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屋島(火山台地を中心としたコース)
テーブル型の山とおにぎり型の山
 古戦場で名高い屋島は、瀬戸内海国立公園に属し、国の史跡・天然記念物に指定されている。標高290mほどの山頂からは、高松平野が一望できる景勝地であり、年中観光客が絶えない。山頂部が平坦で南北に細長く、テーブルのような形をしている。その独特な形のため、かなり遠くからでもその姿を見分けることができ、人々にとても親しまれている。
 一方、「讃岐富士」と古くから親しみを込めて呼ばれている山がある。丸亀平野のほぼ中央部、土器川のすぐ西に位置する標高422mの飯野山がそれである。富士山のように左右対称に整った姿が美しい。
 屋島をテーブル型の山とすれば、飯野山はおにぎり型の山とでもいうことができよう。
高松市沖より屋島を望む
↑高松市沖より屋島を望む
 ところで香川県内には、テーブル型やおにぎり型の山が多い。五色台や坂出市南部の城山、金毘羅さんのある大麻山などがテーブル型の仲間であり、讃岐七富士と呼ばれる三木町の白山、綾歌町南部の堤山、高瀬町の爺神山などがおにぎり型にあたる。これらの山々は、いずれも平野部に位置し、それぞれが独立している。県南部の讃岐山脈が、1,000m前後の山々で連なるのとは対照的である。このような、山の形の違いはどこからくるのだろうか。それは、それぞれを形成する岩石や、その生い立ちに原因がある。
そこで、讃岐山脈の岩石と五色台の岩石を比べてみるために、それぞれを岩石用の顕微鏡でのぞくと、写真のように見える。讃岐山脈のものは、小さい砂粒が集まった砂岩である。一方、屋島や五色台の山頂部で崖をつくる黒い岩石は、鉱物の結晶が散らばってみえる溶岩特有のつくり(班状組織)である。このような岩石は火山岩の類である。テーブル型やおにぎり型の山は、この種の岩石が頂上部にのっていることが多い。県内には火山はないが、昔は激しい火山活動があったのである。

→讃岐山脈の岩石(左)と五色台の岩石(右)を岩石用顕微鏡で見たもの
讃岐山脈の岩石(左)と五色台の岩石(右)を岩石用顕微鏡で見たもの
 香川県には次のような生い立ちがある。約1億年前、地下の深いところで花こう岩ができ、この岩が香川県をささえている。花こう岩より上にあった岩石が侵食された後、海底となり砂や泥が堆積した。その後これらが隆起してできたのが讃岐山脈である。
 そして約一千万年の昔、激しい火山活動があり、現在の平野部および島一帯に火山灰などが堆積し、その上に溶岩が流れた。やがて、侵食に強い溶岩が取り残されて、まわりより高くなる。さらに侵食がすすむと上にみぞができ、1つの山が2つ3つと、より小さい山に分かれていく。そして、頂上部が広く残った部分がテーブル型、小さくなった部分がおにぎり型である。
 岩石をよく調べてみると、郷土が海底にあったり、火山噴火があったことなど、いろいろな昔のでき事がわかってくる。テーブル型やおにぎり型の山々の語りかけに、遠い昔の郷土の様子を想像してみよう。
山本 明男
五色台(馬返)より南西をのぞむ
↑五色台(馬返)より南西をのぞむ
(掲載内容は出版した昭和63年当時のものです。)
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