単子葉植物カヤツリグサ科
オニスゲ  Carex dickinsii
絶滅危惧I類(CR+EN)
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オニスゲ
本種は溜池や湿地など限られた環境に生育しており、産地が少なく局地的に生育している。
水湿地に生育する多年草。線形の葉は基部に薄色の葉鞘がある。高さ20〜50pの茎頂に、線形で柄のある雄性の小穂をつけ、その下に、柄のない楕円形の雌性の小穂を1〜3個つける。大きな果穂の形を鬼と見立て名付けられたが、ミクリに似ているとところから、ミクリスゲの別名もある。
本種は、溜池流入口に成立する半日陰の湿地や湧水湿地に生育する。群生することが多い。
山際の溜池や湿地を中心に、県内に広く点在して分布している。
既存情報は少なく、産地はまれであったが群生地もあった。近年産地が減少しており、今回の調査では生育を確認できなかった。今後の詳しい調査に期待したい。
溜池の改修や湿地の改変による生育地の消失、農業事情の変化にともなう溜池の管理行為の放棄や自然遷移による生育環境の変化で衰退することがあげられる。
(佐藤明)