地域支える高齢者パワー  高齢化が急速に進む今日、高齢者が生きがいを持って、健康で自立した生活を送り、地域社会の担い手として活躍することが重要になっています。
 県内でも、老人クラブの人々による「子ども見守り」や「友愛訪問」などさまざまなボランティア活動や交流が活発に展開されています。15日から始まる「老人週間」を前に、各地の高齢者の“元気ぶり”を紹介します。 生きがい・健康・仲間づくり


「孫が増えたよう」 登下校時に子ども見守り

 「孫が増えたようで、子どもたちと顔なじみになれるのがうれしいですね。普段でも見守り隊の帽子をかぶって散歩したりしますが、子どもたちが気軽にあいさつしてくれます」と笑顔で語るのは高松市木太地区老人クラブ連合会「木太百寿会」の宮崎廣会長。同会は、地区内にある3つの小学校と連携し、3年前から見守り隊・見送り隊・出迎え隊の活動を行っています。
 このうち木太南校区の見守り隊は、下校時間に合わせて毎日活動しています。5人から10人が交代で学校近くの交差点などに立ち、子どもたちが安全に下校できるよう見守ります。遠い所まで帰る子どもには、自宅近くまで付き添うこともあります。この活動は交通事故防止の点からも評価され、高松北交通安全協会の表彰を受けました。
 同会はほかにも、青色パトロールカーでの町内巡回や自転車での夜間パトロールなどの自警活動にも力を入れています。子どもたちの安全確保に加えて、空き巣などの犯罪も減り、地域全体の安全・安心を守る“戦力”となっています。

専用のベストを着て、子どもたちの下校に付き添う見守り隊専用のベストを着て、子どもたちの下校に付き添う見守り隊




「おしゃべり楽しい」 友愛訪問で支え合おう

 老人クラブ会員が地域の高齢者を訪問し、安否確認や声掛けを行い、話し相手になるのが友愛訪問活動です。
 この活動が盛んな琴平町で、ほぼ毎日活動しているのが豊明地区の「豊明福寿会」。同地区は住民約80人のうち60歳以上が約4割という、高齢化率の高い地域で、平成11年から友愛チームを作り、訪問活動を行い高齢者の状況を把握するよう努めています。
 訪問は夕方4時から、3人から4人が手分けして、対象者を訪ねます。家に上がっておしゃべりしたり、病床を見舞ったり、玄関先であいさつしたりと、訪問のスタイルはその家によってさまざま。対象者一人一人のチェックカードに気付いたことを書き留め、かかりつけの病院も控えておくなど、詳しい連絡先を作っています。
 会長の大道良子さんは「特に独り暮らしの人は話し相手がほしいし、お出掛けできない人は、世間の情報も知りたい。4時になると庭まで出てきて待っててくれる人もいます。楽しみにしてくださると思うと、訪ねる側も励みになりますね」と語ります。
 会では訪問活動のほかにも、木曜と日曜には、希望者を町内のスーパーへ車で送迎する買い物ボランティアや、2カ月に1回、子ども会と共同で工作教室などのイベントも行っています。高齢化が進む地域だからこそ、老人クラブがコミュニティの中心として大きな役割を果たしています。

地区最高齢、91歳の男性のお宅を訪ねる友愛チーム
おしゃべりは毎日の楽しみ
地区最高齢、91歳の男性のお宅を訪ねる友愛チーム
おしゃべりは毎日の楽しみ


「笑って健康づくり」 たまり場でなごやかに
 老人クラブは地域の自治会や社会福祉協議会などの協力を得て、閉じこもりがちな人も楽しく過ごせる「たまり場」づくりを進めています。活動内容は健康診断や体操、食事会、趣味の創作などさまざまです。
  東かがわ市馬篠老人クラブ「馬篠おしゃべり会」は、毎月第2・4木曜、地元の自治会館に会員が集まり、合唱や手芸、健康体操などを楽しんでいます。第4木曜の午前中は毎回、筋力トレーニングの日と決まっており、地元在住のインストラクターの指導のもと、音楽に合わせて柔軟体操やリズム運動。約30人の参加者は輪になり、軽快なダンス音楽に合わせて手拍子を打ったり、手足を伸ばしたり、全身を動かします。各自の運動機能に合わせてマイペースに。笑い声も起こる会場は、とても和やかな雰囲気で、会長の六車一夫さんによると「みんなで笑って健康づくり」が、この会のテーマだそうです。
  昼食のお弁当を食べ、午後は手芸を楽しみます。ほかに書道教室などもあり、1年に1回、地域の子供会などと合同で美術展も開いています。近隣の特別養護老人ホーム「絹島荘」との交流会や、買い物ボランティアなどもしています。高齢者同士の交流の場から、地域全体の交流の場へと、「たまり場」が広がりを見せています。

思いっきり手足を伸ばしてトレーニング
互いに教え合って手芸を楽しみます
思いっきり手足を伸ばしてトレーニング
互いに教え合って手芸を楽しみます





 9月20日は全国一斉「社会奉仕の日」 昨年の清掃活動(三豊市豊中町本山長寿会)
昨年の清掃活動
(三豊市豊中町本山長寿会)
老人週間中の9月20日は、全国老人クラブ連合会が提唱する全国一斉「社会奉仕の日」です。県内の老人クラブでも、この日は駅や公共の場所の清掃、空き缶や空き瓶の回収、花壇づくり、草刈りなど、さまざまな美化活動を行ってい ます。昨年は県内1160クラブ、約2万人が参加しました。今年は「きれいな地球を子どもたちへ」をテーマに、環境美化活動を行う予定です。





明るい生活送るために
 老人クラブは、地域の高齢者が協力し合って生きがいや健康づくりに励み、ボランティア活動など地域を豊かにする社会活動に取り組む自主的な組織で、60歳以上の人なら誰でも加入できます。
 香川県老人クラブ連合会(県老連)は、お住まいの地域の老人クラブ(単位老人クラブ)を取りまとめ、より広域的な共同事業を行うための団体です。愛称は「ぼちぼちクラブ香川」。今年3月末現在で、県内の1438単位クラブ、約9万人が所属しています。高齢者の社会参加と福祉の向上を目指し、「健康・友愛・奉仕」の三大運動を中心に、さまざまな活動を推進しています。
 関心のある人は、単位老人クラブの会長または県老連までお問い合わせください。
 高齢者が健康で明るい生活を送るためには、自らが積極的に地域社会とかかわる意欲を持つことが大切です。高齢者が積極的に社会参加しながら、生き生きと暮らすことは、地域の活性化にもつながります。高齢者の皆さんの元気な活動で、地域も元気にしていきましょう。
ぼちぼちクラブ香川(財)香川県老人クラブ連合会 TEL087-832-7833 http://www.bochibochi-kagawa.com








問い合わせ
長寿社会対策課
電話/087-832-3264