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平成16年4月9日
環境・水政策課自然保護室 野生生物グループ
担当者 阿波(2841)
香川県レッドデータブックを発行します
香川県には、多様な野生の動物、植物が生息・生育していますが、様々な要因によって、多くの野生生物が絶滅の危機にさらされています。
このため、県内の絶滅のおそれのある野生生物の実態を把握するため、平成11年度から15年度まで5ヵ年にわたる調査の結果を「香川県レッドデータブック」としてとりまとめました。

香川県 レッドデータブック PDF

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香川県レッドデータブック  正誤表 香川県レッドデータブック  正誤表 (平成16年11月25日)

1.
レッドデータブックの発行概要
(1)
名 称
「香川県レッドデータブック」(香川県の希少野生生物)
(2)
内 容
香川県内の絶滅のおそれのある野生生物798種について、絶滅の危険度ごとにリストアップしたレッドリストに加え、種ごとに選定理由、分布、現状、危険性・絶滅の要因等を記載しています。
(3)
仕 様
A4判 416ページ
(4)
閲覧方法
県庁県民室、各県民センター、県内の図書館で閲覧することができます。県のホームページでも掲載しています。

2.
レッドデータブックの主な内容
(1)
レッドデータブックに掲載された野生生物(別紙参照)
県内で絶滅のおそれのある野生生物として798種(植物401種、動物397種)が掲載されました。
このうち、すでに絶滅したと考えられる「絶滅」には12種があげられました。
今後絶滅する危険性が最も高い「絶滅危惧T類」には274種があげられました。このうち、植物が201種にのぼっています。
タガメ(絶滅危惧T類)、ゲンゴロウ(絶滅危惧T類)、ドジョウ(絶滅危惧U類)、メダカ(準絶滅危惧)、トノサマガエル(準絶滅危惧)、キキョウ(準絶滅危惧)、オミナエシ(準絶滅危惧)なども掲載され、かつては身近に見られた野生生物の多くに絶滅のおそれがあることがわかりました。
 
 
(2)
野生生物がおかれた状況と今後の課題
掲載された798種のそれぞれについて、県内における分布状況や絶滅の危機をもたらしていると考えられる要因を記載しています。
絶滅の危機をもたらしている要因は、森林の開発、ため池や河川の改変などの開発行為に加え、水質の悪化、ため池や森林の管理放棄やそれに伴う植生等の遷移、過剰な捕獲・採取、ブラックバス等の移入種の侵入など、多岐にわたることを示しています。
絶滅のおそれのある野生生物を保護するための課題として、生息・生育情報のデータベース化、開発予定地における事前調査の検討、捕獲・採取を禁止する措置の導入、主要な生息・生育地の保全と改善、移入種対策の実施、里地里山の管理の充実などの取組の方向を示しています。

3.
今後の対応
レッドデータブックに掲載された野生生物のうち絶滅のおそれが特に高い種について、保護対策を効果的に推進するため、新たな条例の制定を含め保護制度について検討します。
また、開発事業における環境配慮の充実を図るため、レッドデータブック作成に係る調査で得られた生息情報などのデータをもとに希少野生生物情報システムを構築し、開発予定地における事前調査の実施について検討します。
このほか、野生生物保護に係る具体的な取組として、ため池の生き物を保全・再生するための県民参加のモデル事業を実施しており、この事業から得られた成果や知見を「ため池環境保全ビジョン」としてとりまとめ、今後の県民参加型の野生生物保護事業に活用します。
 
 
(参考)レッドデータブック作成の経緯
   
県では、平成11年度に「香川県希少野生生物保護対策検討会」を設置し、5ヵ年計画で調査を開始しました。この検討会の指導のもと、県内の野生生物の文献・標本調査の精査に加え、現地調査を行い、平成15年3月には暫定的なリスト(香川県レッドリスト)を公表しました。
 
 
(希少野生生物保護対策検討会の委員)
 
