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ひっかりずし

ひっかりずし写真
伝承されてきた背景
 「ひっかり」とは、「ひきわり」、すなわち裸麦の丸麦をひき臼で粗く挽き割ったものです。「ひっかりずし」とは「麦ご飯のすし」という意味で、常の日に食べた混ぜずしです。
 水田面積の少ない山間部では半麦(米5分に麦5分)の飯でも贅沢で、3分7分の割合のご飯ですしを作りました。御馳走という性格のものではなく、雪に閉ざされて外の仕事が出来ないので、ひっかりずしを作って食べたのです。
ひっかりは、押し麦のように色が黒くないので、米の飯と間違えられるほど色が白く、子供たちは大喜びで食べました。
主な伝承地域
高松市塩江町

材  料
4人分
  • 米    2.5合(350g)
  • 麦を挽き割ったもの  1合(300g)
    (実演では、大麦を加工した市販の「米粒麦」を使用)
  • 水菜   2株(250g)
  • 塩    少々
  • サラダ油  小さじ1
  • ごぼう    30g
  • にんじん   50g
  • 里芋     80g
  • 生しいたけ  3枚
  • 切干大根  60g
    (水で戻して軽く絞ったもの)
調味料A
  • 薄口しょうゆ  大さじ1
  • 濃い口しょうゆ 小さじ1
  • 砂糖       小さじ1
  • みりん      小さじ2
調味料B
  • 薄口しょうゆ 小さじ2
  • 砂糖      小さじ2
  • みりん     小さじ2
  • 塩       少々
すしの合わせ酢
  • 梅酢      60cc
  • ゆずの絞り汁 30cc
  • 砂糖     小さじ1
  • 塩      小さじ1/5
※梅酢は梅漬けのからさにより加減する。(今回使用している梅酢は梅の1割の塩で漬けたもの)

作 り 方
(1) 米はとぎ、普通の水加減にし、「米粒麦」と水を加える。(今回加えた水量は、「米粒麦」50g(1合が約300g)に対して水100cc。「米粒麦」は水洗いしない。)
(2) 具の用意をする。
  • 水菜は、塩ゆでして、1cm巾に切る。よく水気をしぼって油炒めし、調味料Aで味付けする。
  • ごぼうはささがきにしてさっと水にさらす。
  • にんじんは粗みじん切り、生しいたけは細かい短冊切りにする。
  • 里いもは、粗いさいの目切りにして塩もみして水にさらす。ごぼう、しいたけ、里いも、切干大根を、調味料Bで煮しめる。
(3) 合わせ酢を作る。
(4) はんぼ(すしおけ)に熱いごはんを移し、うちわであおぎながら、合わせ酢を混ぜ合わせる。(2)の具を汁気を切って加えて、手早くかき混ぜる。

伝承一口メモ

 山間部の農家は、庭に1〜2本の梅の木を植えており、その梅の実を梅干しに保存するので、常時梅酢をおいていて、いろいろに利用します。
 すしの合わせ酢にも買酢(食酢)を使わず、梅酢やわが家になったゆずの絞り汁を用いました。
 具は、昔は大根やにんじんを使わず、畑にほこって(大きく伸びている)水菜のみを用いました。春田(冬、太陽の当たらない山間の田で、麦の栽培が不可能な水田)に菜種を耕作して、油屋で絞ってもらった黄色い色をした菜種油を少したらすと味がよくなりました。
 「菜ずし」とも言います。