廃棄物処理法の主な改正経緯(適正処理関係)

時期 内 容



45



 背景
 廃棄物の処理は、従来清掃法(昭和29年制定)により、汚物の処理として実施されてきたが、経済成長等に伴う廃棄物の量的増大と質的変化を受け、同法を全面改正し、時代に即した廃棄物処理体制を確立しようとした。
 主な内容
 
(1) 廃棄物を一般廃棄物と産業廃棄物に区別し、それぞれの処理体系を整備
・一般廃棄物の処理責任は市町村
・産業廃棄物の処理責任は事業者
(2) 廃棄物処理基準、維持管理基準等の設定
(3) 廃棄物処理業については許可制、廃棄物処理施設については届出制を設け、必要な指導・監督等の規制を整備



51


 背景
 六価クロム問題を契機として、産業廃棄物の処理に関する事業者の責務の確実な履行の確保、産業廃棄物処理施設の適正な設置等産業廃棄物処理に関する規制・監督の強化を中心に、当面速やかに構ずべき事項について所要の改正が行われた。
 主な内容
 
(1) 最終処分場を新たに廃棄物処理施設として位置づけ、規制の対象化
(2) 委託処理の適正化を図るため、委託基準を設定するとともに、再委託を禁止
(3) 自社処分場の設置事業者及び処理事業者について、記録の作成及び保存を義務付け
(4) 措置命令規定の創設



3


 背景
 廃棄物の排出量の増大や質的変化とともに、最終処分場等の処理施設の確保が困難となり、不法投棄等の不適正処理の問題が生ずる等の諸課題に対応して、廃棄物処理体系の抜本的見直しとその強化を図ろうとした。
 主な内容
 
(1) 廃棄物の適正処理
 
@ 処理業者についての規制強化
・許可の更新制の導入
・収集運搬業と処分業の区分
A 廃棄物処理施設についての規制強化
・設置について届出制から許可制へ移行
・埋立終了後の最終処分場の台帳調整
B 市町村において適正な処理が困難な一般廃棄物についての厚生大臣の指定制度と事業者の協力義務
C 監督規定の強化
・改善命令の対象を処理業者に拡大
・措置命令の発動要件の緩和
D 罰則の全般的強化
(2) 特別管理廃棄物
  一般廃棄物及び産業廃棄物のうち、人の健康又は生活環境に被害を生じるおそれのあるものを特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物に区分して規制を強化
 
@ 特別な処理基準の設定
A 特別管理産業廃棄物管理票(マニフェスト)の使用の義務付け
B 特別管理産業廃棄物収集運搬業者及び処分業者の制度化



9


 背景
 産業廃棄物の最終処分場の逼迫や不法投棄等の問題を踏まえ、廃棄物の適正な処理を確保するため、廃棄物の減量化・リサイクルを推進するとともに、施設の信頼性・安全性の向上や不法投棄対策等の総合的な対策を講じようとした。
 主な内容
 
(1) 廃棄物処理施設の設置
 
@ 施設設置申請者による生活環境影響調査の実施の導入
A 申請書等の告示・縦覧の導入
B 都道府県知事による関係市町村の意見聴取等の導入
C 許可要件の追加
 
施設設置に関する計画及び維持管理に関する計画が周辺地域の生活環境の保全について適正な配慮がなされたものであることを許可の要件に追加
D 都道府県知事による生活環境の保全に関して専門知識を有する者の意見聴取の導入
E 許可の取消要件の追加
 
施設構造、維持管理の技術上の基準等が計画に適合していない場合等を許可の取消対象に追加
F 市町村の設置に係る一般廃棄物処理施設の届出
 
届出書の作成に当たって、利害関係者に生活環境の保全上の見地から意見書を提出する機会を付与
届出書に周辺地域の生活環境に及ぼす影響についての調査結果を添付
(2) 廃棄物処理施設の維持管理
 
@ 維持管理義務の設定
 
施設設置者は、技術上の基準とともに、申請書記載の維持管理計画に従い、施設の維持管理をすることを義務づけ
A 施設設置者による施設の維持管理に関する記録の作成及び閲覧
B 維持管理積立金
 
