県議会だより

平成12年11月 香川県議会定例会

一般会計補正予算議案など20議案を可決
=議員発議の条例議案1件・意見書案2件も=


 11月香川県議会定例会は、11月27日から12月18日までの22日間開かれ、知事提出の平成12年度一般会計補正予算議案など20議案と、議員発議の条例議案1件、意見書案2件を可決し、継続審査中の平成11年度企業会計決算認定議案4件を認定しました。また、平成11年度一般会計決算認定議案など2件を継続審査にしました。



代表質問(11月29日)

水本勝規議員(自民党議員会)

消防学校の拡充・整備
 消防学校の整備に当たっては、教育訓練施設に加え、大規模災害時の活動拠点として活用すべきと考えるが、所見を伺いたい。

水本勝規議員 知事 消防学校は、高松市生島町のえび養殖場跡地に移転整備することとしているが、厳しい財政事情から整備を凍結してきた。しかしながら、現有施設は、狭あいで老朽化が進んでおり、複雑多様化する各種災害に対処するための教育訓練が困難となっていることや、消防職員の大量退職時期を迎え、収容能力に不足をきたすことから、その整備が急務となっている。
 このような状況のもと、整備に当たっては、阪神・淡路大震災などの教訓も踏まえ、大規模災害時の防災活動拠点となるよう防災資機材の備蓄倉庫やヘリポートを併設するとともに、県民が広く防災知識を学習する防災センターの機能も備えた施設として、来年度には、基本設計に着手したい。

女性総合センターの整備
 女性総合センターの基本設計の見直し内容と今後の整備方針について、伺いたい。

知事 女性総合センターの整備については、平成8年度に基本設計を策定し、複合施設として整備することとしていたが、その後の厳しい財政状況から、整備を凍結してきた。このような状況の中、「香川県公共工事コスト縮減行動計画」の基本的な考え方に沿って、グレード等の見直しや、研修室・会議室など施設の共用化に努めるほか、各施設の機能、施設全体の運営方法等についても、費用対効果の観点から見直している。現時点では、女性就業支援センターを廃止する一方、新たな県民ニーズに的確に対応するため、ボランティアやNPOの活動を支援する拠点としての機能を加えるなどの見直しを行うことにしている。また、名称についても、改称する方向で検討しており、見直し案については、近く各施設の関係団体から意見聴取を行う。この複合施設の今後の整備方針については、「香川県新世紀基本構想」の事業計画を策定する中で、検討していきたい。

事業評価システムの活用
 事業評価システムの今後の活用方法と、客観的に評価する手法及び結果の県民への公表について、所見を伺いたい。

知事 先般公表した事業計画素案では、できるだけ努力目標数値を盛り込み、数値が事業評価の指標となるよう工夫を図っており、今後、事業計画に盛り込まれた事業の進行管理や具体的な事業の見直しに際し、このシステムを役立てていきたいと考えている。また、評価に当たっては、成果重視の観点から、できるだけ指標をとり入れ、分かりやすく、いかに客観性を高めるかが課題であるので、評価のあり方や、評価調書の内容の改善、公開の方法などを、今後、鋭意検討して、県政運営に十分生かせるよう、本格実施に向け、その運用方針を定めていきたい。

県産農産物の県内消費拡大
 地域で生産された農産物を地域で消費する、いわゆる「地産地消」の施策の展開と、公的施設や学校給食での利用促進について、所見を伺いたい。

「地産地消」運動を推進する産地直売所
「地産地消」運動を推進する産地直売所
知事 「地産地消」を効率的かつ効果的に進めるためには、生産から加工、消費に至る関係機関・団体などが、それぞれの役割分担のもと、連携を深めて取り組む必要がある。このため、本年度「県産農産物イメージアップ戦略推進事業」を創設し、スローガンの設定やふるさと食品認証制度の普及などによる「地産地消」運動の展開、県内卸売市場の再編整備や産直施設のネットワーク化の推進、さらには、観光施設や外食産業、学校給食や公的施設における県産の農産物や農産加工食品の一層の利用促進などにより、県内消費の拡大に取り組んでいきたい。

教育長 学校給食で使用する食材のうち、米と牛乳については全て県産のものを、また、パンについても、地域のパン工場で製造したものを供給している。これ以外の食材については、各市町が独自に調達することになっており、現在、基本的にすべて地元産の野菜や果物などを調達することとしている町があるほか、特産の発芽玄米を米飯給食に使用したり、地元産大豆を原料にした味噌を利用するなど、各市町において、工夫や努力がなされている。今後とも各市町の学校給食において、新鮮な旬の地元農産物や農産加工食品の利用が促進されるよう働きかけていきたい。




