香川県埋蔵文化財センター

 讃岐国府跡  調査現場から 31




雨、雨、雨・・・。調査が進みません・・・。


 
毎日、毎日水抜きをしています。
今回は、讃岐国府跡で行っている調査区内に雨が入ってこない工夫をご紹介します。
第1が土嚢の設置です。調査区の周囲に土嚢を置き(写真1)、外側に土を詰め(写真2)、外からの水の浸入を防ぎます。
第2がシートの設置方法です。普通にシートをすると、重なった箇所から水が浸入します。それを防ぐため、養殖池のように、シートの大きさで竹を桝囲いし(写真3)、その上にシートを置きます。すべての枠にシートを置きます。シートの四辺は一段上がっているため、水は入ってきません。水はそれぞれの枠内に溜まるので(写真4)、隙間から水が入ることはありません。
第3がシートの枚数です、遺構面直上に1枚、さらに竹枠の上に2枚のシートをします。水漏れ防止に加え、乾燥対策にもなります。(10月18日)
調査区周囲への土のう配置 土のうの外側への土の充てん
写真1 調査区周囲への土嚢配置   写真2 土嚢の外側への土の充填
竹を用いた枡囲み 雨水の溜まり方
写真3 竹を用いた桝囲み 写真4 雨水の溜まり方(シート内に水が溜まる)
 

溝、溝、溝・・・、そして瓦 


調査区の西半分で、南北方向の複数の溝と瓦がまとまって出てきています。
溝の上には多くの瓦があり、溝の全貌は分かりませんが、少なくとも4本の溝がありそうです。
調査箇所は開法寺跡との境付近なので、溝群は開法寺の区画施設かもしれません。
これまでの国府側の調査で確認している区画施設を囲む施設の可能性もあります。
今後、溝の全貌や瓦と溝の関係を明らかにしつつ、溝群の性格に迫っていく予定です。
(10月11日)

溝の検出状況1 溝の検出状況2
溝の検出状況1(北より) 溝の検出状況2(拡大)   
は開法寺塔跡(県指定史跡)          直線的に延びる2条平行の白線が溝
 

掘立柱建物の調査を進めています。

現在、掘立柱建物の調査を進めています。
径10~20㎝の円形の小さな柱穴が四角く組み合います。
時期の異なる2棟の建物が重なり合っているようです。
軟弱な灰白色系の砂質土の埋土という特徴から、現時点では中世後半~近世の建物ではないかと考えています。
国府が営まれた古代の遺構はこの下に眠っています。(10月6日)
掘立柱建物の検出状況 調査状況
掘立柱建物の検出状況 調査状況
 

興味深いものが出てきました。 第1弾



現在、バックホーで掘り下げた遺構面を平滑に整えています(遺構面精査)。
遺構面の上面が黒く土壌化しているため、古代の遺構はまだ確認できていませんが、
興味深いものが出てきました。
鮮やかな緑色の銅です(写真左)。8mmほどの不整形なものであり、製品ではないようです。
近い箇所からもう2点の「銅のかけら」と鉄滓(スラグ)も出てきました。
周辺の土には炭化物(炭)も含まれているため(写真右)、鋳造関係の遺構かもしれません。
まだ検出の途中ですが、楽しみな遺構です♪
銅の出土状況 出土した銅の周辺
銅の出土状況 出土した銅の周辺


 

残暑の厳しさ・・・

9月から調査を開始しましたが、暑さがかなり厳しく、気温が30℃を超えることもしばしば。
調査区のなかは一段低いため風通りが悪く、シートの照り返しもあります。
試しに温度を測ってみると、34℃・・・。
暑さ対策の必須アイテムが寒冷紗(かんれいしゃ)です。
直射日光を避けるだけでなく、遺構面の乾燥も防いでくれる“優れもの”です。(9月21日)
寒冷紗
寒冷紗による暑さ対策

讃岐国府跡の調査を開始しました。



今年度の調査箇所は、当センター(写真の赤丸)の近くで、開法寺塔跡(写真の青丸)のすぐ東側になります。
広大な国府の範囲のなかで、平成23年度から重点的に調査を進めてきた開法寺東方地区の一角にあたります。
何が出てくるか、今からワクワクしています。(平成29年9月14日)
※今年もホームページで発掘調査の情報をいち早くお伝えしていきます。


国府地図
発掘調査風景

 


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