県産小麦品種の変遷

品種

奨励品種に採用年次

奨励品種より削除年次

品種特性

新中長

昭和8年

昭和31年

多収、耐病性強

江島珍子

昭和10年

昭和28年

多収、強稈

農林26号

昭和15年

平成10年

多収、良質、強稈

農林51号

昭和17年

昭和34年

晩熟、多収、強稈

農林67号

昭和28年

昭和40年

晩熟、多収、硬質

ジュンレイコムギ

昭和31年

昭和47年

多収、掲稈

ウシオコムギ

昭和42年

昭和47年

多収、強稈、耐病性強

オマセコムギ

昭和47年

平成元年

多収、強稈

セトコムギ

昭和52年

平成9年

早熟、耐倒伏性強

ダイチノミノリ

平成元年

平成9年

良質、耐倒伏性強

チクゴイズミ

平成9年

良質、穂発芽難

さぬきの夢2000

平成13年

良質、短稈、穂発芽難

年産

ジュンレイコムギ

農林 26号

ウシオ  コムギ

オマセコムギ

セト  コムギ

ダイチノミノリ

チクゴイズミ

さぬきの夢2000

その他

 合計

40

1,400

8,800

--- ---

800

11,000

45

502

2,606

201

101

3,410

50

410

45

25

480

55

98

335

240

2

675

60

3

10

3,194

3

3,210

1

3

3

3,560

4

3,570

5

19

1,841

0

1,860

10

469

10

0

479

13

2

603

23

3

631

14

その他に含む

613

156

6

775

15

その他に含む

311

783

6

1,100

16

その他に含む

9

1,086

5

1,100

  栽培品種として優先される条件は、「安定多収」であること。 
 その中には、
病気に強いこと倒れにくく栽培が容易であること等が含まれるが、近年は、製粉・製麺適性が良好であることが、品種選定の大きなポイントである。
 また、本県では、水田裏作であることから
11月に播種して6月初めに収穫できること機械化適性が優れていることも必要な要件である。
   【戦後の小麦奨励品種の変遷】               【品種別作付けの変遷】    


(一)「新中長」
 
 
 昭和8年に奨励品種に採用。昭和20年には、全作付け面積のうち45%の普及を見た。この品種は、萎縮病に強く、作りやすいという点とともに、当時、家の屋根葺き材料として利用したことから、作付けが多かった。
 しかし、品質面で劣ることや瓦葺きが多くなり、麦稈が必要なくなったことから、次第に減少し昭和30年代中期に姿を消した。
(二) 「江島珍子」
 
 昭和10年に奨励品種に採用。「江島珍子」は、強稈で多収であったうえに収穫共進会等で常に上位の成績を上げ、昭和20年には、16%の普及率を見た。その後、「農林26号」が普及するに及んで栽培されなくなった。
(三)「農林26号」

 「農林26号」は、多収、良質、耐病性及び耐倒伏性が強いうえに、省力機械化栽培にも適することから、昭和15年に奨励品種に採用。昭和30年〜40年にかけて、普及率はトップの座を占めていた。

(四)「オマセコムギ」

 昭和47年に奨励品種に採用。「オマセコムギ」は早熟・多収で機械化栽培に適する品種として普及した。

 これらの品種のほか、「農林67号」、早熟・多収の「ジュンレイコムギ」、耐病・多収の「ウシオコムギ」等が奨励品種に採用されたが、いずれも熟期や収量、品質等に一長一短があり、あまり普及しなかった。

(五)「セトコムギ」

 「セトコムギ」は短稈の早熟品種で昭和50年後半〜60年にかけて県下全域で普及した。しかし、実需者から良質な麦が求められていたため、「ダイチノミノリ」へ品種転換が行われた。

(六)「ダイチノミノリ」

 早生品種であり、耐倒伏性も強い。収量は多収であり、千粒重はやや大、品質も「セトコムギ」より優れていた。

(七)「チクゴイズミ」

 多収で穂発芽性難の品種であるが耐倒伏性は劣る。製粉・製麺適性は良好で、近年、九州地方で急激に栽培面積が伸びてきている。

(八)「さぬきの夢2000」

 香川県が育成した品種であり、平成12年9月に品種登録の出願を行った。短稈で耐倒伏性が強く、製粉・製麺適性に優れた品種であり、実需者から生産拡大の要望も強い。

現在のうどん用小麦は?

「ASW」
 現在のさぬきうどんの主流となっている小麦です

 「オーストラリア・スタンダード・ホワイト(ASW)小麦」は、ウエスタン・オーストラリア州で分別管理されるうどん適性が優れる 品種「ヌードル品種」と、同州産のオーストラリア・プレミアム・ホワイト小麦を一定割合ブレンドした銘柄です。

〈備考〉ASWは、日本で作れないの?

           答えは、「作れません」です。

 なぜかというと、農産物は最近はやりの「地産地消」のことばにあるように、地域に合ったものが生産されるのです。簡単に言いますと、日本のモンスーン式気候にはあいません。日本には6月梅雨があり、小麦は雨に遭うと品質がダメになってしまいます。実は、ASWは日本の小麦より熟れるのがかなり遅く、雨による品質低下である穂発芽の抵抗性が低いのです。さらには、背丈が長く倒れてしまい、赤かび病という病気にも弱いのです。

                  出穂期  稈長 赤カビ程度1) 穂発芽2)
                 月.日   cm      0-5         %
    
      ダイチノミノリ        4.15     74        0        18.7(※)
    ASW構成3品種   4.23     94       3.7        75.2
    

         1)は、数字が大きいほど発生度が高い2)は、数字が大きいほど発芽しやすく、品質が低下する
         ※は、15年産さぬきの夢2000データーで、以外は平成4年播きのデーター。

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