梶 正治議員(社民党・県民連合)

68歳・69歳老人医療費無料制度の廃止
 財政危機の責任を高齢者に転嫁することは、県民の理解が得られない。制度堅持に向けた決意と福祉の理念を伺いたい。

梶 正治議員 知事 老人医療費助成制度は、創設以来25年が経過し、この間、平均寿命の伸びや所得・資産水準の向上、高齢者に対する住民意識の変化など、高齢者をめぐる環境は大きく変貌しており、国の制度を2歳早めて県単独で実施する意義は薄くなっていると考える。一方、高齢者の生きがいを求める志向が強まっていることや将来の担い手である子どもへの支援対策の重要性が高まっていることなどから、来年度より老人医療費助成制度を廃止し、高齢者の生きがいづくり対策や乳幼児医療費助成制度の拡充を図ることを内容とする見直し案を示したところである。今後、県議会、市町、県民の意見を聞きながら、最終的な見直し案を策定したい。

職員給与の2%カット
 法的な根拠及び人事委員会制度との整合性と、県内経済に与える影響について、伺いたい。

知事 人事委員会の勧告制度については、その趣旨を踏まえ、最大限尊重すべきと考えている。一方で、本県の財政は、県税収入が低迷するなど極めて厳しい状況にあり、相当額の財源不足が生じることが見込まれている。また、一般行政職の給与水準は、国や他の都道府県と比較し、高位で推移しており、検討すべきとの指摘がなされている状況である。給与抑制措置については、これらの状況を踏まえ、厳しい財政状況の中で、施策の適切な選択と重点化を図りながら、県民のための県政を積極的に展開していく必要があることから、県としての姿勢を示すため、緊急避難的な措置として実施しようとするものである。なお、県内経済に与える影響については、来年度に限った措置であり、大きな影響はないものと考えている。

人事委員会委員長 制度の趣旨から、給与勧告は十分尊重されるべきものと考えているが、今回の措置は、厳しい財政状況などを総合的に判断した結果採られる措置であると認識している。


子ども女性相談センター
 中・西讃ブロックにおけるセンターの整備と、今後のセンターの機能強化と他の機関との協力関係等について、伺いたい。

子ども女性相談センターの相談窓口
子ども女性相談センターの相談窓口
知事 児童虐待への体制強化については、今年度、子ども女性相談センターの増員等を行ったところであるが、さらに児童虐待相談処理件数が増加していることなどから、県西部の児童相談所の設置についても検討課題の一つであると考えている。
 児童の相談体制については、今年度、児童相談所と女性相談センターを統合し、家庭問題に対する、より総合的な相談体制の充実を行っている。また、子ども女性相談センターが児童委員や民間団体と協力しながら児童虐待防止キャンペーンの実施や、地域の関係機関と連絡会議を行うなど、さまざまな形で連携を図っている。さらに、この11月には関係機関等による「児童虐待防止ネットワーク会議」を設置したところであり、今後、ブロックごとのネットワーク会議を開催するなど、よりきめこまかな連携強化を図っていきたい。

学校給食への県内農水産物の利用促進
 学校給食食材を県内農水畜産物で自給することを目標にした取り組みについて、所見を伺いたい。

知事 県は、学校給食関係者などを構成員とする「地域水産物学校給食利用推進協議会」や「かがわ農産物流通消費推進協議会」を設置し、学校給食における県産農水産物の利用促進を図っている。
 今後は、これら協議会における検討をさらに進め、児童・生徒の農作業体験や畜産体験、生産者との交流会の実施、米飯給食普及モデル校に対する支援などにより、学校給食における県産農水産物の利用を一層促進し、県内での消費拡大に努めていきたい。



寒川泰博議員(改新議員会)

出資法人の情報公開
 県出資法人の情報公開時期について、所見を伺いたい。

寒川泰博議員 知事 県からの出資比率が50%以上の34法人を県に準じて情報公開に努める法人として告示するとともに、県出資法人において独自に情報公開が実施できるよう、その参考となる「出資法人の情報公開に関するモデル規程」を示したところである。県出資法人が実際に情報公開を実施する時期については、平成13年4月を目途に実施できるよう今後とも指導・助言に努めたい。

リサイクル製品認定制度
 リサイクルを推進するため、リサイクル製品認定制度の導入が必要と考えるが、所見を伺いたい。

知事 本年6月に策定した「香川県新世紀基本構想」において、「循環型社会の構築」を主要施策の一つとして位置づけ、循環型社会形成推進基本法の趣旨も踏まえ、廃棄物の発生抑制や資源の再利用・リサイクル等に関する各種施策を総合的かつ計画的に推進することにしている。リサイクル製品認定制度の導入については、廃棄物の発生抑制や資源の再利用・リサイクル等を推進するための有効な方策と考えられるので、今後、十分検討したい。

