調停成立後の知事コメント(平成12年6月6日)


この調停の調印が無事終了いたし感慨無量でございます。
 特に、本日は、安岐登志一議長様が、2,3人の方々とともに、船着き場まで迎えていただき、うれしく存じたわけでございます。
 さらに、ここで、安岐議長様、中坊先生から大変暖かいお言葉を賜りまして、感激いたすと同時に、大変恐縮いたしております。
 まずはじめに、豊島住民の皆様方に、高い席から恐縮でございますが、心から謝罪いたしたいと思います。
 香川県は、廃棄物の認定を誤りまして、豊島総合観光開発株式会社に対する適切な指導監督を怠った結果、豊島の処分地について、土壌汚染、水質汚濁等、深刻な事態を招来し、豊島の住民の皆様に、長期にわたり、不安と苦痛を与えたことを認め、心からお詫びをいたします。
 私は、知事に就任して以来、豊島問題の1日も早い解決をめざしまして、懸命に取り組んでまいりました。また、暇を見つけては高松市の峰山に登りました。既に100回位になりますが、その度毎に頂上の展望台から真正面に見えます豊島に向かいまして、ひそかに対話をしていました。ある時は非常に豊島がよく見えました。またある時はかすんでいました。全然見えない日もございました。
 いろいろな意見や非難が私に寄せられる中、豊島に向かいまして、思い、悩み、今日この日のあることを信じまして、1日も早くこの日が来ることをひたすら念じてまいりました。それだけに、本日、ようやくこの日を迎えまして、豊島住民の皆様に、こうやって直接お目にかかれまして、こうやってお話が出来たことは誠に感慨無量でございます。これまでの間に、豊島問題をめぐる私の言動によりまして、不愉快な思いをされ、あるいは憤りを感じられた方々もあると思います。これもひとえに私の不徳の至すところでございます。どうかお許しをいただきたいと思います。
 今日、このような決着が図られましたのも、ここにおられます川嵜委員長はじめ公調委の委員や事務局の方々、永田委員長はじめ技術検討委員会の皆様並びに中坊弁護士、田代弁護士をはじめ代理人の方々の長年にわたります御尽力のお蔭でございまして、深く感謝申し上げます。
 また、県におきましては、廃棄物行政に誤りがあり、多額の経費を要する豊島廃棄物等対策事業を講ずることになったことは、香川県民の皆様に申し訳なく、このことを謙虚に反省いたしまして、これを教訓として、このような事態を再び惹起することの無いよう、今後、適正な廃棄物行政の推進に遺憾なきを期したいと考えております。
 これからは、既に用地測量等に入っております暫定的な環境保全措置の早期実施を図りますとともに、早急に中間処理施設の整備に着手し、豊島廃棄物等対策事業全体を鋭意進めてまいります。これらの事業の実施に当たりましては、技術検討委員会の検討結果を踏まえまして、豊島住民の皆様をはじめ関係者の御理解と御協力をいただきながら、豊島の処分地周辺はもとより瀬戸内海の環境保全に万全を期してまいります。さらに、中間処理施設の整備を契機といたしまして、21世紀の香川県における循環型社会が形成されますよう努力いたしたいと存じます。
 また、豊島をはじめ離島は、不利な条件をかかえており、その振興は県政にとって他の地域振興とともに大きな課題であります。県といたしましては、そこに住んでおられる人々の意向を尊重しつつ、離島の振興にも鋭意取り組んでまいります。
 最後に、私といたしましては、今後、調停条項に定められた内容に沿って、誠実に事業を進め、豊島住民の皆様をはじめ関係者の方々との信頼関係の構築に努めてまいりますので、皆様方の御理解と御協力をいただきますようにお願いいたします。
 大変長い間、御苦労をおかけいたしました。