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作物管理
ワンポイントアドバイス
10月 結球レタス菌核病の効率的防除について
【農業経営課 農業革新支援グループ】

 香川県のレタス栽培は、水稲栽培との組み合わせで、いわゆる連作障害が低減され、産地が維持されてきた作物です、しかし、転作の促進や水田の有効利用、経営の多様化などから、夏期に水稲を作付けしないほ場でのレタス栽培も増えてきています。そういったほ場で年々発生が多くなるのが菌核病です。

耕種的防除

 菌核病は土中に残った菌核が次年度の伝染源となる病害ですから、耕種的な防除法としては、発病株(菌核を作る前に)のほ場からの持ち出し、収穫後の茎葉残渣の搬出などです。伝染源としての密度低下を図ることにより発病の低減を図れます。また、毎年激発を繰り返している生産者に行ってほしいのが、夏期の20日間以上の湛水処理です。先に述べた水稲栽培は、湛水により菌核病菌を死滅させます。前作が水稲でないほ場では、湛水処理がこれに代わり菌核病菌を死滅させてくれます。

効率的な薬剤防除


菌核病の子のう盤

 レタス菌核病に対して効果の高い登録農薬の多くは予防剤であり、発生してからでは防除効果は低くなります。

 前年に土中に残った菌核は、地温が低下してきた11月中旬頃から子のう盤(直径3〜7mmの小さな浅いロート状の淡褐色の傘を持ったキノコ状のもの)を作りはじめ、子のう盤から子のう胞子が飛散し感染します。平均気温が15〜20℃で、そのころに雨が多い気象条件では発生の危険が高くなります。効率的な防除のためには、この子のう盤発生期以降を目安に薬剤散布すれば良いことが、香川農試の試験で明らかになっています。子のう盤発生期は、気温(地温)に影響されるために、初発の時期は、高松市仏生山町(旧農業試験場)より地温の低いところでは、早まることを考慮にいれなければいけませんが、11月上旬定植では、概ね11月下旬と思われます。

 農業試験場において、7年以上にわたり湛水処理や薬剤散布を行わずにレタスを連作し菌核病の発病を著しく促したほ場を用いて、薬剤散布の効果を試験した結果、10月末〜11月上旬定植では、第1回の農薬散布を11月20〜30日とした場合に高い防除効果が得られました。

 また、同じほ場で定植時期別の第1回の農薬散布日を検討した試験では、11月下旬定植では12月20日(定植後22日)、12月20日定植では、12月25日(同5日)散布が高い防除効果が得られました。

結球レタス菌核病に登録のある農薬(香川県防除指針より)
系統名 農薬名 希釈倍率等 安全な使用方法
ベンゾイミダゾール系 トップジンM水和剤 1500〜2000倍 7/2
ベンレート水和剤 2000〜3000倍 14/4
ゲッター水和剤(混合剤) 1500倍 7/2
ジカルボキシイミド系 ロブラール水和剤 1000倍 14/3
スミレックス水和剤 1000〜2000倍 7/5
スミブレンド水和剤(混合剤) 1000〜2000倍 7/5
ジカルボキシイミド系+銅 ロブドー水和剤(混合剤) 500倍 21/3
スクレタン水和剤(混合剤) 500倍 7/5
酸アミド系 カンタスドライフロアブル 1000〜1500倍 14/1
アフェトフロアブル 2000倍 前/3
その他 ベルクート水和剤 1000倍〜2000倍 30/3
カンタスドライフロアブル 1000倍〜1500倍 14/1
ポリオキシンAL水溶剤 2500倍 14/3

注)安全な使用方法欄の(例)7/3は、収穫する日より7日前まで/栽培期間中に3回まで散布可能。
注)サニーレタス等非結球レタス及びリーフレタスの登録農薬については、レタスと異なりますので注意して下さい。

結球レタスは菌核病に対して登録のある農薬は、表の通りです。

なお、灰色かび病とは異なり菌核病の薬剤に対する耐性の問題は無いと考えられていますが、できるだけ薬剤は灰色かび病の耐性菌対策を考慮して選択しましよう。