案内標識、休憩所、トイレ等の施設整備を、市町などと共に実施する。
ウ 歴史的、文化的資源の活用
こんぴら街道など古街道の案内標識やトイレ等の整備、また屋島源平合戦古戦場など共通のテーマをもとに歴史的、文化的資源を組み合わせた観光ルートづくりを行うとともに、これらの観光情報について、四国経済連合会が提唱する歴史文化道などと連携を図りながら、広く情報発信を行う。
(3) 洋上観光推進事業
ア 洋上観光推進事業
民間事業者が行う、サンポート高松を拠点とした、年間を通じた港湾周辺遊覧事業やグルメクルーズ事業、また定期航路等を活用した洋上観光推進事業を支援する。
イ 洋上観光普及事業
洋上観光の魅力を広くPRするパンフレットの作成など、洋上観光の普及啓発を行うとともに、旅行業者等と連携して、瀬戸の島めぐりを観光モデルコースに組み込んだ旅行商品の企画を行い、本県への観光客の誘致を図るなどの洋上観光事業を推進する。
(4) グリーンツーリズム、産業観光等推進事業
ア グリーンツーリーズム、ブルーツーリズム、エコツーリズム推進事業
農業、漁業を実際に体験し、収穫された新鮮な野菜、果物、魚介類を食べたり、買うことのできる観光農園や産地直売施設の整備を行うとともに、これらの施設を含んだ観光ルートづくりやパンフレット作成などの情報発信を積極的に行う。
イ 産業観光推進事業
県内の主要工場や地場産業を観光客に開放し、製造過程を見学したり、実際に体験できるような施設整備に対する支援やその情報発信を行う。
(5) 郷土料理活用事業
ア 郷土料理開発事業
古くから伝わる香川の郷土料理を現代風にアレンジしたり、野菜、米、魚、肉など地元の豊富な食材を使った料理の開発などを、旅館・ホテル、飲食店や生産者などとの連携により行う。
イ 郷土料理等情報発信事業
瀬戸内海の魚など郷土料理を提供している店などを紹介するパンフレットを、関係業界との連携のもと作成するなど、香川の郷土料理などについて、広く県内外に積極的に情報発信を行う。
(6) 景観に配慮した街並み等の整備、風景の整備事業
ア 観光地づくり計画支援事業
観光地を単体でなく、周辺地域あるいは都市全体を含めた都市計画の中で観光地に相応しい地域づくりを行うための調査、計画を行う市町に対して支援を行う。
イ 景観に配慮した風景づくり事業
観光地に相応しい景観を備えた構造物、案内板等の整備や、植樹等による風景づくりを行う市町等に対して支援する。
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ア 庁内横断的な推進体制による観光施策の実施
観光は総合的な産業であるといわれており、観光に関連する地域づくりを行う上では、関係する庁内部局は多岐にわたるため、庁内横断的で密接な連携が図れる推進体制を設け、種々の観光振興事業を効果的に実施する。
イ 市町、民間一体となった推進体制による観光地づくり
県全体の観光振興のためには、県はもとより、市町、民間、さらに県民がそれぞれの役割を担いながら推進するとともに、それぞれの構成員が一体となり、観光地づくりを推進する必要がある。そのためには県、市町、民間、県民が一体となった推進体制を設け、観光地づくりを推進する。
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21世紀において、多様化する観光ニーズや地域間競争の激化に対応し、香川の観光をさらに発展させるために、香川が有する自然、歴史、文化的資源、食などを十分に観光の面で活用した事業を、行政、民間がそれぞれの役割を果たし、かつ連携を図りながら実施することにより、魅力的で特色ある、香川らしい観光地づくりに努めなければならない。
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