かがわシネマ館 おでかけロケ地巡り「4」 街路灯の形から「UFO通り」と呼ばれる善通寺市中通り商店街
レトロの街へタイムスリップ 「サマータイムマシン・ブルース」の不思議な感覚を楽しむ

  善通寺は、今年、創建1200年を迎え、県内外から多くの来訪者でにぎわっています。通りには、瓦ぶき屋根やしっくい壁の商店などが、昔の面影のままたたずみ、タイムスリップしたようなレトロな雰囲気を楽しむことができます。
  昨年、公開された「サマータイムマシン・ブルース」は、そんな魅力溢れる善通寺の街を中心にロケが行われたSFコメディー映画です。監督は、「踊る大捜査線シリーズ」を大ヒットさせ、現在公開中の映画「UDON」で、大きな話題を巻き起こした本広克行さん。主演は、若い世代に人気の瑛太さんと上野樹里さんらです。
  ある街のある大学。「SF研究会」の部室では、クーラーのリモコンが壊れ、部員たちが暑さにうだっていました。そんな時、部室の隅に、なんと「タイムマシン」が突然出現します。驚いた彼らですが、「昨日に帰って壊れる前のリモコンを取ってこよう!」と言い出しました。そんな軽い気持ちでタイムマシンに乗った彼らの前には、それから想像もつかないようなおかしな事態が次々と巻き起こっていきます。

四国学院大学
映画用に作った大時計が残された四国学院大学

ロケ用部室とタイムマシン
大学構内にあったロケ用部室とタイムマシン
  丸亀市出身の本広監督にとっての善通寺市は、青春時代を過ごした街でもあり、レトロな雰囲気の漂う様子を映像で醸し出すことには、特別な思い入れがあったようです。撮影時は、監督の同窓生の方たちや地元ボランティアの間で協力態勢がとられ、監督を大いに感激させました。そして、この力強い支援が、最新作「UDON」の香川ロケ実施の原動力の一つになったのです。
  主人公の大学生たちが集うSF研究会の部室は、近く取り壊される予定の四国学院大学の構内にある古い洋館、「ホワイトハウス」の1階に作られました。スタジオのセットではなく、現実の建物内で撮影することで、窓から見える風景も映像の中に生かしていきたいという監督のこだわりがありました。
  また、大学の2号館に設置された大時計は撮影のために映画会社が特注して取り付けたもので、今も静かに時を刻んでいます。

  街路灯の形がUFO(空飛ぶ円盤)に似ていることから撮影スタッフの間で「UFO通り」と呼ばれていたのは、中通り商店街で、この通りの近くには、映画の中で「松井うどん」として登場する店があります。実は、本広監督の最新作「UDON」の舞台となる店の名前が、「松井製麺所」。こんな所にも本広監督の遊び心が溢れていて楽しくなります。
  映画に出てくるレトロで素敵な映画館「名画座」は、実は今も営業を続けている「森岡温泉」という銭湯です。外観はセットを組んで映画館として登場し、内部は入浴シーンが撮影されました。浴槽の壁には、今も映画で使われた不思議な壁絵が掲げられています。
  非現実的な物語でありながら、善通寺の古い街並みやたたずまいが画面に溶けこみ、見慣れている家や街角が何か不思議なものに変わっていくような感覚がするのも、映画の魅力かも知れません。
  善通寺の街をぶらりと歩きながら、ひとときなつかしい時代へタイムスリップしたような気持ちを味わってみてはいかがでしょうか。
大正湯のある路地
大正湯のある路地からは五重塔が見え、
レトロな風情が楽しめる

インフォメーション

ゆうゆうロード大門通り(ゆうゆうロード)
 平成13年に市民が名付けた「ゆうゆうロード」(遊・友・YOU)の愛称で親しまれている通りは、西側の歩道にせせらぎがあり、市民の散策の場所となっている。イチョウ並木を南へ行くと自衛隊の赤レンガ倉庫がある。

カタパンカタパン(熊岡菓子店)
カタパン  昔のままの店のたたずまいが映画の中にも登場する。自家製カタパンを100年以上も門前で作り続けている。店の熊岡暢子さんは、本広監督と高校の同級生。
インフォメーション

カタパン(熊岡菓子店)

住所/善通寺市善通寺町3-4-11

TEL 0877-62-2644
営業時間/7:30〜18:30(火曜日定休)

四国学院大学
住所/善通寺市文京町3-2-1
TEL 0877-62-3964