
第4回「香川県広域まちづくり商業振興検討委員会」
開催結果
1 開催日時 平成19年3月28日(水) 10時〜12時10分 2 開催場所 県庁本館12階 大会議室 3 出席者 委 員 : 池田委員、井原委員、緒方委員、尾松委員、鎌田委員、島委員、土井委員、 永峰委員、廣田委員、古川委員、山本委員、石原特別委員 事務局 : 商工労働部長、土木部長、商工労働部次長、経営支援課長、都市計画課長 4 配付資料 ・会議次第 (PDF:11KB) ・資料1「香川県広域まちづくり商業振興検討委員会委員名簿」 (PDF:25KB) ・資料2「大規模小売店舗の立地のあり方と中心市街地の活性化に関する提言(案)」 (PDF:292KB) ・参考資料1「本県における小売業等の現状について」 (PDF:427KB) ・参考資料2「県民意識調査(県政世論調査)の結果について」 (PDF:117KB) ・参考資料3「商業調査の結果について」 (PDF:269KB) 5 議題 大規模小売店舗の立地のあり方と中心市街地の活性化に関する提言(案)について 6 議事結果(概要) 資料2に基づき事務局から説明、委員了承 議題について、各委員から次のような意見等が述べられた。 【大規模小売店舗の適正立地、集約拠点の考え方に関して】 ●「適正立地に関する基本的な考え方」について、事務局はどのように考えているか。 (事務局)大規模小売店舗の立地のあり方について、概念的なものを明確に打ち出す必要があり、これを早急にまとめて提示するつもりである。 ●大規模小売店舗の適正立地については、都市計画の関係法令に基づく土地利用規制、ゾーニング手法に依らざるを得ないので、都市計画を所掌する部局で強く進めていただきたい。その際、集約拠点という考え方が一つのポイントとなる。 ●集約拠点とは、居住機能、公共公益機能、商業・業務機能という3つの機能がある程度の近接性を持って固まっている「コミュニティ核」の状態を束ねて「地域拠点」とし、これを「コリドー(軸線)」でつないだものとして捉えることができる。コリドー+結節機能が集約拠点のイメージとなる。香川県のように県土面積が小さいところでは、コミュニティ核を積み上げて地域拠点とし、できるだけコリドーをはっきりさせることにより、集約の考え方を示すことが、県の魅力を出す上で重要である。 ●実際の人口集積の状況を見ると、コミュニティ核ではない部分へも既に人口が集積されつつある。これからの人口減少を踏まえ、生活・インフラ・環境の持続性及び効率性を考えた場合、コミュニティ核ではない部分での居住は、今後、誘導の対象となってくるのではないか。 ●都市圏には、自然・歴史基盤、社会基盤、社会関係資本があって、場所、機能、活動そして人を支えているのだが、現在は人が住むべき場所と実際の住み方が乖離している状況である。これを都市機能の拡散とすると、都市機能の集約は、場所づくりと人づくりを一体化させ、自然・歴史基盤、社会基盤、社会関係資本を一つの多元的なコリドーとしてまとめていくということである。そして、「都市圏」といった無機的なものではなく、「景域文化圏」すなわち香川の魅力が出せるような器づくりを考えていくことが必要。 ●集約拠点に立地誘導を図るという点については、前回委員会での了解事項だが、集約拠点が漠とすれば、立地誘導も漠然としたものとなり、実質的に機能しない。まずは、集約拠点の要件を具体化し、集約拠点を明確化することが必要である。 ●集約拠点へ立地誘導するという方向性は、根拠もあり正当である。しかし問題は、集約拠点へどれほど集約するかということ。香川県の場合、県域が狭く県全体で一つの商圏となっており、高松市という一極巨大な集約拠点がある。他の地域にも高松市と並ぶほどの集約性を求めることにはならないと思うが、それでは、どこまでの開発を許すのかという議論が出てくる。 ●これからの人口減少社会を踏まえると、集約拠点ではないところへ集積されつつある人口(居住)を誘導対象とする必要があるかもしれない、という考え方はまさにそのとおりである。 ●店舗面積10,000u以下の店舗に対する考え方も、最後は市町に委ねなければならないのかもしれないが、何らかのメッセージを県から出した方がよい。 ●集約拠点への立地誘導は、非常に有用な考え方である。ただし、集約拠点という概念の中で、土地のポテンシャルをどう動かしていくかがポイントとなる。 ●集約拠点をつくる中で、インフラ整備(道路網の整備)をどう考えるのか。これまでも、まちづくりと公共の道路整備が連携できていないというところに問題があった。そのあたりのメッセージを提言に盛り込んでもらいたい。 ●都市計画の視点に関わる意見を提言に盛り込むことにより、店舗面積10,000u以下の店舗についても市町が実際に検討できるように、何らかのメッセージを出せないか。ただし、規制はできないので、あくまでメッセージとして。 ●なぜ、法律において店舗面積10,000uで線が引かれたかを考える必要がある。法律で規制をかけるのは10,000uを超えるものだが、10,000u以下の店舗については地域の実情に応じて検討せよ、と解釈すれば、10,000u以下の店舗についてはどこに立地してもよい、ということにはならない。 ●中心市街地活性化法に定める基本計画を策定し、法律に沿って施策を進められる市町以外の市町に対するメッセージが必要だ。