報道発表資料 平成22年3月16日


特定商取引法に違反した寝具類の訪問販売
業者に業務停止命令(3か月)


 香川県は、平成22年3月16日付けで、不適正な取引行為により、寝具類の購入契約をさせていた下記事業者に対し、特定商取引に関する法律(以下「法」という。)第8条第1項に基づく業務停止命令を行いましたので、同条第2項に基づきその旨を公表します。
 なお、この命令は、訪問販売に係る取引の公正及び購入者の利益が著しく害されるおそれがあると認められるため、法第7条に基づく指示を経ずに行うものです。

(過去の処分歴はこちら
 
1 事業者の概要
事業者名 株式会社オーコレクト
代表者 代表取締役 小林 武司
所在地 岡山県岡山市中区竹田110−2
業務内容 寝具類(布団カバー、防湿シート、布団のリフォームなど)の訪問販売


2 香川県における相談状況
 (H21.3〜H22.1)

・相談件数  5件 (H21.3件、 H21.11件、 H21.12件、 H22..1件)

・相談状況
  当事者性別 男性0件 女性5件

  契約者年齢 66歳〜83歳
          
(60歳代1件、70歳代1件、80歳代3件)
           平均76歳

・契約金額
  50,000円〜210,000円
  
平均120,000円 


3 業務停止命令の内容
 

 平成22年3月18日から平成22年6月17日までの間(3か月)、法第2条第1項第1号に規定する訪問販売のうち、次の行為を停止すること。

(1) 訪問販売の契約の締結についてその勧誘をすること。
(2) 訪問販売にかかる契約の申込みを受けること。
(3) 訪問販売にかかる契約を締結すること。



4 法違反行為の事実

(1)販売目的不明示(法第3条)
 以前、あなたが買った敷布団について、非常にクレームが多いので、メンテナンスに行きたい。」など、あたかも布団の点検のように告げて訪問しており、勧誘に先立ち勧誘の目的及び勧誘にかかる商品の種類を明らかにしていない。
(2)不実告知(法第6条第1項)
 消費者の布団を見て、「これからカビが生えてくる。それを吸ったら病気になる。」、「ばい菌がはびこって目には見えなくても雑菌が繁殖するからクリーニングが必要だ。」、「羽毛は小さくて見えないけど飛んでいるので目や蓄膿症などにもよくない。」など不実のことを告げ、消費者の不安を煽って、防湿シート等の契約を締結させている。
(3)迷惑勧誘(法第7条)
 「即決も何も今日しか来られないから、今回が最後や。」などと告げ、高齢の消費者宅に長時間にわたり居座るなど、消費者に迷惑を覚えさせるような仕方で勧誘している。

5 勧誘事例
(1)  平成21年2月下旬、消費者A宅に男性から「○○社のお布団を買っているでしょ。うちは布団の製造も卸もしていますが、この頃○○社の布団に欠陥商品が出ているんです。玄関先でいいからその布団をちょっと見せてください。今から製造担当の営業員Zが行きます。」という電話があった。その後、しばらくして、株式会社オーコレクト営業員Zが消費者A宅を訪問した。
 営業員Zは、消費者Aの布団を見て「今は大丈夫やけど、これからカビが生えてくる。それを吸ったら病気になる。カビが生え、虫がわいてくる。」などと告げた。そして、「うちにええ敷パットがあるから、見るだけ見てみたらええ。うちの敷パッドを敷いたら湿りがこん。」と告げ、商品の防湿シートを車から持ってきた。
 営業員Zは、その防湿シートを広げて消費者Aに見せ「○○社で買ったら40万円はする。うちのは磁気がええし、よそのは錆びるけどうちのは錆びがこん。これは他の人に持って行くものやけど、これやったら12万円や。」と勧誘をはじめた。消費者Aは、防湿シートなど全く契約する気はなく、「そんなら、よそへ持っていきまい。」などと言って契約を断わったが、営業員Zはそれを無視して、携帯電話で同社へ電話をし、「部長いますか? お客さんは気に入ってくれています。12万やったら。」等と勝手に話を進めた。
 そして、営業員Zは契約関係の書類を消費者Aに渡し「はよ、名前を書いて、書いて。」と言った。消費者Aは、その渡された書類の内容を確認しようと思い、「よう読まんといかん。」と言うと、営業員Zは「はよ、読め。」と命令口調で言った。
  消費者Aは、営業員Zがなかなか帰らず、また、夫が外出しており一人で不安であったため、やむをえず12万円の防湿シートを契約する事にした。消費者Aが契約書に名前を書くと、すぐに営業員Zはその書面を取り上げ、商品名や価格などを書き、消費者Aのハンコを押印した。