最終処分場の設置者について、埋立終了後に必要となる維持管理費用をあらかじめ積み立てることを義務づけ
C 最終処分場の廃止の確認
 
最終処分場の設置者は、あらかじめ技術上の基準に適合していることの都道府県知事の確認を受けたときに限り、当該最終処分場を廃止できる
(3) 廃棄物処理業者
 
@ 廃棄物処理業の欠格要件の追加
A 名義貸しの禁止
(4) 産業廃棄物管理票(マニフェスト)制度
 
@ 廃棄物処理管理票制度の適用範囲の拡大
・適用対象をすべての産業廃棄物に拡大
A 電子情報処理組織の導入
(5) 罰則の強化
   産業廃棄物の投棄禁止違反等に対する罰則の強化等
(6) 生活環境の保全上の支障の除去
 
@ 措置命令の対象の拡大等
 
処分を行った者に産業廃棄物管理票の交付をしなかった者等を追加
A 生活環境の保全上の支障の除去等の措置
 
都道府県知事及び市町村長は、一定の場合に、自ら生活環境保全上の支障の除去等を行うことができ、その費用について、当該処分者等に負担させることができるものとする
B 産業廃棄物適正処理推進センター
 
厚生大臣が指定する法人に基金を設け、産業界に対して基金への拠出を求め、原状回復を行う都道府県等に対して基金からの出捐等を行う仕組みを設立



12


 背景
 廃棄物について適正な処理体制を整備し、不適正な処分を防止するため、国における基本方針の策定、廃棄物処理センターにおける廃棄物の処理の推進、産業廃棄物管理票制度の見直し、廃棄物の焼却の禁止、支障の除去等の命令の強化等の措置を講ずるとともに、周辺の公共施設等の整備と連携して産業廃棄物の処理施設の整備を促進することとされた。
 主な内容
  廃棄物の適正処理のための規制強化
 
@ 廃棄物処理業の許可の取消し等の要件の追加
 
この法律若しくはこの法律に基づく処分に違反する行為に関与したとき等を廃棄物処理業の許可の取消し等の要件に追加
産業廃棄物処理業の許可の欠格要件を追加
A 廃棄物処理施設の設置に係る許可要件の追加
 
申請者の能力が、設置計画及び維持管理計画に従って施設の設置及び維持管理を的確にかつ継続して行うに足りるものとして定める基準に適合するものであること等を追加
都道府県知事は、廃棄物焼却施設の過度の集中によって大気環境基準の確保が困難になると認めるときは、設置の許可をしないことができる
B 廃棄物処理施設の設置にかかる許可の取消し等の要件の追加
 
この法律若しくはこの法律に基づく処分に違反する行為をしたとき等を、廃棄物処理施設の設置に係る許可の取消し等の要件に追加
C 廃棄物処理施設の譲受け等に関する許可等
 
廃棄物処理施設を譲り受け、又は借り受けようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない等
D 産業廃棄物管理票(マニフェスト)制度の見直し
 
排出事業者は、最終処分までの処理が適正に行われるよう必要な措置を講ずるよう努めるとともに、最終処分の確認が可能となるよう一定の義務を追加
産業廃棄物処理業者は、産業廃棄物の処理を委託していないにもかかわらず、虚偽の記載をした管理票の交付を禁止
E 廃棄物の焼却の規制
 
廃棄物処理基準に従って行う場合、他の法令による場合又は公益上、社会の慣習上やむを得ないもの等として政令で定める方法による場合を除き、廃棄物の焼却を禁止
F 不適正処分に関する支障の除去等の措置命令の強化
 
管理票の写しの送付を受けない場合に適切な措置を構ずべき義務等の管理票に係る義務に違反した者及び不適正処分に関与した者を措置命令の対象に追加
不適正処分を行った者等に資力がない場合で、適正な処理料金を負担していないとき、不適正処分が行われることを知り、又は知ることができたとき等の要件の下で、排出事業者を措置命令の対象に追加
G 罰則の強化
 
産業廃棄物管理票、廃棄物の焼却の禁止等に関する規定等の違反に対する罰則を新たに設けるとともに、所要の罰則を強化