チョウ目シジミチョウ科
ウラナミアカシジミ  Japonica saepestriata
絶滅危惧II類(VU)
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以前は、島嶼部を含む香川県内の平野部から低中山地に広く分布していた。生息地では個体数も多かったが、1990年代以降生息地、個体数とも急激に減少した。
アカシジミとともにミドリシジミの仲間で橙色の翅を持った特異なグループをつくる。翅面は表が橙色で裏が黄橙色。雌は前翅表面翅頂に三角形の黒斑がある。翅裏面は特有の多数の黒点を列状に持ち、後角には濃い橙色の斑がある。
他所では平地から中山地のクヌギ林に生息するが、香川県ではクヌギ林よりもアベマキ林が主な生息場所となっている。成虫は、伐採後の新しく伸び出した枝に、好んで産卵する。
全国的には北海道南西部に分布するがまれ。本州と四国瀬戸内側が主な分布地である。九州には分布しない。県内の分布は島嶼部(小豆島・広島・粟島)と四国本土側では瀬戸内海側の平地から低中山地。讃岐山脈の標高が高い場所には分布せず。
島嶼部を含む瀬戸内海側の平地、山地のアベマキ林では個体数も多かったが、10年程前より急激に姿を見せなくなってしまった。一部地域では宅地開発などでアベマキ林が消失し、生息環境が消えていたが、突然の減少の原因ははっきり分からない。アベマキ林の管理放棄で木が高くなり、産卵に適した木が無くなったためかもしれない。
宅地開発、道路工事などによる平地、低山地のアベマキ・クヌギ林の消失。管理放棄による里山環境の変化。
(出嶋利明)