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竹林の整備と利用の手引き −健全な森林の再生モデル事業−
U 竹林整備の必要性

 竹林は毎年たくさんのタケノコを出し、地下茎を四方に伸ばし面積を拡大します。竹林も人が手を加えることにより資源として有効に活用することが出来ますが、放置された荒廃竹林では様々な問題が発生します。

■1.周囲への侵入・拡大

■2.里山景観の変化

■3.生物多様性の低下

■4.水源かん養・県土保全機能の低下

 また、竹林では地表30cm程度まで地下茎が集中し、斜面及び地下茎に沿った水の流れが多くなり、地中深くへの水の浸透が少なくなるため、保水能力の低下(水源かん養機能の低下)が懸念されます。さらに手入れされず放置された荒廃竹林では地下茎が枯死し、浅い根になる傾向があります。そして、林床には植生が少ないため、土壌侵食や土砂崩壊の危険性が高くなります。
 2004年(平成16年)の10月、台風23号に伴う降雨により、手入れ不足の放置された竹林が崩壊した箇所もありました。

■5.地球温暖化防止吸収源としての機能低下

 森林は、地球温暖化の主な要因である二酸化炭素を吸収し、炭素として貯留する機能を有しています。その貯留量は概ね樹木の現存量から換算され、木材の乾燥重量のおよそ半分が炭素です。竹林の地上部現存量の推定値は、およそ100ton/ha前後で、炭素貯留量に換算すると、50C-ton/ha前後で、若齢の人工林の値に近く、他の成熟した広葉樹や針葉樹に比べて低い値を示しています。したがって、竹林が放置され、隣接した森林に侵入・拡大することは炭素貯留量が頭打ちとなり、二酸化炭素の吸収源としての機能が低下するものと考えられます。

現存量とは…ある時点である地域に現に存在する生きている生物の量的な推定値を指し、森林の場合、単位面積当たりの生物体量を材積あるいは絶乾重量で表す。