日照については、日照量が多いほど生育がよく、年間2000時間以上の日照時間が望ましい。日照時間の不足する北面傾斜地や防風林、家屋等の陰では明るさを求めて偏伸長が著しくなります。
オリーブは乾燥を好む植物とされていますが、良好な生育、果実肥大のためには年間1000mm程度の適度な降水量が必要です。開花期間中の連続降水は受粉、結実に著しい支障が生じますので注意が必要です。また、年間降水量が180〜230mmの乾燥地においてもチュニジアのスファクスやモロッコのマラケシのように、灌水を行い大規模栽培がされています。
気温については、年平均気温が14〜16℃の温暖地が適当とされていますが、比較的低温には強く、短時間の場合マイナス10℃で寒害が発生する程度です。しかし、長時間の低温は枯死を招くので注意が必要であり、特に、若木の時は低温に弱いため、小枝や太枝、さらに幹にまで損傷を被りやすく、枯死に至ることがあります。一方、花芽分化に対する低温要求度は強く、1月の平均気温が10℃以下でなければ着花しにくくなります。
また、風による倒伏、果実の損傷、落果、木の倒伏などの被害がよく発生するので、木の誘引や支柱立て、整枝時に樹高を低下させるなどの対策が必要です。特に、若木は地上部に較べて根の発達が十分でないため、誘引、支柱など倒伏防止対策を行う必要があります。
土壌に対する適応性は大きく、埴壌土〜砂土と広い範囲の土壌で十分生育します。しかし、根の土壌通気性要求度が大きいので、排水不良な重粘土あるいは地下水位の高い低湿地では生育が極端に不良となります。
地力に対する反応は、比較的鈍感と言われていますが、十分な保水力に富んだ排水良好な肥沃地では収量、品質とも良好で安定した生産を維持します。耕土が浅い痩せ地では、肥培管理が適切であれば生産量を維持することはできますが、隔年結果が著しく品質は劣ります。
植え付け後の生育をよくするため、植え穴を深く耕し、春(3〜4月)、秋(9〜10月)に植え付けます。また、オリーブは根が浅く倒伏しやすいので、植え付け後すぐに支柱を立て固定します。植え付け後は十分に灌水し、乾燥防止のため敷きわらをし、雑草は早めに取り除くようにします。
なお自家不和合性が強いので1〜2割の授粉樹(異なる品種)を混植する必要があります。
肥料は芽の動き始める前の3月上旬、開花後の6月上旬、収穫前の9月中旬及び10月下旬に施用します。時期別施肥成分量は下表のとおり。
オリ−ブを加害する病害虫のうち、最も問題となるのがオリ−ブアナアキゾウムシで、本種はモクセイ科の植物を好んで食害し、特にオリ−ブを集中的に加害します。成虫は体調15o、体幅6o程度で体色は黒褐色、6本の脚と長い口吻を持ちます。卵は平均7日(夏)〜18日(春秋)でふ化します。幼虫は皮層に潜入し、食入孔から食害したオガクズ状の木屑を出しながら60〜200日間食害を重ねます。その後、木質部に楕円形の蛹化室を作って蛹となります。蛹は10〜15日で羽化し成虫となります。
成虫は、3月下旬から10月下旬まで間断なく活動を続け、冬期は休眠状態で越冬します。成虫は、3〜4年間生存し、樹冠上部の若い緑枝の樹皮等を食害した後、地際近くに降りて樹皮を食害し、その傷口に産卵します。雌成虫1頭当たり総産卵数は、300個以上で通常1日に1個づつ産卵します。
オリ−ブアナアキゾウムシの防除は、薬剤散布だけでなく清耕栽培による耕種的防除、幼虫や成虫の捕殺も効果的です。幼虫については、保護色のため見つけにくいが、地際近くや枝の分岐部等に潜伏しているものを捕殺します。
薬剤散布は、スミチオン乳剤の50倍液を主幹に、4〜8月にかけて葉、果実にかからないように3回散布します。
その他の害虫では、新芽が出始めるとハマキムシ類が葉を食害します。
また、病害ではオリ−ブ炭疸病が発生します。
登録農薬を示しますが変更があるので注意してください。また果実用、葉用、観賞用でも登録内容が変わりますの注意してください。


(1)テーブルオリーブス用果実
テーブルオリーブス用果実には緑果用(グリーンオリーブス)と熟果用(ライプオリーブス)がありますが、本県においては緑果が主体となっています。これに用いる果実は、熟度の若い黄緑色果実です。濃緑色の果実が黄化を始めた頃が適期です。マンザニロ種で9月下旬〜10月下旬、ミッション種で10月上旬〜11月中旬が収穫期となります。現在の出荷規格(香川県オリーブ生産組合)では果実赤道面での横径14o以上で損傷がなく、赤紫系の着色がなく、品種固有の形状をしている果実です。熟果(ライプオリーブス)用にはミッション種が用いられ、赤紫色に成熟した果実が収穫されます。収穫時期は、11月下旬から12月上旬です。収穫は手づみで行い、果実を手の中に優しく包み込むようにし、親指と人差し指で果梗部をつかみ、傷つけないよう収穫します。どちらの場合も傷果、炭疸病果、過熟果、未熟果、小果の混入がないように選別します。
(2)油用果実
油用果実は、油分含量が増加してくるを11〜12月頃収穫します。油用果実も、採油時の油の品質に影響するので傷果、腐敗果、炭疸病果等が混入しないように注意します。家庭でオイルを手搾りする場合は12月に入る方が採油しやすいでしょう
| 樹齢(年生) | 窒素(kg) | 燐酸(kg) | 加里(kg) |
|---|---|---|---|
| 3 | 3.0 | 3.0 | 3.0 |
| 5 | 5.0 | 3.0 | 3.0 |
| 7 | 7.0 | 5.0 | 5.0 |
| 10 | 10.0 | 8.0 | 8.0 |
| 15 | 15.0 | 12.0 | 12.0 |
| 20 | 20.0 | 15.0 | 15.0 |
| 区分 | 窒素 | 燐酸 | 加里 | 石灰(1〜2月) |
|---|---|---|---|---|
| 春肥(3月上旬) | 50% | 50% | 50% | 100% |
| 夏肥(6月上旬) | 20 | 20 | 20 | - |
| 秋肥(9月中旬) | 10 | 10 | 10 | - |
| 晩秋肥(10月下旬) | 20 | 20 | 20 | - |
| 計 | 100 | 100 | 100 | 100 |