おわりに

 本県の交通死亡事故の特徴は、人口10万人当たりの死者数が、常に全国ワースト上位に位置し、中でも高齢者の占める割合が非常に高く、事故の要因としては、運転者の漫然運転や歩行者の車両の直前後の横断等両者の交通マナーの欠如に起因するものが目立っている。一方、道路網は全国的にみて高い水準で整備が進み、新しい幹線道路がかつての生活道路を分断して優先道路が逆転するなど、道路交通環境が大きく変化している。
 今後とも、車社会は続くことから、交通安全対策上の各種課題を克服し、交通の安全と円滑を確保するには、従来の画一的な発想や特定の対策のみに頼らず、複雑多岐にわたる交通事故の現況と経緯を類型別に分析し、その結果に基づき、幾つかの対策を有機的に組み合わせるというきめ細かな対応が求められている。
 本報告書の第3章では、あくまで現時点で考えられる施策をできるだけ多く取り上げてみたところであるが、言うまでもなくこの中には、すぐに取り組めるものだけでなく、現下の厳しい財政状況なども踏まえ長期的な観点から、具体的にはなお検討を要するものも含まれている。
 そこで、今後は、県、警察、市町、各関係機関・団体の連携を更に強化して、研究から導き出された諸施策を順次具体化していく努力が必要である。

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