

多発する交通死亡事故を抑止するためには、本県の交通環境の変化を的確に捉え、適切な安全施設の整備、体系的な交通安全教育の実施、広報啓発活動の推進や効果的な交通指導取締りを行うなど、市町、関係機関・団体と連携の下、総合的な交通安全対策を推進する必要がある。
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3 交通安全意識啓発活動の推進
交通安全教育の実施主体は、警察、県、市町、民間組織、学校等と多岐にわたるが、今後、段階的かつ体系的な交通安全教育を真に効果的かつ適切に推進するには、各実施主体がそれぞれの特性を生かし、互いに連携を取りながら実施することが重要である。
そして、その教育は、幼児、児童に対する教育から、運転者になる前段教育としての性格を有する中学、高校生に対する教育、運転免許取得時の教育、免許保有者に対する教育及び高齢者に対する教育が一連のものとして、交通安全教育指針を活用し、生涯にわたり計画的に行われなければならない。そのため、次のとおり推進する。
ア 県民会議の「安全教育部会」において、段階的、体系的な交通安全教育の推進方策について協議・検討する。 イ 県内に市町単位で、「交通安全教育推進パイロット地区」を指定し、当該地区に、各分野の交通安全教育推進者から構成する「交通安全教育推進協議会」を発足させ、推進計画を策定の上、地域が一体となった体系的な交通安全教育を推進する。その後、同ノウハウを基にして、順次他の市町に協議会の設立を働きかけていく。
今後の交通安全教育は、従来の交通ルールや交通マナーを中心とした内容に危険予測や回避能力など、交通事故を未然に防止する能力の向上を図るものを加えるとともに、教育方法も座学中心の一方通行型から、双方向型に方向転換し、自主的な学習意欲を高める内容に改善する。
また、児童、高齢者等の年齢別、歩行者等の道路の利用態様別に、それぞれに応じた教育の目的、内容、配意事項を明確にした上で、教育の機会を拡大して推進する。
段階的かつ体系的な交通安全教育を効果的に実施するには、各実施主体の連絡・調整により、任務分担や教育内容の方向付け等を行うとともに、指導者に対しては、教育対象に応じた教育手法に関する研修会等を開催して指導能力の向上を図る必要があり、次の対策を講じて支援を強化する。
ア 教育指導者の育成
| ○ | 県は、地域の交通安全において市町の果たす役割は大きいことから、市町交通安全担当職員及び市町指導員に対する講習機会の拡大及び内容を充実させる。また、高齢者の交通安全教育の水準を上げるため、高齢者交通指導員研修を充実する。 |
| ○ | 教育委員会は、学校における教職員の果たす役割が大きいことから、教職員に対する講習機会の拡大及び講習内容を充実する。 |
| ○ | 警察は、交通安全協会、地域交通安全活動推進委員、安全運転管理者等に対する指導者講習を充実し、交通安全教育の実施主体として育成する。 |
| ○ | 県等は、教育指導者を育成するには、専門家(交通心理学、交通工学、自動車工学等)の知識を反映させることも必要であり、専門家の把握と研修の場で効果的に活用できるような体制を構築する。(交通安全教育専門家のネットワーク作り) |
イ 教育支援体制の充実
警察においては、交通安全教育体制を充実させ、各機関の教育指導者の育成等を積極的に支援できるようにする。
ウ 教育資機材の整備充実
県、警察等は、各市町、関係機関・団体の安全教育指導者の育成と教育を支援するための教育指導者用マニュアル、教育用テキスト、映像ソフト、教育用機器の整備充実を図る。
○ 関係機関・団体による研修機会の拡大要請、研修に対する支援 ○ マニュアル、テキスト、映像ソフト等を関係機関・団体と連携して製作
(教材作りに教育対象者の参加も考慮する。)○ 教育用教材の提供は、新規提供手段として、インターネットを活用 エ 交通安全教育資機材の相互利用の促進と交通安全情報の提供
各年齢層や道路利用態様に応じた参加・体験・実践型の教育を効果的に行うには、資機材の活用が不可欠である。そこで、県は、警察等の実施主体が保有する資機材の把握に努め、保有状況についての情報の共有化を図り、有効に活用ができるよう努める。
また、交通事故の発生状況、安全教育の効果的な実施事例等の情報を積極的に提供する。オ 体験型の交通安全学習施設の整備
県民の生涯にわたる交通安全教育を推進する拠点として、各年齢層に応じて、安全に道路を通行するために必要な技能、知識を誰もがいつでも自由に楽しみながら体験学習ができる体験型の学習施設の整備について検討を進める。
交通事故発生要因の多くは、運転者の判断ミスなど人為的なものであることから、運転者教育を充実し、運転者の資質の向上を図ることが極めて重要である。
ア 運転免許行政面からの運転者教育
運転免許行政を通じた教育は、前章のとおり、法に基づき実施されており、自営業等組織未加入者を問わず、全ての分野の人々が対象であるため、重要な役割を担っている。
| (ア) | 講習施設の整備 | ||||||||||||||||
| 運転免許人口の増大と平成9年の道路交通法の改正に伴い新設された違反者講習に加え、処分者講習などの効果を上げるため、従来の座学集合型教育から少人数制による参加・体験型学習の導入や特別学級を編成するためには、施設が狭あい化し、教室等の講習施設が不足している運転免許センターやサブセンターの施設の充実について検討を進める。 | |||||||||||||||||
| (イ) | 講習体制の整備 | ||||||||||||||||
| 更新時講習は、対象に応じた特別学級(高齢者、若者、二輪、職業運転者)を編成し、少人数、体験型の講習に切り替えて教育効果を高めるため所要の体制を整備する。 | |||||||||||||||||
| (ウ) | 体験型学習機材等の整備 | ||||||||||||||||
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イ 事業所における運転者教育の充実
法定の安全運転管理者講習の充実を図り、安全運転管理者等に対して企業内教育の進め方について指導する。また、安全運転中央研修所等における実践的かつ高度な教育の受講を進め、管理者等の指導能力の向上を図る。
| (ア) | 安全運転管理者等の講習 |
| 安全運転管理者等講習は、企業の業務形態、自動車の使用実態等に応じたクラス編成を行い、従来の講義中心の講習から討論形式を導入したりして、双方向型のきめ細かな講習に改善する。 | |
| (イ) | 交通事故分析情報の提供等 |
| 交通事故分析情報の提供や企業などの安全教育活動に必要な教材等の貸出し等企業内研修会に対する支援を強化する。 |
ウ 自動車教習所等による交通安全教育の推進
| (ア) | 自動車教習所における交通安全教育の充実 |
| 自動車教習所における免許取得時の教育においては、基本的な運転操作並びに交通ルールを遵守した走行をするための技能及び知識のみならず、運転者として交通マナーを実践する知識及び態度を習得させることが重要である。 指定自動車教習所の職員講習の充実等を通じて教習指導員等の資質の向上に努めるとともに、教習の適正な水準を確保するため、教習の態様に応じて教習所に対して、必要な助言・指導を行う。 |
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| (イ) | 運転免許取得者教育の充実 |
| 免許取得後の交通安全教育においては、運転適性及び運転技能を客観的に把握させるなどして、安全運転に必要な技能及び知識を定着させるとともに、道路における危険を予測し、回避する意識及び能力の向上が重要である。また、公安委員会の運転免許取得者教育の認定制度を活用するなどして、指定自動車教習所等関係団体の運転免許取得者教育の水準の向上を図る。 |
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