そのような市町においても、それぞれの拠点的なところへ集約していくという考え方があってよい。 ●市町の権限に属することに対して、県が具体的に書き込むことは問題があるが、「基本的な考え方として、このような考え方がある」と言えばよいのではないか。 ●提言の付属資料として、具体的に書けないだろうか。 ●集積して集約化を図るという方向性はよいが、郊外に大規模店舗があって、更に集積させた結果、売場面積が全体で増加したのでは意味がない。これ以上売場面積が増加することが、都市にとってどれほどのダメージを与えるかということを明示する必要がある。 ●香川県は非常にフラットで、人が住むところが自然に広がっていく傾向がある。これを逆に集約させるのは、非常に難しい。 ●高松市から離れれば離れるほど、小さい面積でも強い影響力を持つ商業施設が可能になる。これらをどういうふうに集約化に結びつけるていくかを、内部でもう少し検討するべき。店舗面積10,000u以下の店舗を自由に立地させると、集約性が失われる結果となるのではないか。 ●集約拠点と店舗の売場面積を連携させて考えるべきだ。つまり、どのような集約が考えられるのか、それに対して売場面積の大きさがどのような影響をもたらすか、について総合的に検討した上で、それぞれの地域において集約拠点を考えていかなければならない。 ●高松市以外の都市については、それほど人口が集中しておらず、投資効果を考えると、特別巨大な商業施設がそれらの都市にできるとは考えにくい。したがって、大規模な店舗のみを対象にして法規制するだけでは、効果は出ない。 ●10,000u以下の店舗について規制はできないが、市町の立場からすると、提言の中で何らかの方向づけをしてほしい。 ●集約拠点について、高松市においては、提言(案)に記載されたような拠点への集約が必要だと感じる。しかし、高松市以外の地域については、それらの要件だけではなく、歴史性・文化性といった要素を加えた上で、各市町が考えていくことになるのではないか。各市町に対しては、それぞれの都市計画を見直していく際に集約拠点という視点をいれて考えていかなければならない、という指針が必要である。集約拠点への誘導という考え方をガイドライン又は条例に反映させてほしいという意見又は市町に対する指針を、提言の別資料等でつけてほしい。 ●提言の中には、それほど具体的なところまでは書けないだろう。それぞれの市町の状況も一様ではなく、それを無視して押し着せることはできない。しかし、提言(案)の「地域住民等と十分に対話し」という文言だけでは、やはり弱い。それぞれの地域の実情に合わせて、それぞれの地域の中で集約化を図れというメッセージを出す必要がある。店舗面積10,000u以下の店舗についても、市町がそれぞれ集約化を考えるときの対象になる、ということを言えばよい。それ以上のことを書くことは難しい。 ●提言(案)には、「マスタープラン」「ゾーニング」という文言が見られる。これらは、これまでのところ、ある程度有効に機能してきた手法ではあるが、現在は、どのようにして規制型の手法から協議・契約型の手法に移行していくかが問われている時代であって、ゾーニングで細かなところまで規制することはできないし、求められてもいない。 ●店舗面積10,000u以下の店舗については、誘導を促すための「地域コード」のようなものを市町が作成する、というようなことを書いてもらいたい。「コード」とは、規制ではなく、誘導のためによい例を見せるというようなものであり、要綱よりも下位のものと考えられる。アメリカでは、既存のゾーニングに重ねて、施設などの形・規模などをコード化して見せることにより、地域再生につなげている。日本では、まだゾーニングに他の手法を重ねるということはできていないが、それを進めるべき時代に来ている。「地域コード」を作成するのは、市町である。 ●店舗面積10,000u以下の店舗については、運用面から考えて、もう少し提言の中に書き込みができないかと感じる。 ●県と市町の情報交換のあり方について、提言の中で書けないか。中心市街地の問題は市町が中心となるべきことだが、県としても関わることが期待されている。事務局は、県と市町の情報交換や調整をどういうレベルでやるのが適正又は効果的だと考えているか。 (事務局)平成19年11月に改正都市計画法が全面施行されると、10,000uを超える店舗は、商業・近隣商業・準工業の3地域でしか立地できない。それ以外の制限された地域で立地する場合には、都市計画の手続により、各地域が立地の適否を判断する。また、10,000u以下の店舗については、市町に権限があり、市町が独自の判断をすることになるが、その際には、市町から県へ協議される。 ●協議の場において市町が応諾しなければ、市町の判断が優先されるということになる。したがって県は、幅広く県民に対してこの問題の重要性をPRし、伝えていくべきだ。また、そうすることにより、市町に問題意識を持ってもらうことが可能ではないか。 ●大型店の無秩序な郊外立地がまちづくりを困難にしているというところから議論が出発したことを考えると、10,000uを超える店舗のみを対象にしてよいのか、ということが一貫して議論の中にあったと思われる。