オリーブの生態

1)樹

 常緑の樹木で、品種により直立生、開張性、中間性の特性があり、幹の太さ、枝の着性角度、剛性、成長性等にも差異がある。成長は早く、樹高は10mを超える場合もある。樹齢は極めて長く、南ヨーロッパの各地において千年を超える老樹が現存し、果実を成らせている。

2)枝、葉

 新梢は前年枝の頂芽及び葉腋の腋芽から発生するが、2年生以上の枝の陰芽からも発生する。葉は対生で、革質披針形の単葉で大小、形態、葉色、毛茸の多少など品種間に差異がある。一般に幅1.0〜1.5cm、長さ4〜8cmで、葉表はクチクラに覆われて光沢のある緑色(オリーブ色)を呈し、葉裏は密生した毛茸に覆われて銀白色を呈する。

3)芽、花

 頂芽はほとんど葉芽であり、腋芽は当初中間芽として葉腋に形成され、一部は葉芽となって新梢として伸長するが、多くは座止芽となって脱落する。

 花芽は前年の春から夏にかけて伸長した部分の葉腋に着生する。はじめは中間芽として形成されるが、結果枝の頂部と基部の一部を除いて12月頃から生理的分化を始め、形態的には翌年3月下旬頃に分化、5月中旬頃に花器を完成させて5月下旬〜6月上旬頃に開花する。

 花は複総状花条で、白色の小花を1花序に10〜30個内外着生する。小花は4片の萼と直径3mm程度の乳白色で鐘形状の4裂した合弁花冠、1雌蕊、2雄蕊を持っている。花蜜はなく、多量の花粉を飛散させる風媒花であるが虫媒も行われる。また、自家不和合性が強いといえる。

4)果実

 受精後果実は急速に肥大し、約40日間で果肉の細胞分裂は終了する。その直後、硬核期となり、以後果肉の肥大が盛んに行われ、10〜11月に成熟する。果形は球形、ハート形、卵形、長卵形、曲長卵形、倒卵形など品種によって異なり、大きさも1g未満から15g以上まで品種間差異がある。外部はクチクラで覆われ、幼果は緑色であるが成熟期に入ると黄色、赤色を帯び、完熟すると黒紫色に着色する。

 中果皮は果肉となり、内果皮は硬い核となって、内に1個、まれに2個の種子を付ける。果肉と種子にオレイン酸グリセライドを主成分とするオリーブ油を含むが、含油率は品種間に大きな差がある。


オリーブの花

着色別の果実

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