氏 名
現    職
専 門 分 類
植松 辰美
香川大学名誉教授
淡水魚類 爬虫類・両生類 甲殻類
山本 正幸
香川大学教育学部非常勤講師
鳥類
末広 喜代一
香川大学教育学部教授
植物
金子 之史
香川大学教育学部教授
哺乳類
出嶋 利明
高松第一高等学校教諭
昆虫類
多田 昭
元香川中部養護学校教諭
陸産・淡水産貝類
 

4.
入手方法
 
県内の宮脇書店で近日中に購入することができます。(2,100円、送料別)
(問い合わせ先:宮脇書店本店 087-851-3733、香川県教科図書(株)087-821-2301)

別 紙
1 香川県レッドデータブック掲載種数
分類群/カテゴリー
絶滅
絶滅 危惧
準絶滅
危惧
情報不足
合計
割合(%)
T類
U類
植物
201
95
89
11
401(50.3)
哺乳類
   

5(0.6)
鳥類
16
19
30
71(8.9)
爬虫類

5(0.6)
両生類
5(0.6)
淡水魚類
19(2.4)
昆虫類
24
52
143
14
237(29.7)
甲殻類

4(0.5)
陸産・淡水産貝類
23
16
51(6.4)
合計
12(1.5)
274(34.3)
191(24.0)
287(36.0)
34(4.3)
798(100)

2 国評価との対応
県評価/国評価
絶滅
野生絶滅
絶滅危惧
準絶滅
危惧
情報不足
地域
個体群
リスト
未掲載
合計
T類

U類

絶滅
12
野生絶滅
絶滅危惧T類
44
49
11
170
274
絶滅危惧U類
13
39
15
124
191
準絶滅危惧
18
20
241
287
情報不足
22
34
合計
71
109
48
10
560
798

3 香川県レッドデータブックに掲載された主な野生生物

カテゴリー
種数
主 な 掲 載 種
絶  滅
12
哺乳類
ニホンカワウソ
昆虫類
ベッコウトンボ、クロシジミ
絶滅危惧T類
274
植 物
ヒメソクシンランショウドシマレンギョウカンカケイニラ
鳥 類
ハチクマ、サシバ、ヤイロチョウ、オオタカ
両生類
ダルマガエル
淡水魚類
ニッポンバラタナゴ、カワバタモロコ
昆虫類
タガメ、ゲンゴロウ、ハッチョウトンボ
甲殻類
シオマネキ
陸産・淡水産貝類
ヤノムシオイガイ、マツカサガイ
絶滅危惧U類
191
植 物
ブナ、カシワ、オニバス、イヌノフグリ
鳥 類
ミゾゴイ、ハヤブサ、ヨタカ、ヤマセミ
両生類
カスミサンショウウオ
淡水魚類
ドジョウ、シロウオ
昆虫類
グンバイトンボ、ガムシ、オニクワガタ
陸産・淡水産貝類
マルタニシ、サナギガイ、ショウドシマギセル
準絶滅危惧
287
植 物
イブキ、シャクナゲ、オミナエシ、キキヨウ
哺乳類
ニホンイタチ、アナグマ
鳥 類
マガン、ミサゴ、ヤマドリ、アオバズク
爬虫類
イシガメ、タワヤモリ
両生類
ニホンヒキガエル、トノサマガエル
淡水魚類
シマドジョウ、メダカ
昆虫類
キトンボ、ヒメタイコウチ、ヘイケボタル
甲殻類 
ハクセンシオマネキ、サワガニ
陸産・淡水産貝類
シコクゴマガイ
情報不足
34
鳥 類
ウズラ
爬虫類
タカチホヘビ
798
 
赤字は県固有種


(カテゴリーの定義)
絶    滅
香川県ではすでに絶滅したと考えられる種
絶滅危惧I類
絶滅の危機に瀕している種
現在の状態をもたらした圧迫要因が引き続き作用する場合、野生での存続が困難なもの。
絶滅危惧U類
絶滅の危機が増大している種
現在の状態をもたらした圧迫要因が引き続き作用する場合、近い将来「絶滅危惧I類」のランクに移行することが確実と考えられるもの。
準絶滅危惧
存続基盤が脆弱な種
現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」として上位ランクに移行する要素を有するもの。
情報不足
情報が不足しているが、今後注意を要する種