PCB入り蛍光灯対策
 本県の病院、学校など公共施設のPCB入り蛍光灯設置の実態と今後の対策について、伺いたい。

知事 PCB使用の照明器具については、昭和32年から47年にかけて製造されたものであり、問題発生後は製造が中止されている。県有施設に設置されているPCB使用の照明器具の現状は、県立学校については、全42施設のうち、PCB使用の照明器具を設置していた26施設について、すでに対策工事を実施済みである。
 また、県立病院や庁舎などについては、全252施設のうち、当該期間内に建設された施設が56施設あるが、このうち、33施設においては、まだPCB使用の照明器具が残存している可能性があるので、早急に調査を行い、その結果に基づき、照明器具の交換などの対策工事を実施したい。

IT講習の取り組み
 各自治体では来春にもIT講習が始まるようであるが、県の取り組みについて、伺いたい。

(財)香川情報化推進機構が
実施しているIT講習
(財)香川情報化推進機構が実施しているIT講習
知事 国は、IT革命の恩恵をすべての国民が享受でき、かつ国際的に競争力のある「IT立国」の形成を目指して、全国民がインターネットを使えるよう国民運動を展開することとしている。
 このため、今回の国の補正予算において「IT講習推進特例交付金」を創設し、地方公共団体が地方住民に対して実施するIT基礎技術講習会の開催等を強力に支援することとした。
 県は、この交付金を受け入れる基金を設置し、これを財源として平成13年度まで、県自ら講習事業を実施するとともに、市町が実施する講習事業についてもその全額を助成する方向で検討しており、今議会に基金条例案や補正予算案を追加提案したい。
 今後は、早急に、県、市町、関係団体等からなる連絡協議会を組織し、講習事業の実施計画等を策定し、地域の実情に応じ、公民館、図書館、学校施設等の公共施設はもちろん、専修学校等の民間施設も有効に活用して、県民が円滑に講習を受講できるよう積極的に取り組んでいきたい。


一般質問(12月13・14日)

◆宮本欣貞議員(自民党議員会)
1 豊島廃棄物等の中間処理施設建設工事
2 教育行政
3 青少年の健全育成に対する基本的考え方

◆亀井 広議員(社民党・県民連合)
1 老人医療費助成制度の廃止
2 介護保険制度
3 農業行政

◆栗田隆義議員(自民党議員会)
1 ITを活用した施策の推進
2 廃棄物処理行政
3 NPOの育成と今後の取り組み等

◆平木 享議員(自民党議員会)
1 高松―台湾路線の開設
2 香川・丸亀ハーフマラソン大会
3 県農業試験場跡地の具体的活用策

◆山田正芳議員(自民党議員会)
1 高齢化社会における公共交通
2 県立高校の再編整備
3 教科書の採択

◆渡辺智子議員(みんなと政治をつなぐ会)
1 県発注公共工事をめぐる事件等
2 豊島問題
3 セクシャル・ハラスメント対策

◆都村尚志議員(自民党議員会)
1 PFI導入の推進
2 廃棄物の適正処理に関する条例等
3 新世紀基本構想のストーリー化

◆大須賀規祐議員(改新議員会)
1 インテリジェントパークの機能強化
2 IT講習事業
3 高松クレーター

◆辻村 修議員(自民党議員会)
1 香川県のIT革命対策
2 安全・安心なまちづくり

◆名和基延議員(自民党議員会)
1 瀬戸内海の振興対策と水質保全
2 水産業の後継者対策
3 東讃地域の道路網の整備

◆植田郁男議員(自民党議員会)
1 環境の再生
2 家族の再生
3 教育の再生



条例・意見書

1 香川県議会情報公開条例の一部を改正する条例議案(可決)
2 学校教育に関する「研究開発学校制度」の拡大を求める意見書案(可決)
3 輸入農産物に対するセーフガードの発動等による農業の持続的発展に関する意見書案(可決)


任命・選任同意の人事案件

◆香川県教育委員会委員  赤澤 淳(同意)
◆香川県監査委員  広瀬員義(同意)


諮 問

1 行政財産を使用する権利に関する処分についての異議申立てについて(棄却)