大規模小売店舗立地法に定める1,000uという店舗面積についても、提言の中で言及すべきではないか。 ●県の対応が、10,000u以下の店舗は市町に委ねるというのであれば、もう少し書き込みができないか。 ●集約拠点に関して高松市と他の市町との関係については、「県全体の中枢拠点となるべき中心市街地と、地域に密着した集約拠点としての中心市街地を整理した上で」という記述に、きちんと表現されている。 ●これまでの、四国における大規模小売店舗の立地は、まさしく商業機能だけの立地であり、他の機能については、広域的なエリアでの機能をそのまま使う、という状況であった。今後の大規模小売店舗の立地は、住宅、公共公益施設並びに公共交通と一体的に整備しなければならない、という集約拠点の考え方は斬新であり、このような考え方をメッセージとして打ち出すことによって、規制的な形ではなく誘導が図られるのではないか。 ●集約拠点の明確化と売場面積の規模を関わらせないと意味がない。 ●10,000u以下の店舗については、規制ではなく方向性であるとして表現するとよいのではないか。 ●今までは、土地の利権の問題があって、行政が「ここに集約拠点をつくる」という考えを明示してこなかった。しかし、全体を救うために集約を図るという意思表示をすべき時期に来ている。青森県のコンパクトシティ概念は、その典型である。 ●都市計画課から説明のあった「誘導区域の設定」の先進事例について、対象施設と区域要件が一元的であると感じる。これを、もう少し多元的にしてはどうか。すなわち、10,000uを超える店舗のみを対象とするのではなく、それ以下の店舗も要件に含められないか。県がそれを設定するのが難しいのであれば、それを各市町に委ねるということになるだろう。兵庫県の事例が比較的イメージに近いかもしれない。 ●これから集約拠点的なまちづくりをやるということ、つまり、「商業だけではなく、居住、公共公益、交通なども含めて、地域をつくる」という理念的なものを条例化すると、メッセージ性が強く出てくるのではないか。規制的な条例は難しいが、これからの地域づくりの方向性を見定めたような条例ができればよい。 ●条例を制定したとしても基本的な精神を述べるにとどまり、悪意のある人にはメッセージが届かない。そうだとすると、条例という形で強く打ち出しても、実益は少ないのではないか。しかし、メッセージは必要である。そのメッセージをいろいろなところで出す、例えば機会あるごとに知事が宣言をする、といった形の方が効果的である。 【地域貢献に関して】 ●これからの社会は、地域貢献の必要性が高い。つまり、企業のCSRといった観点から、例えば地方のイベントに場所を貸す、託児施設や集会場をつくる、などの取り組みが必要である。 ●香川県は狭いが、地域それぞれの特色があり、市町が住民の意見を取り入れながら、地域貢献の方向づけをしていくのが望ましい。 ●地域貢献については既設の店舗も対象にするということで、前回議論を行い、提言(案)にも書き込まれているので、さらに強化して取り組んでもらいたい。 ●この提言(案)には、アメニティの問題が欠けている。人々が好んで集まるところは、景観やアメニティの満足度が高い場所である。アメニティに対して配慮させる、例えば総工費の1%は景観のために使わせるといった条例が可能ではないか。事業者に対してアメニティへの配慮を求める、とする項目を提言の中に書き入れてほしい。 【中心市街地活性化のための具体的施策に関して】 ●行政は住民のコミュニティ確立のための施策を行わねばならない。住民の意識が拡散している現状においては、コミュニティを維持するために核となってくれる人々の能力アップに向けたテクニック等を行政が指導する等が必要である。また、コミュニティ活動を促進するためには、集会場が必要であり、例えば公共施設の閉館時間を遅くするなどの配慮をしてほしい。コミュニティをつくるということに対して、もう少し行政の視点を入れてはどうか。 ●これからは、商業という視点を離れて、「住みやすいまちづくり」という観点から、教育、文化、医療といった施設を拡充すれば、地域のにぎわいが出てくるのではないか。 ●提言(案)に記載されている「連続した商業集積を確保するための、空店舗の改装、店舗移転費用に対する助成」、中でも店舗移転に対する補助を明確に制度化してもらいたい。商店街も思い切って交換分合する必要がある。商業者が移転することによって、集約性が高まる。 ●店舗移転に対する補助等の施策については、商工労働部の方で、具体化に向けて検討してもらいたい。 【結論】 ●現状を放置したままでは、まちが立ち行かなくなるというメッセージを出し続けなければならない。 ●この問題は、商工労働部だけの問題ではなく、県の関係部署を挙げての問題であり、また県と市町の連携がうまくいかなければ、実効性がない。更に、価値観の異なる住民、事業者なども含めて、利害関係にある人々が共通の問題意識を持って取り組んでいかなければならない。「大規模小売店舗の立地のあり方」と「中心市街地の活性化」については、商業に関わる問題ではなく、地域づくりの問題である。 ●今日の意見を可能な限り提言の中に加え、本委員会のまとめとする。 ●提言を年度内に知事に渡すので、年度がかわると直ちに都市計画課の方で検討を進めてもらいたい。 |
