(2) 公害調停の開始

 

 平成5年11月11日、豊島住民438名(後日住民111名が参加申立。以下あわせて「申請人」という。)が、香川県、県職員2名、豊島開発、経営者、その親族及び産業廃棄物排出事業者21社を相手として、@共同して一切の産業廃棄物を撤去すること、A申請人各自に対し連帯して金50万円を支払うことを求め、公害紛争処理法に基づく調停申請を行った。

 申請人の主な主張は、次のとおりであった。
豊島開発及び経営者の責任 不法投棄を行った本人である。
香川県の責任 豊島開発が持ち込んだシュレッダーダスト等が産業廃棄物に該当するかどうかの判断を誤り、豊島開発に対する必要な指導監督を怠った。
県職員の責任 当該シュレッダーダストが廃棄物でないと述べるなどして、豊島開発の違法行為を容易にした。

排出事業者の責任

豊島開発が違法な産業廃棄物の処理を行っていることを知りながら、産業廃棄物の処理を委託した。

 また、平成8年10月、申請人の一部は国に対して、産業廃棄物等の撤去を求める公害調停を申請した。申請人の主な主張は、次のとおりであった。
国の責任    廃棄物処理法上の知事の事務の管理執行は国の機関委任事務であるから、国は知事の行為の結果について責任を負う。

 国の公害等調整委員会が設置した調停委員会による調停で、県は、廃棄物の認定に関して、廃棄物の概念については、国の通知により、占有者の意思、その性状等を総合的に勘案すべきものとされており、豊島開発から、シュレッダーダストを金属回収の目的で購入し、回収した金属の売却も行っているとの説明があり、現に購入契約書も示されたことなどから、廃棄物に該当しないと判断したと答弁した。

 申請人は、これに対して、豊島開発が示した購入契約書には、シュレッダーダストの売却費を上回る運搬費を排出事業者が支払うべきことが記載されているので、シュレッダーダストは廃棄物と判断すべきであると反論した。