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【特集】「機関車先生」と瀬戸の島の魅力
世代を超えて感じるものがある映画です
知事
口が利けないで、表現するのは大変でしたでしょう。
坂口
原作を読んだときに、僕が演じた吉岡誠吾は、自分の障害というものを乗り越えるおおらかな人間性を持っている人だと思いました。しゃべれないからどうにかなるというのではないのです。ですから、あまり自分の中では障害を持っているという意識ではやらなかったんですね。それがかえって良かったと思っています。僕の代わりに、校長先生役の堺正章さんが誠吾の代弁者なので、すごいセリフが多かったんですよ。
知事
坂口さんの知らない時代の主人公を演じるというのも難しかったでしょう。
坂口
それも一つのテーマだったんですが、僕は戦争も知らないし、映画などで見たり聞いたりはできても、肌で感じることはできないじゃないですか、その時代をうまく伝えなければいけないと思いました。今は実感できなくても、実際それがあったという、そのギャップを埋めることができればと考えました。
知事
島は時間が止まっているようなところがありますから、そういう時代を描くには良かったかもしれませんね。
坂口
ゆっくりした時間の中で役作りをすることができました。ロケの1カ月間は、寝ても覚めても映画のことを考えていました。来る日も来る日も撮影だけに集中できたので、その環境に感謝しています。原作には瀬戸内海の風景や人、町並みが細かく描かれています。ロケの現場を訪れて、実際にそれと同じものを見たときに、その役にすっと入ることができました。
知事
日本人が忘れかけた良き時代の話、主人公はまじめすぎるほどまじめな人物ですね。
坂口
本当にまじめな話なんですよ。僕はすごく好きなんです。芝居にしても現代というより時代を感じるものが好きですし、新しいものを伝えていくことも大事なことですが、古き良きものを残していくことも大切だと思います。そうした時代の役を演じられる役者さんも、僕らの世代では減ってしまうんじゃないんでしょうか。僕は、これからも昭和の時代を描く作品に携わっていきたいと思っています。
知事
この映画で昭和時代の“善きもの”が伝わっていくといいですね。
坂口
ぜひ、親子で見ていただきたい。世代を超えて感じるものがある映画です。
知事
先生が見ても参考になるだろうし、子どもたちも勉強になると思いますね。われわれも映画の成功を祈って、「機関車先生」を応援していきたいと思っています。
坂口
ありがとうございます。本当に一人でも多くの方に見ていただきたいと思っています。よろしくお願いします。
「機関車先生」でロケをした瀬戸の島々
「機関車先生」のロケが行われたのは、備讃瀬戸に広がる塩飽諸島の島々。塩飽とは、古代から製塩が行われ「塩焼く」が転化したとの説と、瀬戸内海の東西から流れ込む潮流がこの付近でぶつかり合い、海底から潮がわくので「しわく」になったという説がある。
大小さまざまな島からなる塩飽諸島一帯は、確かに潮の流れが激しく変化する。この海で鍛えられた船乗りたちは、その昔から優れた造船と操船の技術を持ち、中世には信長、秀吉、家康に取り立てられ直轄水軍としての道を歩んだ。1860年(万延元年)、太平洋を横断した咸臨丸操縦の水主(水夫)50人のうち35人が塩飽水夫であり、近代日本海運、海軍の発展に大きく貢献したともいわれている。
水軍の城跡、塩飽諸島の政治の中心であった役所「塩飽勤番所」、水運で栄えた豪商の屋敷、塩飽大工の技を垣間見る明治からの家並み、海洋記念館となった旧海員学校など、特異な歴史や文化の足跡が島々に残されている。
塩飽勤番所(本島)
1797年(寛政9年)の建築で、塩飽諸島の政務を執った場所。
塩飽諸島
雄大な瀬戸大橋が架かる瀬戸内海の中央部、備讃瀬戸の西部にある島々。
粟島海洋記念館(粟島)
日本初の国立海員学校の記念館。洋風の建物に貴重な海の歴史が納められている。
>>>坂口憲二プロフィール
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