請願・陳情

審査件数  173件
  ○採択 5件
  ○不採択 3件
  ○継続審査 164件
  ○撤回承認 1件


閉会中の継続調査案件

◆総務委員会
 国際化の推進、食品衛生対策、犯罪や事故のない安全で安心なまちづくりの推進

◆企画建設委員会
 交通対策、河川砂防・港湾行政、第二次拡張事業

◆文教厚正委員会
 生涯学習活動の促進、結核・感染症行政

◆経済委員会
 雇用情勢に対応した職業能力の開発、農産物の生産・流通振興対策



総務委員会

県本庁へのグループ制の導入、豊島廃棄物等中間処理施設の建設などを審査

◆総務部・公安委員会関係
 組織の柔軟性、機動性の確保を図るため、県が本庁への導入を進めているグループ制の内容、効果及び導入に向けた取り組みにつき、質問しました。また、交通事故の防止対策及び道路管理者との連携による交通安全施設の整備などにつき、質問しました。
 このほか、市町への権限委譲、直島の離島指定、国の経済対策への対応、廃棄物事犯の取り締まりなども、質問しました。

◆生活環境部関係
 豊島廃棄物等中間処理施設の発注手続きについて、随意契約により実施することとした理由及び契約手続きの公開につき、質問しました。また、中間処理施設建設工事請負契約の締結が追加付託されたことから、工事価格の交渉過程での低減や県の指導チェック体制、建設予定地内の既存施設の解体に係る補償額等について質問するとともに、委員から、適正な事業執行を強く求める意見が述べられ、委員全員の賛同を得ました。
 このほか、遺伝子組み換え食品の表示、環境教育の推進、NPO法人の促進なども、質問しました。


企画建設委員会

香川県新世紀基本構想の事業計画策定の考え方、入札・契約制度の改善のための方策などを審査

◆企画部・水道局関係
 香川県新世紀基本構想の事業計画は、県民が未来に向かって夢と希望を抱くことができる計画にする必要があることから、事業計画策定の考え方につき、質問しました。
 このほか、IT講習、光ファイバー網等の整備状況とIT化の推進、事業評価システムの運営指針、水道用水供給事業の第2次拡張事業における進ちょく状況及び今後の工事計画なども、質問しました。

◆土木部関係
 建設工事の入札について、いくつかの不正行為が発生していることから、より一層の公平性、競争性、透明性が求められており、その入札・契約制度の改善のための方策として、予定価格の事前公表、指名業者の非公開方式、ランダムカット方式や選択方式につき、質問しました。
 このほか、池田港の整備見通し、工事の検査・監察体制の強化、東讃の道路網の整備、サンポート高松の開港記念行事の内容、組織の危機管理のあり方なども、質問しました。


文教厚生委員会

障害者授産活動への支援、小・中学校における少人数授業の実施などを審査

◆健康福祉部関係
 障害者の授産施設や小規模作業所では、障害者の自立と社会参加を目指して授産活動をしているが、長引く景気の低迷により、仕事の確保に苦慮していることから、仕事の確保や紹介などの支援策につき、質問しました。
 このほか、68歳・69歳老人医療費助成制度及び乳幼児医療費助成制度の見直し、インフルエンザ対策、健康生きがい中核施設の今後の整備方針、県立中央病院の今後のあり方、生活保護行政、社会福祉施設での苦情解決制度なども、質問しました。

◆教育委員会関係
 平成14年度から小・中学校で実施される新教育課程では、指導内容が厳選され、授業時数の削減等による学力の低下が心配されることから、基礎・基本の徹底と細かな指導体制を充実するための少人数授業の実施につき、質問しました。
 このほか、中高一貫教育、県立図書館サービスのあり方、学校給食問題、教科書採択問題、高校中退問題、競技力向上対策、IT講習事業の実施計画なども、質問しました。


経済委員会

中小小売商業対策、県産農産物の県内消費拡大などを審査

◆商工労働部関係
 近年、中小小売商業や地元商店街は、消費者ニーズの多様化や大規模な小売店舗の郊外出店などにより、厳しい環境におかれているうえに、大規模小売店舗立地法の施行などにより、既存大型店では年中無休の店舗が登場してくるなど、中小小売商業を取り巻く環境が、ますます厳しい状況になってきていることから、これら中小小売商業の活性化につき、質問しました。
 このほか、企業誘致策、ベンチャー企業に対する融資、香川インテリジェントパークにおける総合窓口、障害者の雇用、栗林公園の活性化なども、質問しました。

◆農林水産部関係
 近年、安価な輸入農産物の増加などにより、本県農産物の主力である野菜の価格が低迷するなど、本県農業を取り巻く環境は年々厳しくなっており、今後は、地元住民に地元でとれた農産物を愛用していただく、いわゆる「地産地消」運動の展開が重要であることから、この「地産地消」への取り組みなどにつき、質問しました。
 このほか、讃岐三畜の消費拡大対策、中山間地域等直接支払制度、ほ場整備、老朽ため池の改修、赤潮対策なども、質問しました。