「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」では、事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならないこととされています。
事業者が産業廃棄物を自ら処理する場合は、政令で定める産業廃棄物処理基準に従わなければなりません。
また、産業廃棄物の処理を委託する場合は、委託基準に従い、委託しようとする収集・運搬及び処分業者が許可等をもっているかどうかや、許可内容等(事業の区分、産業廃棄物の種類、処理能力、許可の条件等)の確認を行ったうえで、事前に書面をもって委託契約を結ばなければなりません。そして、実際に産業廃棄物を処理業者へ引き渡す時には、マニフェストを交付して適正に委託しなければなりません。
委託を受けた処理業者も同様に、産業廃棄物を収集・運搬または処分する際には、「処理基準に従う」、「委託契約を守る」、「マニフェストを使用する」ことにより適正に処理しなければなりません。
排出事業者は、産業廃棄物を自ら処理する場合だけでなく、産業廃棄物処理業者等他の者に委託して処理する場合も、法令に定める基準に従い最後まで責任をもって行わなければなりません。
○ 適正な産業廃棄物処理の目的
産業廃棄物は、きちんと処理されなければなりません。不適正な処理は、さまざまな問題を引き起こします。
(1) 環境を守ること
産業廃棄物を適正に処理しなければ、水質汚濁、土壌汚染などの環境破壊を引き起こします。
また、大気汚染や水質汚濁の防止対策を行った結果、産業廃棄物が生みだされるということも忘れてはいけません。工場などから排出される煙や水は、汚染物質を含んでいて、そのままでは排出できません。排水や排ガスの中から、汚染物質を捕らえて除き、きれいにしてから排出します。その排水や排ガスから捕らえられた汚染物質が産業廃棄物なのです。悪者扱いされる産業廃棄物ですが、私たちがきれいな空気を呼吸し、きれいな水を飲むために、産業廃棄物が発生しているのです。
(2) 産業を支えること
産業活動は、必ず産業廃棄物の発生を伴います。産業廃棄物が適正に処理されなければ、産業活動をつづけることができなくなります。適正な産業廃棄物処理は、産業を支える縁の下の力持ちでもあるのです。
産業活動によって私たちの豊かな暮らしが支えられているわけですから、産業を支える適正な産業廃棄物処理が私たちの暮らしを支えているともいえるわけです。
○ 適正な廃棄物処理のあり方
産業廃棄物の適正処理を考える場合、廃棄物を捨てることばかりを考えてはいけません。廃棄物の量を減らしたり、廃棄物の中から使える資源を回収することも、これからは重要になります。また、廃棄物の中には有害な物質が含まれていて環境に悪影響を及ぼすこともあるので特に注意が必要です。
(1) 廃棄物をなるべく排出しないこと
製造工程の無駄を省いたり工夫をすることで廃棄物の発生を減らしている例が多くあります。限りある資源の保全の観点からも最も望ましい方法でしょう。
(2) 廃棄物を回収・再利用すること
すべての廃棄物を回収・再利用し、廃棄物をゼロにすることは不可能ですが、経済的な目的からも、廃棄物の回収・再利用(リサイクル)は、相当行われています。
(3) 廃棄物の中の有害な物質を分解・無害化すること
青酸化合物や、有機塩素溶媒などは、焼却や化学処理によって無害化できます。しかし、砒素や水銀などは元素そのものが有害であり、これらはどんな処理をしても無害化できません。
(4) 廃棄物の中の有害物質が環境に放出されないように封じ込めること
無害化できない有害物質については、コンクリート固化などの方法によって封じ込めた後に最終処分する必要があります。
(5) 廃棄物の中の有害物質が放出されても環境に問題ない程度に希釈すること
廃棄物処理法では、前年度の産業廃棄物の発生量が1,000トン以上または特別管理産業廃棄物の発生量が50トン以上あった事業場を設置している事業者(多量排出事業者)は、当該事業場に係る産業廃棄物または特別管理産業廃棄物の減量その他その処理に関する計画(処理計画)を作成し、都道府県知事に提出しなければなりません。
また、事業者はその処理計画の実施状況を都道府県知事に報告しなければなりません。
都道府県知事は、提出された処理計画及び実施状況報告を1年間縦覧に供することにより公表します。
香川県内の事業場のうち、前年度の産業廃棄物の発生量が1000トン以上(特別管理産業廃棄物は50トン以上)あったところは、香川県知事に届け出てください。(高松市内の事業場については、高松市長に届け出てください。)
◇ 様式
・ 産業廃棄物処理計画書 |
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・ 産業廃棄物処理計画実施状況報告書
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・ 特別管理産業廃棄物処理計画書
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・ 特別管理産業廃棄物処理計画実施状況報告書
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◇ 参考資料