 

 

(2)  平成21年11月中旬、同社営業員Yは、消費者Bに電話で「以前、あなたが買った敷布団について、非常にクレームが多いのでメンテナンスに行きたい。お宅の方に何回も寄ったり、電話したが留守だった。今回が最後の訪問機会だから、すぐに寄りたい。」と告げた後、消費者Bの自宅を訪問した。
 消費者Bが営業員Yに自分の布団を見せると、営業員Yは、「この布団は、敷きっぱなしではカビも生えるし湿気も取れない。人間は体から水分が出るので、ばい菌がはびこって、目には見えなくても雑菌が繁殖するからクリーニングが必要だ。クリーニングは、3万8千円ぐらいする。クリーニングは数ヶ月に一度は必要だ。」などと言い出した。その布団は、半年前に購入したばかりのもので、購入した会社からは、「ずっと敷きっぱなしでいける。」と言われていたため、消費者Bは頭が混乱してしまった。

 その後、営業員Yは、「敷布団の下にシートを敷くと湿気が取れて、カビも生えない。」、「20何万円する物もある。」などと防湿シートの話をはじめた。消費者Bが「せっかく22万円もする敷布団を買ったのに、そんな20何万円もする湿気取りを買ったら何のために高い布団を買ったのかわからない。」と言うと、営業員Yは「安いのがあるんです。」と言って車に商品の防湿シートを取りに行った。
 営業員Yは、防湿シートを持って戻ってくると、そのシートを勝手に消費者Bの敷布団の下に引いて勧誘を行った。勧誘を受けた消費者Bは、「即決しないといけないんですか。」と契約を拒んだが、営業員Yは「即決も何も今日しか来られないから、今回が最後や。」と勧誘を続けた。結局、消費者Bは営業員Yの強引な勧誘に押し切られ、渡された契約書に名前などを書いた。そして消費者Bが契約書を書いている間、営業員Yは「これは、押し売りではないですよ。」と何度も念を押すように言った。

 

 

(3)

 平成22年1月下旬、消費者C宅に男性から「羽毛布団ありますよね。その羽毛布団にクレームが出ているので、今調べに回ってるんです。営業員Xという者が行きますので、営業員Xと言ったら通してください。営業員Xとメモしておいてくださいね。」という電話があった。その後、しばらくして、同社営業員Xが消費者C宅を訪問した。
 営業員Xは「自分は、販売の者ではなく製造の方の作業員で、布団にクレームが出ているので回っています。」と告げ、消費者C宅の座敷に上がり、消費者Cが使っている布団を見た。消費者Cは、布団の襟の部分に安全ピンでタオルを留めていたが、営業員Xはそれを見つけ、「穴開けたら駄目だって布団屋さんが言わなかったですか?羽毛が飛び出してよくないです。喘息なんかの持病がある人は吸い込んだらもっと悪くなるし、羽毛は小さくて見えないけど飛んでいるので目や蓄膿症などにもよくない。」と説明し、今の布団にカバーをするよう消費者Cに勧めた。
 そして営業員Xは、商品の布団カバーを車から持って来て消費者Cに見せ、「汗をよく吸収するので、あんまり洗濯もしなくていい。よそで買ったら16万8千円するものだけど、お客さんからのクレームということを会社に言ったら10万円になる。得だから。」と言った。消費者Cは、営業員Xの言葉を信じて、そのカバーを買うことにした。
 次に営業員Xは、「下はどうですか?」と敷布団の状態について消費者Cに尋ねた。消費者Cが「こんなん使ってます。」と敷布団を見せると、営業員Xは「きれいに使っていただいてますけど、下も同じようにカバーをしておけば繊維が傷まなくていいですよ。それも16万8千円しますけど、10万円になります。」と言ったので、消費者Cは、営業員Xの勧めるまま両方契約することにした。契約金額は、消費税込みで21万円であった。契約後、営業員Xは消費者Cに「買ったことは、若い人に言ったら駄目ですよ。黙っておいてよ。」と念を押すように言った。
 しかし、営業員Xが帰った後、消費者Cは「この布団カバーが本当に20万円もするのだろうか。」と心配になったため、店舗販売の布団店に相談したところ、その布団店からの回答は「何ぼ言うても1万5千円ぐらいで。それ、岡山の業者とちゃうん? 最近ようけ騙されとんや。」というものであった。
 そこで、消費者Cは解約しようと思い、営業員Xに電話をした。消費者Cが営業員Xに解約する口実として「息子に怒られたから。」と言うと、営業員Xは「じゃ、一旦引き取るから、1週間くらいしたら、またこっそり持って行ってあげる。内緒にしておいたらわからんから。」と告げた。