<環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課>
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○ 産業廃棄物の処理を委託する際の手順
(1) 委託しようとする産業廃棄物の処分業の許可をもっている処分業者を選びます。
(2) 委託しようとする産業廃棄物の収集・運搬業の許可をもっており、先に選んだ処分業者まで産業廃棄物を運搬することができる収集・運搬業者を選びます。
(3) (1)、(2)で選んだそれぞれの処理業者と委託契約を結び、5年間保存します。
(4) 産業廃棄物を収集・運搬業者に渡すときにマニフェストを交付します。
(5) 収集・運搬業者と処分業者から返付されるマニフェストの内容を確認し、5年間保管します。
○ 産業廃棄物の処理を委託する際の基準について
(1) 産業廃棄物の処理の委託にあたっては、委託しようとする者が許可等をもっているかどうか、また許可内容等(事業の区分、産業廃棄物の種類、処理能力、許可の条件等)の確認を行う必要があります。
(2) 法第10条第1項の事業者の処理責任及び委託契約書に基づき、処理業者から処理説明書(=マニフェスト)を受け取る等により、委託した業務が完了したことを確認する必要があります。
(3) 委託契約は書面により行わなければならず、また、その契約は原則として運搬と処分とを区分して行わなければならないこと。
(4) 委託者(排出事業者)は、運搬又は処分受託者に対し、それぞれ必要な事項を記載した文書を交付しなければならないこと。
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○ マニフェストシステムとは
マニフェストシステムとは、排出事業者が産業廃棄物の処理を委託する際に、産業廃棄物の名称、運搬業者名、処分業者名、取扱い上の注意事項などを記載した産業廃棄物管理票(マニフェスト)を産業廃棄物と一緒に流通させることにより、産業廃棄物についての正確な情報を伝達するとともに、委託した産業廃棄物が適正に処理されているかどうかを確認するものです。排出事業者は委託して終わりではなく、最後まで適正に処理されたかどうかをマニフェストにより確認しなければなりません。
廃棄物処理法第12条の3では、平成10年12月1日よりすべての産業廃棄物の処理の委託に際してマニフェストの使用が義務付けられています。
産業廃棄物の処分を委託する排出事業者は、従来の紙伝票による方式(紙マニフェスト)かパソコンを使った新しい方式(電子マニフェスト)のどちらかの方法で行うこととなります。
マニフェストシステムを利用することにより、不適正な処理による環境汚染や、社会問題となっている不法投棄を未然に防止することができます。
なおマニフェストに虚偽の記載をした場合、50万円以下の罰金に処せられるなど厳しい罰則が設けられています。
○ マニフェストの流れ
7枚綴りの複写式用紙を用いれば、マニフェスト制度の義務を履行できます。
(1) 排出事業者から産業廃棄物が排出され、収集運搬業者に引き渡されます。
→ 排出事業者の元に排出事業者保存票(A票)を残し、残り6枚を収集運搬業者に渡します。
(2) 収集運搬業者が中間処理業者まで産業廃棄物を運搬し、引き渡します。
→ 運搬終了後、収集運搬業者の元にB1票を残し、B2票を排出事業者に運搬した日から10日を経過するまでの間に返送し、残り4枚を中間処理業者に渡します。
(3) 中間処理業者で産業廃棄物の処分がなされます。
→ 処分終了後、中間処理業者の元にC1票を残し、C2票を収集運搬業者にD票を排出事業者に処分をした日から10日を経過するまでの間に返送します。
(4) 中間処理業者から最終処分業者へ産業廃棄物を運搬します。
→ 最終処分を行うために、中間処理業者から最終処分業者へ廃棄物を引き渡す場合、中間処理業者が2次マニフェストを発行します。1次マニフェストの時と同様にマニフェストを使用して産業廃棄物は最終処分業者まで運搬されます。
(5) 最終処分業者で産業廃棄物の最終処分がなされます。
→ 最終処分終了後、2次マニフェストのC1票を残し、C2票を収集運搬業者にD票、E票を中間処理業者に処分をした日から10日を経過するまでの間に返送します。
(6) 中間処分業者は2次マニフェストのD票、E票が返送されてきたら、10日以内に1次マニフェストのE票を排出事業者へ返送します。
(7) 排出事業者は、委託業者からB2票、D票、E票が返送されてきたら、保管していたA票と照合し、指示どおり処分が行われたか確認します。
○ マニフェストの保存義務
排出事業者はA票、B2票、D票、E票を5年間保存する義務があります。収集運搬業者(B1票、C2票)、処分業者(C1票)も同様です。また、処理委託契約書についても、それぞれが5年間保存する義務があります。
○ マニフェストの購入方法
マニフェストには、産業廃棄物の運搬経路の違いにより2種類があります。産業廃棄物を直接処分業者に運搬する場合に用いる「直行用」と、運搬において積替が行われる場合に用いる「積替用」マニフェストがあります。
契約している処理業者と協力しながら、産業廃棄物の種類ごと、また、処分委託先ごとに適切なマニフェストを使用しましょう。
<マニフェストの購入・お問い合せ先>
社団法人 香川県産業廃棄物協会
〒761−0311 高松市元山町124−1(コーポ川添内)
TEL: 087−847−8400、087−847−6506 FAX: 087−847−8400
○ 電子マニフェスト
事業者は、紙の管理票ではなく電子情報を利用したマニフェスト制度を選択することも可能です。紙の管理票の照合や確認の事務がパソコンの端末上で可能となり、事務処理が軽減されます。また、事業者には、紙の管理票の保存や都道府県知事への報告義務がかからなくなります。
なお、電子マニフェストを利用するためには、あらかじめ情報処理センターと事業者、収集運搬業者、処分業者が契約することが必要です。
(1) 排出事業者から産業廃棄物が排出され、収集運搬業者に引き渡されます。
→ 排出事業者はパソコンに必要事項を入力して情報処理センターに登録します。
(2) 収集運搬業者が処分業者まで産業廃棄物を運搬し、引き渡します。
→ 収集運搬業者はパソコンで情報処理センターに運搬終了を報告します。(情報処理センターは、これを排出事業者のパソコンに自動通知します。)
(3) 処分業者で産業廃棄物の処分がなされます。
→ 処分業者は、パソコンで情報処理センターに処分終了を報告します。(情報処理センターは、これを排出事業者のパソコンに自動通知します。)
<電子マニフェストについてのお問い合せ先>
〒103−0012 東京都中央区日本橋堀留町2−8−4 日本橋コアビル2F
TEL: 03−5811−8296
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○ 設置許可が必要な施設
以下の中間処理施設及び最終処分場を設置する場合には、廃棄物処理法に基づく香川県知事(高松市内に設置する場合は高松市長)の許可が必要です。
|
処理施設名 |
規模 |
1
| 汚泥の脱水施設 |
処理能力: 10m3/日を超える |
2
| 汚泥の乾燥施設 |
処理能力: 10m3/日を超える |
汚泥の天日乾燥施設 |
処理能力: 100m3/日を超える |
3
| 汚泥の焼却施設(PCB汚染物及びPCB処理物であるものを除く) |
処理能力: 5m3/日を超える 処理能力: 200kg/hを超える 火格子面積: 2m2以上 |
4
| 廃油の油水分離施設(海洋汚染防止法第3条第14号の廃油処理施設を除く) |
処理能力: 10m3/日を超える |
5
| 廃油の焼却施設(廃PCB等を除く、海洋汚染防止法第3条第14号の廃油処理施設を除く) |
処理能力: 1m3/日を超える 処理能力: 200kg/hを超える 火格子面積: 2m2以上 |
6
| 廃酸又は廃アルカリの中和施設 |
処理能力: 50m3/日を超える |
7
| 廃プラスチック類の破砕施設 |
処理能力: 5t/日を超える |
8
| 廃プラスチック類の焼却施設(PCB汚染物及びPCB処理物であるものを除く) |
処理能力: 100kg/日を超える 火格子面積: 2m2以上 |
9
| 木くず又はがれき類の破砕施設 |
処理能力: 5t/日を超える |
10
| 金属又はダイオキシン類を含む汚泥のコンクリート固型化施設 |
すべての施設 |
11
| 水銀又はその化合物を含む汚泥のばい焼施設 |
すべての施設 |
12
| 汚泥、廃酸又は廃アルカリに含まれるシアン化合物の分解施設 |
すべての施設 |
13
| 廃PCB等、PCB汚染物又はPCB処理物の焼却施設 |
すべての施設 |
14
| 廃PCB等(PCB汚染物に塗布され、染み込み、付着し、又は封入されたPCBを含む)又はPCB処理物の分解施設 |
すべての施設 |
15
| PCB汚染物又はPCB処理物の洗浄施設又は分離施設 |
すべての施設 |
16
| 上記3、5、8及び13以外の産業廃棄物の焼却施設 |
処理能力: 200kg/hを超える 火格子面積: 2m2以上 |
17
| 産業廃棄物の最終処分場 |
すべての施設 |
○ 許可施設の廃止・変更等の届出
許可施設の廃止・休止・再開または軽微な変更を行う場合は、遅滞なく、県(高松市)に届出をしてください。
最終処分場については、埋立処分が終了した時は30日以内に終了の届出をしてください。県(高松市)から、当該最終処分場の状況が国の定める基準に適合していることについての確認を受けた後に、廃止することができます。
○ 許可の対象とならない施設の設置協議
廃棄物処理法に基づく設置許可の対象とならない施設(上記一覧表1〜17のいずれにも該当しない施設)であっても、産業廃棄物処分業の用に供する処理施設(処分業対象施設)を設置する際には、香川県産業廃棄物処理等指導要綱に基づく協議が必要です。
なお、これらの手続きを要しない施設であっても、他の法令による手続き等が必要な場合がありますので、設置する前に協議してください。
※ 産業廃棄物処理業(収集運搬業、処分業)を行おうとする場合は、処理施設の設置許可申請等のほかに産業廃棄物処理業許可申請等の手続きが必要です。
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